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スマートフォンによるストレスに人々はどのように対処すればいいのか?

by TeroVesalainen

スマートフォンはもはや人々の生活にとってなくてはならないデバイスとなりましたが、スマートフォンが人々の睡眠生産性メンタルヘルスを低下させる可能性を示す研究も多く発表されています。そこで、シドニー大学の心理学者であるBrad Ridout氏が、現代人がスマートフォンのストレスに対処する方法について解説しています。

How to deal with smartphone stress
https://theconversation.com/how-to-deal-with-smartphone-stress-116426

近年ではスマートフォンの害について多くの人が自覚するところとなり、「スマートフォンがストレスホルモンであるコルチゾールのレベルを慢性的に上昇させる」という説もあります。コルチゾールは人々がストレスを感じている状況下で分泌され、血糖値を上げて免疫系を抑制し、体を警戒状態に保つ働きを持っています。そのため、コルチゾールレベルが高い状態は、とっさの物理的脅威には有効ですが、継続的な心理的ストレスにはそれほど役に立ちません。

人々が四六時中スマートフォンを身に付けるようになったことで、勤務先からのメールや重要な連絡が、24時間365日送られてくる可能性が生まれました。この状態をストレスとして体が認識すると、慢性的なコルチゾールレベルの上昇が引き起こされ、肥満や高血圧といった健康問題や、心臓発作に脳卒中などのリスクが増加するとのこと。

記事作成時点では、1日にわたるコルチゾールレベルの上昇に対し、スマートフォンがどのような役割を果たすのかハッキリしたことはわかっていません。それでも、多くの人々がスマートフォンによるストレスを感じているのは事実であり、夜中や早朝にメールをチェックするなどの行動は、ストレスを増大させる可能性があるとRidout氏は主張しています。

by Ree

多くの人がスマートフォンによるストレスを感じている一方で、SNSやスマートフォンのゲームは人々の報酬系を的確に刺激する作りとなっているため、実際にスマートフォン断ちをすることは困難です。35歳以下の半数以上が、トイレに入った時にスマートフォンをチェックする習慣を持っているとのこと。

いくらスマートフォンがストレスの源であるからといって、いきなりスマートフォンの使用を完全に断ち切ってしまうことも、逆にストレスとなってしまうかもしれないとRidout氏は指摘。また、仕事や人間関係の維持にスマートフォンは必要なものとなっており、スマートフォンを捨て去ることは現実的ではありません。そのため、スマートフォン中毒になってしまわないように注意しつつ、節度を保って付き合っていく必要があるといえます。

by TeroVesalainen

そこでRidout氏は、以下の7つの「スマートフォンをより健康的に使い、ストレスを軽減するヒント」を提案しています。

◆1:アプリの使用時間を監視する
iOSに搭載されている「スクリーンタイム」では、自分がどれほどの時間をスマートフォン上のアプリで費やしているのかを把握できるため、定期的に自分がどれほどスマートフォンを使っているのかをチェックし、使いすぎないように心掛けることができます。同様のアプリはAndroidにも存在するため、Androidユーザーの人もこの手段を使うことが可能です。

◆2:アプリの通知を大幅に減らす
「これだけは欠かせない」という1つのアプリだけを除き、全てのアプリの通知を切ることで、スマートフォンを目にする頻度を減らすこともオススメ。「1日のうち21~7時は通知をオフにする」という風に時間を区切ってアプリの通知を切ることも、精神を健康に保つ上で役に立ちます。

◆3:メールのプッシュ通知をオフにする
上のヒントと同様にメールのプッシュ通知もオフにすることで、自分がメールアプリを開いた時だけ新しいメールを確認するようにすることも、Ridout氏は推奨しています。スマートフォンの通知は便利かもしれませんが、ユーザーが意図しない時に送られてくる通知は、メンタルに対して悪影響を与えます。

by ribkhan

◆4:SNSのフォロワーなどを整理する
SNSを使っていると、時間と共にフォローしたりつながったりする人数が非常に多くなってしまうものです。しかし、「よく考えてみればこの人の近況には全く興味がない」「そもそも誰かわからない」といった人とつながり続けているケースもあり、こうしたつながりは定期的に整理するのがオススメ。不要な店舗やネットサービスのメールを登録解除することも、デジタル社会の負荷を減らすことにつながるとのこと。

◆5:「デジタル機器を持ち込まない場所」を家の中に作る
家の中にいると、ついトイレや風呂場にまでスマートフォンやタブレットを持ち込み、ネットやアプリを使ってしまいがち。こうした事態を避けるため、Ridout氏は「風呂場や寝室など、特定の場所にはスマートフォンなどを持ち込まない」と決め、リラックス中にスマートフォンを目にしないようにするべきだと主張しています。

◆6:「デジタル機器の使用を禁止する時間」を設ける
夜から朝にかけて、スマートフォンを含むデジタル機器を使わない時間帯を設けることも、精神の健康を保つために役立ちます。ベッドに入ってからもスマートフォンに触り続けるのを回避し、朝一番にスマートフォンに手を伸ばしてSNSの通知をチェックするのではなく、短い瞑想や運動、ゆったりとした朝食などで1日を始めるといいとのこと。

◆7:自分がどれほど頻繁にスマートフォンを触るのか自覚する
人々は日常生活の中でいちいち意識することもなくスマートフォンに触れていますが、一度しっかりと意識してみると、どれほど自分が頻繁にスマートフォンを触っているのかに気づくはず。「自分が今、スマートフォンに手を伸ばした」と自覚できた時は、スマートフォンに触れて大量の情報を浴びる前に、「自分はなぜスマートフォンに手を伸ばしたのだろう?」と考えてみたり、短い瞑想をして心を落ち着けたりすることをRidout氏はオススメしています。こうする習慣を持つことで、スマートフォンをSNSの通知チェックツールとしてではなく、自分自身の状態を把握する手がかりにすることができます。

by stevepb

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in モバイル,   ソフトウェア,   ネットサービス, Posted by log1h_ik

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