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電気自動車は高額でも総コストでみるとガソリン車よりも150万円以上節約できる

by Thomas Hawk

テスラ・モデル3のようなバッテリー式電動輸送機器(BEV)はガソリンで動く内燃機関車(ICE)に比べて購入時の価格が高額でも、生涯にわたる燃料費や維持費を加味すると、総額はICEよりもずっと低くなることが非営利の消費者組織であるコンシューマー・レポートの調査で示されました。

EVs Offer Big Savings Over Traditional Gas-Powered Cars - Consumer Reports
https://www.consumerreports.org/hybrids-evs/evs-offer-big-savings-over-traditional-gas-powered-cars/

Owning an electric car really does save money, Consumer Reports finds | Ars Technica
https://arstechnica.com/cars/2020/10/owning-an-electric-car-really-does-save-money-consumer-reports-finds/

この調査はコンシューマー・レポートが2019年から2020年に実施した年次信頼性調査のデータを分析したもの。コンシューマー・レポートは、1年あたりの車の維持費・修理費・走行距離と、それぞれの車の生涯にわたる走行距離をもとに計算を行いました。なお、計算において過去12カ月間の走行距離が3200km以下あるいは9万6560km以上の車、および維持費が2万ドル(約210万円)以上の車や、既に走行距離が32万2000km以上の車は除外されたとのこと。


この結果、BEVやプラグインハイブリッドカー(PHEV)といった電気を燃料とする車の維持費はICEのコストの約半分であることが示されました。BEVとPHEVは最初の8万500kmにおいて維持・修理費が1マイル(約1.6km)あたりわずか0.012ドル(約1.26円)ですが、これに対してICEの場合は0.028ドル(約2.94円)。次の8万500kmでのコストはBEVが0.028ドルでPHEVが0.031ドル(約3.25円)であるのに対し、ICEは0.06ドル(約6.3円)にまで上がります。

コンシューマー・レポートのデータは走行距離10万~20万kmにおける維持・修理費のサンプルサイズが比較的小さいことが弱点ですが、生涯全体からみた時の1マイルあたりの維持・修理費平均を見ても、BEVが0.031ドル(約3.25円)、PHEVが0.030ドル(約3.15円)、ICEが0.061ドル(約6.4円)とかなり差が開きました。

by Buckbut

また、BEVは燃費面でもコストパフォーマンスが高く、2万4000kmあたりの燃料費はICEに比べて平均790ドル(約8万3000円)安くなるとのこと。SUVの場合はこの額が1020ドル(約10万7000円)に、ピックアップトラックの場合は1310ドル(約13万7000円)になります。

加えて、少なくとも402kmを走行しているBEVの所持者は、充電の92%を自宅で行い、DC急速充電ステーションを使う回数は年6回ほどだったという、興味深い発見も報告されています。

車をハッチバックセダンクロスオーバーSUV、高級車(セダン)、高級車(クロスオーバー)という5つのカテゴリーに分けて列で表示し、5万ドル(約520万円)以下のBEVとPHEV、最も効率性がいいICE、売れ筋のICE、高評価のICE、BEVやPHEVと類似パフォーマンスのICEをそれぞれ行として並べたのが以下の図。コンシューマー・レポートはこれらの車の生涯コストを比較しました。


コストの比較に際して、コンシューマー・レポートは車を所有して最初の7年のコストと32万2000km走行した時のコストを、中古車販売を行うTrueCarのデータを用いて4.7%の利息で計算。アメリカでは電気自動車を購入した時に減税があるためこの額は考慮されましたが、州や地域ごとのインセンティブについては考慮されませんでした。

計算によると、BMW 330iの代わりにテスラ・モデル3を購入すると、合計で1万7600ドル(約180万円)の節約になるとのこと。またレクサス・クロスオーバーの代わりにテスラ・モデルYを選んでも1万3400ドル(約140万円)の節約になることが示されました。一方でクロスオーバーはBEVとICEでコストに差があまりなく、フォードマスタング・マッハEに比べてトヨタ・RAV4の節約額は3000ドル(約31万円)ほどでした。

PHEVの場合、セダンでのコスト額に差が大きくみられ、ホンダ・クラリティPHEVはトヨタ・カムリよりも合計1万600ドル(約110万円)、フォード・エスケープPHEVはRAV4よりも1万ドル(約105万円)コストが低かったとのこと。

「BEVやPHEVと類似パフォーマンスのICE」は、加速の評価が高い電気自動車と同様のパフォーマンスを持つICEの意味。「加速」のみに焦点を当ててBEV・PHEVとICEとを比較すると、生涯で1万6000~2万3000ドル(約170万~240万円)という大きな節約ができることも今回のレポートで示されました。

by Washington State Dept of Transportation

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in 乗り物, Posted by logq_fa

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