人は生涯のうち30年以上をスマホやPCの画面を見て過ごすとの調査結果
暇なときは大抵スマートフォンを見ているという人や、家に帰ってから最初にすることがPCの電源を入れることだという人は多いはず。2000人のイギリス人を対象とした調査により、平均的な現代人は1年のうち4866時間もスマートフォンやPC、テレビなどの画面を見ていることが判明しました。
Digital Overload: Average Adult Will Spend 34 Years Of Their Life Staring At Screens - Study Finds
https://www.studyfinds.org/digital-overload-average-adult-will-spend-34-years-of-their-life-staring-at-screens/
Average British adult will spend the equivalent of 34 YEARS looking at screens | Daily Mail Online
https://www.dailymail.co.uk/sciencetech/article-8307201/Average-British-adult-spend-equivalent-34-YEARS-looking-screens.html
Brits 'spend 34 YEARS of their lives staring at screens', shock survey
https://www.thesun.co.uk/tech/11595553/uk-screen-time-how-much-day-month-year-total/
コンタクトレンズやアイケア製品を専門とするオンラインショップのVision Directは、イギリスのマーケティング調査会社OnePollに依頼してイギリス人のライフスタイルに関する調査を実施しました。調査には18~81歳のイギリス人2000人が参加し、どんな電子機器をどれだけ使用したかを回答しました。
その結果、調査対象者は平均してスマートフォンを1日に2時間25分使用していることが判明。同様にPCは4時間1分、テレビは3時間30分、電子書籍リーダーは42分、タブレットは1時間39分、ゲームは1時間3分でした。
各電子機器の使用時間を合計すると13時間20分となりますが、もし1日に13時間20分も電子機器を使ったと仮定すると、画面を見ている時間は1年間では4866時間、調査対象者の平均余命である62年間に換算するとのべ30万1733時間となります。これは、一生のうち実に約34年間も電子機器の画面を眺めて過ごす計算です。
また、調査対象者の64%が「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策のロックダウン中に、もしスマートフォンやPCがなかったら何をしたらいいか分からない」と回答しました。
Vision Directの事業開発責任者ベンジャミン・デュメイン氏は、「COVID-19が世界的に感染拡大している時代に、人々が世界とつながることができるデバイスが存在しているのは幸運でした。もし30年か40年ほど前に今回のようなパンデミックが起きていたら、様相は全く違っていたことでしょう」と話しました。
しかし、いいことばかりではありません。調査対象者は、電子機器の画面を見ている時間のうち、本当に生産的だった時間は「半分以下」しかないと回答。また、調査対象者の17%は「長時間スマートフォンを見ずにいると不安」と回答しているほか、調査対象者の4分の1は画面を見ている時間の長さが配偶者との議論に発展してしまったと答えています。
長時間にわたる電子機器の使用が家庭にもたらす影響は、子どもがいる世帯では特に複雑です。子どもを持つ調査対象者の40%は「子どもがゲーム機やスマートフォンに釘付けになっている時間が長すぎる」と感じていますが、子どもをたしなめた親の3分の2は「自分たちも長時間画面を眺めているので、子どもに言ったことは偽善的だった」と感じているそうです。
さらに、長時間に渡り電子機器の画面を凝視することは、健康上の問題も引き起こします。デュメイン氏は「過剰に長い間画面を見続けることが目の健康にどんな影響を与えるかを認識し、やり過ぎに注意することが重要です」と述べています。しかし、調査では半数以上が画面に映る時間が目に負担をかけていることを認めていたにもかかわらず、調査対象者10人のうち4人は「目を休めることはほとんどない」と回答しています。
そこで、Vision Directは「20分ごとに、20秒間画面から目をそらし、少なくとも20フィート(約6メートル)は離れた場所をながめる」という「20-20-20ルール」で目を休めることを推奨しています。
デュマイン氏は「電子機器の使用にはいい面と悪い面がありますが、使わないようにするタイミングを念頭に置いておけば、長期的なダメージはありません。今や電子機器は私たちの生活に欠かすことができない役割を果たすようになっていますが、私たちのガイドラインを参考にしてもらえば、目の健康を維持することができます」と述べました。
なお、Vision Directのガイドラインは以下のとおりです。
◆画面やモニターを見る際は、コントラスト・明るさ・距離などが適切になるように調節する
◆まばたきを意識する
◆コンタクトレンズはいつも通り使ってよい
◆照明に注意する
◆目を潤す
◆子どもによる電子機器の使用を制限する
◆目をやさしくマッサージする
◆眼科で視力検査や目の診察を受ける
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