120年以上前の「世界最古級の映画」が4K画質・60fpsに生まれ変わるとこんな感じ
リュミエール兄弟が1895年に製作し、1896年に商業公開した映画が「ラ・シオタ駅への列車の到着」です。世界最古級の映画の1つとして知られる「ラ・シオタ駅への列車の到着」をニューラルネットワークによる深層学習で4K画質・60fpsの映像にアップグレードしたムービーが公開されています。
Someone used neural networks to upscale a famous 1896 video to 4k quality | Ars Technica
https://arstechnica.com/science/2020/02/someone-used-neural-networks-to-upscale-a-famous-1896-video-to-4k-quality/
従来の「ラ・シオタ駅への列車の到着」が以下のムービー。
L'Arrivée d'un train à La Ciotat (Louis Lumière, 1896) - YouTube
蒸気機関車が駅に到着するだけの短い映像で、現代人にとっては映画というよりも記録映像といった内容ですが、ほとんど動画がなかった19世紀末にとっては衝撃的だったようで、「蒸気機関車が手前に近づくと観客は叫んで逃げた」という都市伝説も生まれたほど。なお、「ラ・シオタ駅への列車の到着」は35mmフィルムで撮影されており、アスペクト比は1.33:1(4:3)で、16フレーム毎秒(fps)で撮影されています。
そして、4K・60fpsという高解像度で生まれ変わった「ラ・シオタ駅への列車の到着」が以下。アスペクト比を16:9にするために画面上下がトリミングされていますが、とにかくフレーム補間によるヌルヌルとした動きが特徴的です。
[4k, 60 fps] Arrival of a Train at La Ciotat (The Lumière Brothers, 1896) - YouTube
以下の画像上に表示されている紫色のバーを左右に動かすことで、従来の画質(左)と4K画質(右)を見比べることができます。
プラットフォームにすべりこむ蒸気機関車のシーンで比較すると、4K画質の方は線路の上に敷かれている砂利や蒸気機関車の質感がくっきりと描写されている印象。
荷物を持って列車から降りる乗客。服の上に見えるわずかなノイズは除去されており、女性の肌などに見える画面のざらつきがわずかに軽減されています。
投稿者のデニス・シリャエフ氏によると、4K画質へのアップスケーリングはGigapixel AIというアルゴリズムを、16fpsから60fpsへの補間はGoogleが公開している「Depth-Aware Video Frame Interpolation(被写体深度を考慮した映像フレームの補間)」を用いているとのこと。
なお、このシリャエフ氏がアップスケーリングした映像に、さらにアルゴリズムで自動的に色づけを行った以下のムービーも有志によって公開されています。
[DeOldified] Arrival of a Train at La Ciotat (The Lumière Brothers, 1896) - YouTube
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in ソフトウェア, 動画, 映画, Posted by log1i_yk
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