レビュー

3分割されたページと3人の主人公で物語が枝分かれするゲーム絵本「ドラゴンをさがしに」でファンタジーな世界を旅してみた


戦士、魔法使い、泥棒から主人公を1人選んでドラゴンを探しに冒険へと旅立つゲーム絵本「ドラゴンをさがしに」が2020年2月15日(土)から登場しています。3人の主人公と3つの選択肢によって、出会う相手やゲットできるアイテムが変化するというゲームブック形式の絵本になっています。子ども向けの絵本ですが、大人でも十分に楽しめるとのことで、どんな内容なのか実際に読んでみました。

ドラゴンをさがしに / En Quête du Dragon - ボードゲーム紹介
https://sgrk.blog.fc2.com/blog-entry-4354.html

En Quête du Dragon : Game Flow
http://www.game-flow.fr/premiereAventure

◆フォトレビュー
「ドラゴンをさがしに」は、もともとフランスで出版されていた絵本を日本語に翻訳したもの。


大きさは高さ約280mm×幅約198mmほどで、高さ144mm×幅71.4mmのiPhone 11 Proと比べるとこのくらい。


背表紙部分が一番厚みがあり、22mmほどの厚さでした。横に並べたiPhone 11 Proの厚みは8.1mmです。


裏表紙には、主人公となる子どもたちと、物語のあらすじが書かれています。「小さな冒険者となって、自分だけのドラゴンを迎えに行くための冒険へと旅立つ」というストーリーで、対象年齢は4才以上。子どもに読ませる時は、最初は大人が読み聞かせて一緒に遊ぶのがおすすめのこと。


本を開くと、ページはリングでとじられていました。


表紙の裏の四隅には、くるくる回せるディスク状の紙がついています。


◆ドラゴン探しの冒険に出てみた
まずは冒険の準備から。緑、青、黄色のディスクは何も描いていないところに合わせておきます。


絵本の左上、右上、左下にあるディスクを、以下の画像のように絵柄が見えない状態にします。


次は主人公選び。けんかっ早いが強くて勇気がある戦士の「リナ」、静かな泥棒ネコの「サシャ」、物知りで賢い魔法使いの「チモン」から1人を選びます。


今回はリナに冒険へ行ってもらうことにしました。右下の赤いディスクは主人公を表すので、主人公の「リナ」に合わせます。


準備ができたら、いざ冒険へ。小さな村からリナの冒険が始まります。まずは村を探索。


1つの場面が3分割されており、各場面ごとに、3つの選択から1つを選んでページをめくります。村の様子が描かれた場面では、「風車にいる粉挽きのおばあさんと話す」か、「荒れた物置を探す」か、「地図おじいさんの地図を盗む」かの3択から1つを選びます。


「荒れた物置にお宝が眠っているかも」と思い、物置へ侵入することにしました。次からのページも3分割されているので、赤枠に書かれている数だけページをめくります。「物置を探す」という選択肢を選ぶと1ページだけめくるよう指示されました。


ページをめくると次の場面に進みます。物置には、はしごで上れる棚が備え付けてありました。上ってみたいので、さらに1ページめくります。


すると床が抜けて……


下に落ちてしまいました。幸いケガは無かったようですが、お宝のようなものはゲットできませんでした。残念。指示に従って2ページめくります。


ページをめくると、冒険は次の場面へ。場面の始めは1枚の大きなページになっており、行動を選択するページは3分割されています。


村を出て、大きな沼地へたどり着いたリナ。沼地を越えるため、3つのルートのうち川沿いの道を選びました。


道を進むと、大きなヤリを持ったトカゲ男が現れました。橋の真ん中に立っているので、避けて通ることはできなさそうです。


この場面では、戦うか、逃げるか……ではなく、主人公がリナかどうかで展開が変わります。読み手が行動を選択するだけでなく、誰を主人公にしたかでも物語が変化していきます。


トカゲ男にひるむことなく正面から話かけたリナ。「ドラゴンを迎えに行く」と話すと、トカゲ男は感心して「うろこのたて」をくれました。強気なリナだからこそトカゲ男と話ができたわけですが、強気が災いして仲良くなれない相手も物語には登場します。


アイテムを手に入れたらディスクを回します。「うろこのたて」は黄色のディスクを回してセット。


アイテムも物語の展開を左右する要素のひとつです。例えばうろこのたてなら、後々出会う火を吹く相手から身を守ることができます。


また、冒険の途中ではトカゲ男以外にも、鍛冶をなりわいとするドワーフ族や……


森の奥深くに住む魔女など、さまざまな出会いが待っています。


しかし冒険は出会いだけでなく危険もいっぱいで、時にはけがを負ってしまうこともあります。


けがをした場合は、ディスクをばんそうこうのマークに合わせます。ディスクが既にアイテムで埋まっている場合はアイテムを失い、けがを負うことになります。けがが増えるほど冒険はより危険なものになります。


アイテムを集めて危険を掻い潜り、リナたちが無事にドラゴンを迎えに行けるかどうかは、実際に読んでみて確かめてください。


総ページ数は28ページで、読むだけなら1回の冒険にかかった時間は10分ほどでした。2回目以降の冒険では「けがをしないためには何を選択すべきか?」「あのアイテムをゲットするにはどの主人公を選べばいいのか?」と、前回の反省を踏まえつつ遊べるので、大人も頭を使って遊べる内容になっていました。主人公、3つの選択肢、ゲットしたアイテムによって展開が変わるので、いろいろな選択肢を試しながら、何回も楽しめる絵本になっています。


物語の中では、誰かに傷つけられたり、誰かを傷つけたりする場面はありません。けがをする場面もありますが、「歩きすぎて疲れた」「転んでかすり傷を負った」程度の優しいものなので、小さな子どもでも安心して読ませられる内容になっていました。

「ドラゴンをさがしに」の価格は税抜2400円で、すごろくやなどのボードゲーム専門店で取り扱われています。Amazon.co.jpでは記事作成時点で税込2640円で購入可能となっていました。

Amazon | ドラゴンをさがしに | ボードゲーム | おもちゃ

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in レビュー,   ゲーム, Posted by darkhorse_log

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