ソフトウェア

GoogleがChromeウェブストアで拡張機能の有料配布を段階的に廃止へ


Googleが、2020年9月21日にGoogle Chrome向けの有料の拡張機能やアプリの新規公開を中止しました。また、Chrome ウェブストアでの支払いシステムを完全に終了させる計画を発表。これにより、Chrome ウェブストアの支払いシステムを通じて拡張機能を有償配布することができなくなる予定です。

Chrome Web Store payments deprecation - Google Chrome
https://developer.chrome.com/webstore/cws-payments-deprecation


Paid Google Chrome extensions will go away by next year - 9to5Google
https://9to5google.com/2020/09/22/google-chrome-paid-extensions-deprecation/

2020年1月中旬にはChromeウェブストアでChromeアプリのサポートを段階的に終了することが発表されました。この時、Googleは「拡張機能の堅牢なエコシステムを育成することは、Chrome開発チームの使命にとって重要です。すべてのユーザーのブラウジングエクスペリエンスをカスタマイズするための便利な拡張機能プラットフォームを今後も提供していくことに取り組んでいきます」と述べ、拡張機能のサポートと投資を続けるとしていました。

Chromeアプリのサポートが段階的に終了、今後はオープンウェブ標準なアプリへ移行 - GIGAZINE


しかし、2020年1月28日にGoogleは、「有料の拡張機能を使った不正な取引が増加したこと」を理由に、Chromeウェブストアでの拡張機能の有償配布を一時的に停止していました。Google関連のニュースを扱うサイト・9to5Googleは、今回Googleが拡張機能の有償配布を段階的に廃止する決断を下したのは悪意のある拡張機能に対処するためだと指摘しています。

Googleが発表した拡張機能の有償配布を廃止するまでのロードマップが以下。
・2020年3月27日:Chrome ウェブストアでの有料アイテムの新規公開を一時的に停止
・2020年9月21日:有料の拡張機能やアプリ内アイテムの新規配布を正式に停止
・2020年12月1日:既存の無料体験版の配布を停止
・2021年2月1日:Chrome ウェブストアでの支払いシステムの完全廃止


Chrome ウェブストアでの支払いが無効になっても、以前に支払われた購入やサブスクリプションのライセンス情報は引き続き照会可能で、ライセンスAPIを使用してユーザーのライセンス状況を確認できるとのこと。しかし、将来的にはこれまでのライセンスAPIでユーザーのライセンス状況を確認できなくなる予定だとGoogleは述べています。

ただし、今回のGoogleの取り組みはあくまでもChrome ウェブストアでの支払いシステムを完全に廃止するものであり、拡張機能の収益化そのものを廃止するわけではありません。Googleは開発者に対し、拡張機能やアプリ内購入の請求にChrome ウェブストアの支払いシステムを使っている場合は別の支払い処理業者に移行し、新しいライセンスAPIを導入するように求めています。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
MozillaがYouTubeの動画推奨アルゴリズムを調査するために専用アドオンをリリース - GIGAZINE

Google Chromeは「DNSルートサーバー」に大きな負荷をかけている、その理由とは? - GIGAZINE

GoogleがサードパーティーCookie廃止に向けて開発者向けツールのテストを開始 - GIGAZINE

Googleの警告により100万以上のユーザーを抱えるChrome拡張機能が配信停止の危機にさらされる - GIGAZINE

500個ものChrome拡張機能が個人情報を盗んでいたことが判明、被害者は170万人を超える - GIGAZINE

in ソフトウェア,   ネットサービス, Posted by log1i_yk

You can read the machine translated English article here.