サイエンス

プロゲーマーとアマチュアでは「ゲーム中の体の動かし方が違う」と判明

By Maxime FORT

競技としてゲームをプレイする「プロゲーマー」は、一流選手ともなれば年間何億円も稼ぐ職業です。そんなプロゲーマーと一般のアマチュアでは、イスに座ってゲームをプレイしている時の「体の動かし方が違う」ことが研究によって判明しました。

Understanding Cyber Athletes Behaviour Through a Smart Chair: CS:GO and Monolith Team Scenario - IEEE Conference Publication
https://ieeexplore.ieee.org/document/8767295

[1908.06407] Understanding Cyber Athletes Behaviour Through a Smart Chair: CS:GO and Monolith Team Scenario
https://arxiv.org/abs/1908.06407

Predictable eSports: Amateurs and professionals have different sitting postures
https://techxplore.com/news/2019-09-esports-amateurs-professionals-postures.html

今回の研究はスコルコヴォ科学技術大学モスクワ物理科学技術研究所(MIPT)、そしてサンクトペテルブルク航空宇宙大学(SUAI)の合同研究で、スコルコヴォ科学技術大学コンピューターとデータ集約型サイエンスおよび工学センター(CDISE)に所属しているAndrey Somov教授とEvgeny Burnaev教授が研究を主導しました。行われた研究は、eスポーツプレイヤーの体の動きとスキルレベルとの関係性を明らかにするものです。

研究チームは、高額賞金の世界大会が開かれるeスポーツ系FPSの1つである「Counter-Strike: Global Offensive(CS:GO)」を対象にして実験を行いました。実験に参加した被験者は、9人のCS:GOのプロと10人のアマチュアの合計19人。被験者には、ゲーム中の姿勢や体重の掛かった位置が計測できるように加速度計ジャイロスコープが埋め込まれたイスでゲームをプレイしてもらいました。


各プレイヤーがゲーム中に示した「動き」を三次元的に解析した結果、プロゲーマーと初心者は「キルする(相手を倒す)」「キルされる(相手に倒される)」「撃つ」といったゲーム中の出来事に対してのリアクションが異なることが判明。プロのプレイヤーは初心者のプレイヤーよりも集中的かつ頻繁に動き回ることがわかりました。

各プレイヤーの体の動きをパターン化したところ、31種のパターンが確認され、得られたデータを機械学習アルゴリズムに読み込ませて学習させたところ、ランダムフォレスト分析による機械学習は、たった3分間のデータだけで各プレイヤーのスキルレベルを77%の確率で当てられるようになったとのこと。

By Sean Do

Somov教授とBurnaev教授は今回の研究以外にも、脈拍や皮膚抵抗、視線、手の動き、部屋の温度・二酸化炭素濃度などがゲームプレイヤーの心理や肉体に与える影響について研究を行っているそうです。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
「eスポーツの八百長」で6名が逮捕、最大で禁固10年の可能性 - GIGAZINE

eスポーツ業界で最も成功した企業「100 Thieves」とは? - GIGAZINE

国体初のeスポーツ大会「全国都道府県対抗eスポーツ選手権 2019 IBARAKI」のウイイレ部門徳島県代表決定戦を観戦してきた - GIGAZINE

ゲームの宣伝で個人で1億円以上稼いだ人気ゲーム配信者が登場と報じられる - GIGAZINE

賞金総額3000万円超のeスポーツリーグがまさかの農業シミュレーションゲームで誕生 - GIGAZINE

in サイエンス,   ゲーム, Posted by darkhorse_log

You can read the machine translated English article here.