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「男の子の名前」「女の子の名前」が時代の変化と共に逆転していく様子がよくわかるグラフ

by surdumihail

時代と共に子どもにつけられる名前が変化していることはたびたびニュースとなりますが、アメリカでは、過去に男の子につけられていた名前が近年は女の子に人気だったり、その逆が起こっていたりするとのこと。アメリカの社会保障局は子どもの名前とその数をデータセットとして毎年公開していることから、統計学者のネイサン・ヤウ氏らはこのデータを使って「男女の名前の移り変わり」を可視化しました。

The Most Gender-Switched Names in US History | FlowingData
https://flowingdata.com/2019/08/28/gender-switched-names/

このデータセットは社会保障番号をベースにしていますが、全てのアメリカ人が社会保障番号を持つわけではないので、データは全ての子どもの名前を含むわけではありません。また、データは1880年以降に生まれた人を対象としていますが、1930年以前は社会保障番号を持っている男女の割合が大きく違ったため、ヤウさんは今回の調査のデータを「1930年以降」で絞っています。


上記の前提のもと、まずヤウさんは「使われる性別が転換した名前」の定義を、「1つの名前を持つ子どものうち『半分以上が男の子あるいは女の子』という状態を経て、その後男女の割合が入れ替わったもの」としました。このような名前を1930年から2018年までのデータから調べたところ、全部で9万5137個の名前のうち2987個が該当することが判明しました。この2987個の名前を視覚化するとこんな感じ。「Even」と書かれた線の左側のグラフが男の子、右側のグラフが女の子の名前の数を示します。女の子側のグラフでもっとも山が大きい名前は「アシュリー」とのこと。


このうち、ピーク計数率が男女で1:1に近い名前をそれぞれグラフにすると以下のような感じになります。「ケリー」「ジェレマイア」「キャロル」「オースティン」「レネ」「チャーリー」「ジュールズ」「サンタナ」という名前が並んでいます。つまり、これらの名前は男の子にも女の子にも使われた歴史があるということ。


ただし、このグラフは生の数字を使っており、トータルの名前の数を考慮していません。つまり、「レネ」という女の子が多いのはその名前が人気だったわけではなく、ただ単に生まれた女の子の総数が大きかったという可能性が除かれていないわけです。

この点を考慮し、「男女の割合が逆転し」「かつ当時人気のあった名前」を図示すると以下のような形になります。グラフの数値は生の数ではなく「名前が使われた割合」が使われているとのこと。「ケニヤッタ」という名前が一時だけ女の子に人気だったこと、「オースティン」という名前は以前男の子に多かったのが近年は女の子に人気となっていることなどが示されています。また、「アシュティン」のように急激に男女が切り替わることがあれば、「モンロー」のように徐々に男の子の割合が減って女の子に切り替わっていくものもあります。


一方で、ヤウさんは上記のグラフについて「ケニヤッタの絶対数が少なかったという可能性が除かれていない。わずか数百人のケニヤッタの割合が男女で逆転したからといって、『大きな転換』とは呼べない」とコメント。そこで、ヤウさんは比率で比較することに加え、名前が使われた「最大数」も考慮して再度グラフを作成しました。

「男女が逆転していること」に加えて「振れ幅が大きかったこと」を加味した結果、以下のようなグラフが示されました。


人気の性別が転換した名前トップ10は以下のような感じとなりました。

1:ケーシー
2:ジャッキー
3:ケリー
4:ジョディ
5:フィンレイ
6:スカイラー
7:ジャスティス
8:レネ
9:ダリアン
10:フランキー

男女どちらに人気があるのかが転換する時期は、名前によってそれぞれ異なります。使われる性別が完全に変わったのか、それともユニセックスになったのかはわかりませんが、一時期は「男の子のもの」「女の子のもの」と考えられていた多くのものが時代とともに変化していることを示す、興味深い結果となっていました。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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