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「収入の30%を電子決済で使わないと罰金」という法律が検討されている理由とは?

By AhmadArdity

2019年7月に就任したキリアコス・ミツォタキス首相が打ち出す抜本的改革の一環として、ギリシャ国民に対して収入の30%を電子決済で支払うことを義務づける予定だと首席経済顧問を務めるAlex Patelis氏が明かしました。

Greece goes digital in crackdown on tax cheats
https://www.telegraph.co.uk/business/2019/12/08/new-greek-government-forces-public-spend-electronically-despite/

Greeks set to face heavy fines if they don't spend 30 per cent of their income electronically
https://www.smh.com.au/business/markets/greeks-set-to-face-heavy-fines-if-they-don-t-spend-30-per-cent-of-their-income-electronically-20191209-p53i14.html

Greece forces citizens to spend more online in tax evasion crackdown
https://finance.yahoo.com/news/greece-forces-citizens-to-spend-more-online-in-tax-evasion-crackdown-091820879.html

検討されている案では、収入の30%を電子決済で支払わなかった国民は、「不足分」に22%の罰金が科されます。例を挙げると、収入の20%だけを電子決済で支払った場合、30%から20%を引いた残りの10%に対して22%の罰金が科されます。なお、この場合の「電子決済」はデビットカード・クレジットカード・銀行振り込み・eコマースなどを指しており、支払いの対象には家賃が含まれるとのこと。

この法律が施行された場合、月収1000ユーロ(約12万円)のギリシャ国民が収入の15%しか電子決済で支払わなかったとすると、毎年約400ユーロ(約5万円)の税収が得られる計算です。Patelis氏は「この法律が施行されれば、毎年5億ユーロ(約600億円)の税収が得られる予定です」と述べています。


ミツォタキス首相がこのような経済政策を検討する背景には、世界最大ともいわれるギリシャの「脱税事情」が深く関わっています。ギリシャでは多数の労働者が現金で収入を受け取っており、ギリシャ国民・企業は収入を過小報告することで脱税するという慣行があるとのこと。2017年の応用経済研究所(IPEA)の研究は、ギリシャは国内総生産の約22%が地下経済化しており、課税や統計から逃れていると指摘しています。2018年には「脱税:ギリシャの国民的スポーツ」と題されたドキュメンタリーまで登場しています。

「脱税:ギリシャの国民的スポーツ」は以下から視聴できます。

Tax Evasion: A Greek National Sport - YouTube


ミツォタキス首相は公約として、法人税を28%から24%に引き下げることと、所得ごとの税率のうち、最低税率を22%から9%に引き下げること、そして年金受給者に対して年次ボーナスを支給することを掲げており、「大胆な改革」を行うことを表明しています。

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