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14インチゲーミングPC「OMEN Transcend 14」の排熱具合やバッテリー持続時間を実測してみた


HPのゲーミングPC「OMEN Transcend 14」は、「14インチゲーミングPCとしては世界最軽量」というだけではなく、相当なパフォーマンスを発揮可能なPCであることがベンチマーク結果から明らかになりました。しかし、その性能を発揮するにあたりCPUやGPUをフルに用いると、相当な熱が発生するはず。いったい、どれぐらいの排熱がどの方向に向けて行われるのか、排熱にあたってファンの音はどれぐらいなのか、そしてバッテリーはどれぐらいもつものなのか、実際にいろいろ計測してみました。

OMEN Transcend 14シリーズ- ゲーミングパソコン | 日本HP
https://jp.ext.hp.com/gaming/personal/omen_transcend_14/

「OMEN Transcend 14」がどんな外観なのかについては以下の記事を参考にしてください。

薄型軽量ボディにGeForce RTX 40シリーズを搭載したゲーミングPC「OMEN Transcend 14」フォトレビュー - GIGAZINE


各種ベンチマークの結果は以下の記事にまとめています。

Intel Core Ultra 9 185Hと&NVIDIA GeForce RTX 4070 Laptopでバリバリのパフォーマンスを見せる「OMEN Transcend 14」スプリームモデルのベンチマーク結果はこんな感じ - GIGAZINE


まずは、排熱を確かめていきます。今回はオープンワールドRPG「原神」のグラフィックスを「高」設定にした状態で、温度の測定を行いました。


正面側から見ると、キーボードのファンクションキーや数字キーが並んだあたりが最も熱くなっていて、実測で40度前後。左右や手前への排熱はありません。


一方、後方側は下部の端から端まで排熱が行われていました。


ファンが本体内側の左右に配置されているので、中央からやや両側に離れた部分からの排気の熱が少し温度が高く、内側は55度ほどと出ました。


本体を横倒しにして底面を確認してみると、ちょうどファンの位置が浮かび上がっていました。後方寄りに吸気口があり、その隙間が最も熱くて45度前後でした。ただ、底面中央付近もアチアチというほどではないながらもかなりの熱を持っており、ファンによる吸気の勢いが強いことも考慮すると、「直接膝の上にのせて操作する」のは避けた方が無難です。


この排熱が行われているときに、ファンの音はどれぐらい聞こえているのか、騒音計で測定してみました。なお、ゲームの音はPCをミュートにすることで消しています。


ファンからの排気が直接当たらないような位置に騒音計を置いて測定を行った結果、だいたいファンの音は57.5dB前後となりました。ゲームをプレイしていると、確かにファンが回っていることを示す音が継続的に聞こえていますが、ゲーム内BGMやSE、ボイスなどの邪魔になるほどではありません。

14インチゲーミングPC世界最軽量の「OMEN Transcend 14」のファン音はどれぐらいなのか? - YouTube


「OMEN Transcend 14」の特徴の1つは、何度か取り上げたように「14インチゲーミングPCとして世界最軽量」という点。ならば、その性能をどこか持ち歩いて使ってみたいと思うところですが、いざ電源なしの環境で果たしてどれぐらいの時間、ゲーミングPCとしての役割を果たすことができるのかが気になるところ。

ということで、「原神」をグラフィックス品質「高」でプレイし、画面輝度は最大の状態で、バッテリー駆動時間はどれぐらいなのかを測定してみました。グラフィックのディテールやキャラクターの動きの大きさなどによって変動がありますが、おおむね「1分で1.5%分減少する」割合で、最終的には、開始から1時間2分のところでバッテリー残量が5.3%まで減少したので測定を終了しました。


一方、充電にかかる時間はこんな感じ。上記のテストで減少したバッテリー残量5.3%のところからスタートして、「1分で1.1%~1.2%分増加」のペースで充電されていきますが、70%に到達すると「1分で0.7%~0.8%分増加」に少しペースが落ち、80%台に入ると「1分で0.4%~0.5%分増加」にさらにペースダウン。90%台になると「1分に0.3%分増加」へとさらにペースは落ち込み、99%表示から100%になるまで10分かかりました。


「OMEN Transcend 14」を使ってみての率直な感想は、「14インチゲーミングPCとしては世界最軽量でも、持ち運ぶとさすがにずっしりと重さを感じる」ということ。しかし、本体だけで2kgクラスも珍しくないゲーミングPCにおいて、本体が1.6kg強というのは確かに軽い部類であり、「必要があるのであれば、持ち運ぶことにやぶさかではない」ぐらいに割り切れる気持ちもまたあります。

なにより、リフレッシュレート120Hz対応のHDR OLEDディスプレイは高精細なグラフィックをしっかり表現してくれて、Intel Core UltraプロセッサとNVIDIA GeForce RTX40シリーズのGPUにより動作もしっかりしていて、重量級ゲームでもクオリティを落とすことなく平気で動かすことができるので、ゲーム用途はもちろん、動画編集や画像編集を中心とした、マシンパワーを必要とする用途で使いたい人にとって選択肢に入るPCなのもまた確かなところ。


付属する「HyperX Cloud IIIワイヤレス ゲーミングヘッドセット」は接続時にドングルなどは不要で電源を入れるだけで利用でき、ただちにゲームの世界に没頭できます。

HPのゲーミングPC「OMEN Transcend 14」は、CPU・GPU・メモリー搭載量・ストレージが異なる3モデルがあり、今回の記事でレビューしている、CPUが「Intel Core Ultra 9 185H」、GPUが「NVIDIA GeForce RTX 4070 Laptop」、メモリーが32GB、ストレージが2GB SSDの「スプリームモデル」は税込38万4450円から。

また、CPUが「Intel Core Ultra 7 155H」、GPUが「NVIDIA GeForce RTX 4060 Laptop」、メモリーが16GB、ストレージが1TB SSDの「パフォーマンスプラスモデル」は税込29万8100円から。

パフォーマンスプラスモデルのGPUを「NVIDIA GeForce RTX 4050 Laptop」に変更した「パフォーマンスモデル」は税込27万8300円からの設定となっています。

なお、HPのオンラインストアでは2024年5月7日(火)まで希望販売価格より最大で13%オフとなるGWセールが行われています。

OMEN Transcend 14シリーズ- ゲーミングパソコン | 日本HP
https://jp.ext.hp.com/gaming/personal/omen_transcend_14/

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in レビュー,   ハードウェア,   動画, Posted by logc_nt

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