バレンタインに「チョコ代わりのゴキブリをプレゼント」するイベントが動物園で開催される
毎年2月14日に開催されるバレンタインデーでは、多くの恋人たちが相手にチョコレートやプレゼントを送ったり、一緒に甘いひとときを過ごしたりします。しかし、浮いた話とは縁が遠い人や、恋人にフラれたばかりの人の中には、浮かれた雰囲気に思わず「ほっといてくれ」といいたくなってしまう人もいるはず。そんな人のために、アメリカの動物園が「Quit Bugging Me(ほっといて)」と題したバレンタインイベントを開催。申込者の元カレや元カノの名前が付けられたエサ用のゴキブリを、昆虫を食べる動物たちにふるまう催しが行われました。
この記事には、大きいゴキブリの画像やムービーが掲載されているので注意してください。
Quit Bugging Me
http://www.elpasozoo.org/experiences/quit-bugging-me
Over $10,000 raised for El Paso Zoo's 'Quit Bugging Me' Valentine's Day event - KVIA
https://kvia.com/news/el-paso/2020/02/14/thousands-raised-so-far-for-el-paso-zoos-quit-bugging-me-event/
Scorned lovers pay $5 to name a COCKROACH after their ex then watch it get eaten | Daily Mail Online
https://www.dailymail.co.uk/femail/article-8002403/Scorned-lovers-pay-5-COCKROACH-ex-watch-eaten.html
バレンタインデーとなる2020年2月14日からの3日間に、名前を付けたゴキブリを動物にふるまうイベントを開催したのは、テキサス州にあるエルパソ動物園です。イベントでは、公式サイト上で募集した申込者の「元恋人の名前」をゴキブリに名付けて、その名前を呼びつつ同園で飼育されている動物たちに与えました。
Coming soon. ??
— El Paso Zoo (@elpasozoo) January 22, 2020
We will be announcing everything on our website in the next coming days! ?? https://t.co/GXkDA3Pznn pic.twitter.com/GHOc6H6DWF
イベントを企画したエルパソ動物園のサラ・ボレゴ氏は「私たちは商業主義的な恋愛イベントにいささかうんざりしていました。そこで、何か違うことを始めようと、楽しめる反バレンタインイベントを開催することにしました」とコメントしています。
黒くて甘いチョコレートの代わりに動物たちに振る舞われたのは、餌用の冷凍マダガスカルゴキブリで、同園の動物たちにとっては特別なごちそうだとのこと。与える動物の種類や与える量などは、動物園の獣医師スタッフが自然界でも昆虫を食べている動物を慎重に選んで決めたので、動物たちが無理強いされた心配はないとのことです。
なお、以下の給餌用プレートに盛り付けられているのは、「ティム」「ジェシー」「ザッカリー」「モンテ」です。
以下のムービーを再生すると、実際にエルパソ動物園の動物らにゴキブリが振る舞われている様子を見ることができます。
オセロットのルナが顔をつっこんでいる箱の中には、「トニー」「 ダニエル」「アレクサンドラ」「ジェイソン」と名付けられたゴキブリが入っています。
中身だけでなくルナの名前が書かれた箱もお気に召したらしく、中身を食べた後はバリバリと破壊しながら遊んでいました。
小型のトカゲは「クリスタル」「ブランディ」「サンディ」「メグ」にありつきました。
トカゲは最初、水槽の真ん中にいましたが……
エサがもらえることを察知していそいそと手前に出てきました。
飼育員がガラス戸を開けて、ピンセットで小さなゴキブリを差し出すと、飛びついて食べました。
サイイグアナのフィドに与えられたのは「エリカ」です。
しばらく無反応なフィドでしたが……
ゴキブリに気づくと、にゅっと舌を伸ばして食べました。
ゴキブリを平らげたのは動物だけではありません。「Quit Bugging Me」イベントでは、元恋人の名前とともに寄付も募っており、エルパソ動物園のジョー・モンティサノ園長は「1000ドル(約11万円)集まるごとに1匹ゴキブリを食べる」というキャンペーンを敢行。見事1万ドル(約110万)を超す寄付金が集まったので、10匹のゴキブリを食べることになりました。
実際に、モンティサノ園長が昆虫食に挑戦している様子は、以下のムービーが始まって6分半ほどの部分から見ることが出来ます。
モンティサノ園長が、何やら黒いものが載っている皿を手に登場。
皿から虫を取って……
近くにいた子どもに食べさせようとしますが、来園客たちから「ジョー!ジョー!」との歓声が上がり、退路がなくなります。
隣の女性も断固拒否。
最後には観念して食べました。なお、モンティサノ園長が食べたのは、動物らにあげたゴキブリとは違い、人間でも食べることが可能なタガメ(water bug)の仲間。もっとも、英語で水生昆虫を意味する「water bug」はチャバネゴキブリなど小型のゴキブリのことを指す場合もあるので、有言実行には違いありません。
「味はいいよ」とのこと。
エルパソ動物園が「Quit Bugging Me」を開催したのは、2019年に続き今回が2度目。好評を博した2019年のイベントを復刻させた形になりますが、テキサス州のサン・アントニオ動物園も同様の「Cry Me a Cockroach」イベントを2020年2月14日に開催しました。
サンアントニオ動物園では、5ドル(約550円)を寄付した人の元恋人の名前が付けられたゴキブリが、生きたまま鳥に与えられたほか……
25ドル(約2760円)を寄付した人は、コモドオオトカゲに与える冷凍マウスに元恋人の名前を付けることができました。
なお、2020年のバレンタインイベントで、元恋人の名前をゴキブリに付け損ねた人でも、ニューヨークにあるブロンクス動物園の「Name a Roach」に応募すれば、2021年のバレンタインに向けてゴキブリに名前を付けることが可能。10.5ドル(約1159円)を支払うと、ゴキブリに特別な人の名前を付けたことを証明する電子証書がもらえるほか、キリンやペンギンを間近で見ることができるツアープランも用意されています。
Name a Roach - Bronx Zoo
https://bronxzoo.com/roach
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