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ほぼソーセージだけで生きてきた少年がFaceTimeの催眠療法で脱ソーセージ生活へ


肉や魚、野菜、パン、スナック菓子、チョコレート、清涼飲料水といったあらゆる食べ物を受け付けずにソーセージしか食べられなかった少年が、FaceTime越しに行った2時間の催眠療法とそのフォローアップのみで、一生食べられないと思われていた「普通の食事」を口にすることができるようになったと話題になっています。

Boy who has eaten nothing but sausages his whole life has been cured
https://nypost.com/2020/10/07/boy-who-has-eaten-nothing-but-sausages-his-whole-life-has-been-cured/

Over the wurst: Teen cured of sausage-only diet - Metro Newspaper UK
https://www.metro.news/over-the-wurst-teen-cured-of-sausage-only-diet/2172653/

15歳のベン・シンプソンさんは、これまでの人生で、朝・昼・夜と全ての食事をソーセージでまかなってきたという人物。


母親のウェンディ・ヒューさんによると、シンプソンさんの食へのこだわりは離乳直後に現れたとのこと。一般的な食事を取りだした幼児期のシンプソンさんは、朝食に出されるような焼いたソーセージしか口にしなくなってしまったと、ヒューさんはイギリスの報道機関South West News Service(SWNS)に語りました。

写真左の女性がヒューさん。


シンプソンさんはフライドポテトといった手でつまんで食べられるフィンガーフードしか食べず、かつ年を経るごとにソーセージに固執するようになりました。このため子どもの時にパーティーに出かけても何も食べられず、その場で泣いてしまい、それ以降食べ物のある場所には出かけたがらなくなったそうです。

シンプソンさんの食生活は皮なしのソーセージを中心に、時々フライドポテトやワッフルを食べるというもの。ワッフルやポテトもソーセージがないと食べられず、毎月のソーセージ費は1万円にも上りました。子どもが好きなチョコレートやお菓子、清涼飲料水も受けつけられず、飲み物は水だけ。偏った食事によりシンプソンさんの健康状態は悪化し、学校で倒れてしまうこともあったそうです。

ソーセージしか食べないシンプソンさんに対しヒューさんが怒りをぶつけることもありましたが、シンプソンさんは怒って涙を流すだけで状況は変わりませんでした。このような状況にヒューさんは諦めかけていましたが、友人からのすすめもあり、認知行動のヒプノセラピストであるデイビッド・キルムリーさんにFacebookを通じて連絡を取ってみることに。ヒプノセラピストは、催眠下で人に暗示をかけることで悩みの解消や自己改革の支援を行う専門家です。


キルムリーさんはシンプソンさんの状態を「回避・制限性食物摂食障害」(AFRID)だと考えました。キルムリーさんはシンプソンさんに直接会うことはできなかったものの、Appleのビデオ通話アプリ「FaceTime」を使ってセッションをすることにしました。

シンプソンさんの症状は非常に強烈だったそうですが、「サブリミナル・ワーディング」「神経学的シード・ドロップ」といった方法を用いて、食べ物と感情の間にポジティブな関係を持たせることで、食べ物の風味に対して「わくわくする」と感じられるようにしました。また同時に、食べ物の苦手な味に対する不安を軽減するようにセッションが行われました。

初回の2時間のセッションと、フォローアップセッションを行った結果、シンプソンさんはARFIDであれば通常食べられない魚をも食べられるようになったとのこと。シンプソンさんが魚を食べる映像を見てキルムリーさんは「治療がうまくいった」と確信したと語っています。

治療がうまくいくとは思っていなかったというヒューさんですが、「今、私がベンに何かを与えると、彼はそれが何かを尋ねることもなくすぐに口に入れてくれます。彼は食べ物への挑戦を怖がっていない段階にきています。以前はきっぱりと拒否して全く受け付けてくれなかったのに」「デイビッドには感謝しかありません。彼がいなければ私たちはどこにも行けませんでしたから」と語りました。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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