ゲーム

ルートボックス(ガチャ)は「ギャンブル」として分類すべきだとする主張

by Hal Gatewood

イギリスの子ども委員会が10~16歳の子どものゲーム習慣を分析し、オンラインゲームには「他人とのネガティブなやりとりや、ルートボックス(ガチャ)での過課金などの著しく有害な影響」があると報告しました。子ども委員会は、ルートボックスをギャンブルとして分類すること、1日の課金最大限度額を設定することを主張しています。

Gaming the system
(PDFファイル)https://www.childrenscommissioner.gov.uk/wp-content/uploads/2019/10/CCO-Gaming-the-System-2019.pdf

Gaming the system | Children's Commissioner for England
https://www.childrenscommissioner.gov.uk/publication/gaming-the-system/

Clamp down on Fifa 'loot boxes', urges children's commissioner | Society | The Guardian
https://www.theguardian.com/society/2019/oct/22/clamp-down-on-fortnite-loot-boxes-urges-childrens-commissioner

FIFAシリーズではよりよいチームを作る際に、「課金することで選手を得られるが、課金するまでどの選手がやってくるかはわからない」というルートボックスの仕組みを採用しています。必ずしも「当たり」の選手がやってくるわけではなく「ハズレ」も存在し、「当たり」の選手がやってくる時には派手なアニメーションが再生されるようになっています。同様のシステムはフォートナイトコール オブ デューティといった多くのゲームで採用されています。

by Click and Boo

このような仕組みは現実の宝くじやスクラッチくじと同じですが、これらと違ってルートボックスは規制対象ではない、とイギリスの子ども委員会が新たな報告書で指摘しています。子どもがルートボックスに支出する額はそれぞれですが、1年で300ポンド(約4万1800円)を越える支出も報告されているとのこと。オンライン上の友人や見知らぬ人、そして有名YouTuberなどの影響で、子どもたちは「ゲーム内でお金を支払うこと」へのプレッシャーを感じていると調査では示されています。

調査の対象となった10~16歳の多くはまだルートボックスへの支出に対する適切な知識や、支出をやめるための感覚や力が備わっていません。このような金銭管理の感覚は、成長のもっと後の段階で備わっていきます。FIFAシリーズの最新版では課金によってチームを迅速に構成できますが、「一般的に子どもたちはオンラインでの支出を管理するための戦略を持っていません」と子ども委員会のアン・ロングフィールド氏は述べています。実際にルートボックスに支出した子どもたちは、目的のものが得られなかったことで「無駄な支出をした」と感じ、「当たりがある」という事実とのバランスをとるために損失を埋めるためのさらなる支出を試みることもあるそうです。

by Amanda Jones

ロングフィールド氏は「子どもがオフラインでギャンブルできないのであれば、オンラインであってもできるべきではない」と主張しました。

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in ゲーム, Posted by darkhorse_log

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