4600万円もの旅行保険金を詐取した女性が逮捕、一体どんな手口だったのか?
中国で、搭乗する予定もないのに飛行機のフライトを予約し、そのフライトが遅延するたびに旅行保険からでる補償を受け取って総額およそ4600万円の保険金を詐取していたとして、45歳の女性が逮捕されました。
不坐航班也能赔付延误险?多个平台已堵上漏洞:不乘坐不理赔_直击现场_澎湃新闻-The Paper
https://www.thepaper.cn/newsDetail_forward_7812447
Woman in China, 45, made S$589,800 by buying insurance on flights she predicted would get delayed - Mothership.SG - News from Singapore, Asia and around the world
https://mothership.sg/2020/06/woman-china-scam-insurance-delayed-flights/
報道によると、逮捕されたのは45歳の女性。女性は2015年から2019年にかけて、友人や家族など20人分以上の個人情報を使い、およそ900件以上の旅行保険に加入していたとのこと。
過去に旅行サービス業務の経験があった女性はフライトのキャンセルあるいは遅延情報を入手するつてを持っており、遅延が見込まれるフライトの保険だけを選んで加入していたそうです。そのため、女性は飛行機に一切乗ることなく、フライトの遅延情報だけを頼りに、旅行保険に含まれる「フライト遅延に対する補償」の申請を行っていたとのこと。
一部の中国の保険会社では、旅行保険に含まれる「フライトの遅延に対する補償」で、本人が該当するフライトを利用していることを義務づけていませんでした。そのため、女性はフライトを利用しないまま、補償の申請を行うことができたというわけです。
女性は遅延しそうなフライトを選ぶため、あらかじめ飛行が予定されているルートの天候や運行情報をくまなくチェックしていました。さらに予定していたフライトが遅延しなさそうだった場合、すぐに航空券を払い戻すという徹底ぶりで、1つの便で最大10万人民元(約150万円)の保険金を詐取したことがわかっています。
しかし、南京市警察は2020年4月29日に女性を保険金詐取の疑いで逮捕し、6月12日に「逮捕した女性が合計で約300万人民元(約4600万円)も稼いでいた」ことを発表しました。
女性の逮捕後、中国の保険会社は規約を見直して更新し、「フライト遅延の補償を支払うためには被保険者が実際にフライトを利用する必要がある」というルールを追加したそうです。
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