取材

国体初のeスポーツ大会「全国都道府県対抗eスポーツ選手権 2019 IBARAKI」のウイイレ部門徳島県代表決定戦を観戦してきた


2019年9月28日から開催される第74回国民体育大会「いきいき茨城ゆめ国体」の中で、文化プログラムとして「全国都道府県対抗eスポーツ選手権 2019 IBARAKI」が行われます。国民体育大会(国体)の中で初めてeスポーツ選手権が行われるという注目のプログラムとなっており、記念すべきプレイタイトルとしては「ウイニングイレブン 2019」「グランツーリスモSPORT」「ぷよぷよeスポーツ」の3つが選ばれました。全国都道府県対抗eスポーツ選手権 2019 IBARAKIの本戦は国体開催期間内に茨城県内で行われるわけですが、全国各地では都道府県代表チームを選出するための代表決定戦が行われており、なんとマチ★アソビ vol.22の中では「ウイニングイレブン 2019の徳島県代表チーム」を選出するための代表決定戦が行われるということだったので、熱い激戦の様子を現地で見てきました。

全国都道府県対抗eスポーツ選手権 2019 IBARAKI「ウイニングイレブン」 徳島県予選に参加するチームを募集します♪|徳島県ホームページ
https://www.pref.tokushima.lg.jp/ippannokata/kyoiku/bunka/5026459/

eスポーツステージとくしま - マチ★アソビ
http://www.machiasobi.com/events/esports.html

全国都道府県対抗eスポーツ選手権 2019 IBARAKIのウイニングイレブン部門徳島県予選会場は、東新町アーケードの中にあるコルネの泉広場です。


司会の解説は前回同様、Jリーグ所属のプロサッカークラブ・徳島ヴォルティスで指導者として活躍するJFA公認A級ライセンスを持ったプロの指導者・柘植竜治さんが担当。プロの目線から試合展開をわかりやすく解説してくれました。


ウイニングイレブン部門は、予選実施時に高等学校または高等専門学校に在籍する学生3人1チームによる「少年の部」と、所属都道府県が「居住地を示す現住所」もしくは「勤務地」もしくは「ふるさと」である3人1チームが参加可能な「オープンの部」の2つに分かれています。どちらの部もオンラインおよびオフラインで予選が行われており、そこで勝ち残ったチームがマチ★アソビの中で行われる徳島県代表決定戦に参戦できることとなっています。試合時間は10分(5分ハーフ)で、延長あり、PKありというルールです。

最初に行われたのは「少年の部」1回戦で、チーム「バリカン」(左)VS「ミントリオ」(右)の対戦となりました。両チームともイングランド・プレミアリーグに所属するアーセナルを使用した対戦となりました。


試合会場には対戦スペースの真上に1つ、実況・解説の足下に1つ、対戦スペースの右横に1つモニターが設置されており……


さらに、会場左手に1つと……


会場奥にも1つモニターが設置されています。前回のeスポーツステージからさらにモニターを増設して観戦しやすいよう工夫が凝らされています。


そのため、観戦に訪れた人たちの目線は右を向いていたり左を向いていたりとバラバラ。それぞれが会場内の見やすいモニターをそれぞれが眺めていました。


サッカーの試合を生で観戦すると、試合の解説を聞くことができません。しかし、eスポーツならばウイニングイレブン 2019のダイナミックかつ美麗な映像を眺めつつ、実況解説の生の声を聞くことができるということで、会場は大盛り上がり。解説の柘植さんのプロ目線の解説に会場からは「結構厳しいこと言うんやな~」という声も漏れていました。


一進一退の攻防の末、チーム・バリカンが2対0でアーセナル対決を制しました。


試合のスタッツはこんな感じ。スコア・ポール保持率・枠内シュート数などの数字だけでなく、各プレイヤーのプレー内容を評価したデータが表示されるのは、ゲーム特有の興味深い点だと感じました。


そんな盛り上がりをみせるeスポーツブースに徐々に人が集まってきます。


続いて「オープンの部」の対戦がスタートします。「オープンの部」徳島県代表決定戦に勝ち残ったのは、「Uとくしま」「みらまち」「MAD HEAD LOVE」「竹本一座」の4チーム。


「オープンの部」1回戦は「Uとくしま」(左)対「みらまち」(右)の対戦。Uとくしまがアーセナルを使用し、みらまちはスペインのラ・リーガ所属のバルセロナを使用しています。


得点シーンのリプレイはさまざまなアングルから流れるので、現実のサッカーさながらの臨場感あふれるゴールシーンが楽しめます。


最終スコアは3:0でUとくしまの勝利。


「オープンの部」2回戦は、「MAD HEAD LOVE」(左)対「竹本一座」(右)の対戦。MAD HEAD LOVEのあると選手は四国で唯一の「ウイニングイレブン 2019」のジャパン・eスポーツ・ライセンス保有選手ということで、注目度はかなり高め。

MAD HEAD LOVEがアーセナルを使用し、竹本一座は同じプレミアリーグ所属のリバプールを使用。徳島県ではアーセナルの使用率がかなり高め。


そんなこんなで試合がスタートしたのですが、先制はまさかの竹本一座でした。喜びを爆発させる竹本一座をよそ目に、MAD HEAD LOVEは落ち着いてチーム内でコミュニケーションとっているのが印象的でした。


竹本一座は運も味方して得点を許さず、サイドのスペースを効果的に使って追加点を獲得。


しかし、前半終了間際にMAD HEAD LOVEが1点を返します。


それでも前半は竹本一座のペースで試合が進んでおり、スタッツは以下の通り。優勝候補としてのプレッシャーがあるのか、MAD HEAD LOVEは思うように試合を進められていない印象でした。


しかし、MAD HEAD LOVEは後半に入って選手交代とポジションチェンジなどを実施。ゴールに迫る惜しいシーンを多く作りだしながらも、なかなかゴールを割れません。本家アーセナル並みの華麗なボール回しを魅せるMAD HEAD LOVEは、さすがプロ選手の所属チームです。


選手交代が功を奏したのか、後半中盤で立て続けにゴールを奪い、一気に逆転することに成功するMAD HEAD LOVE。それまで冷静に戦いを進めていたMAD HEAD LOVEですが、逆転時には思わず3人で抱き合ってゴールを喜んでいました。


追いつかれた竹本一座も選手交代&ポジションチェンジで打開を図り、カウンターから惜しいシーンも作りだしますが、3点目が遠くそのまま試合終了。試合終了時にはMAD HEAD LOVE側はプレッシャーから解放された安堵感、竹本一座側からはジャイアントキリングを逃した悔しさがあふれていました。


試合終了後はスポーツマンらしく握手&ハグで健闘をたたえ合っていました。


ひときわ大きな盛り上がりを見せた1戦に、会場からも大きな拍手が巻き起こります。


「少年の部」の徳島県代表決定戦まで勝ち上がったのは、「バリカン」(左)と「椹口一家」(右)の2チーム。チーム・バリカンはオンライン予選から一切負けていないのに対して、椹口一家は3人そろってプレイするのは今回が初めてとのこと。バリカンがアーセナル、椹口一家がリバプールを使用。


試合は開始早々にGKがボールを奪われてバリカンが先制。しかし、椹口一家もすぐさまPKを獲得して同点に追いつきます。そのままスコアは動かず、前半は1対1で終了。


熱戦を繰り広げる高校生たちのプレイを見ようと、モニターの前に人がワラワラと集まってきます。


1対1のまま試合は延長戦へ。


先に試合を動かしたのは、椹口一家。ここまで負け知らずのバリカンに勝ち越します。


さらに、FKから技ありの一撃を決めて試合は1対3で椹口一家の勝利。この結果、ウイニングイレブン部門の「少年の部」徳島県代表は椹口一家に決まりました。


続いて「オープンの部」の徳島県代表決定戦がスタート。「Uとくしま」(左)対「MAD HEAD LOVE」(右)の対戦となりました。なお、決勝戦のチームは両方ともアーセナルを使用しています。


試合はMAD HEAD LOVEが先制し、プロ選手の実力を見せつけたかと思うと……


大学サッカー部の仲間同氏でチームを組んでオンライン予選から勝ち上がってきたというUとくしまも、すぐさま得点を決めて同点に追いつきます。


しかし、逆転の経験がプレッシャー解放につながったのか、同点に追いつかれても焦ることなく華麗なカウンターから追加点を決め、1対2のMAD HEAD LOVEリードのまま試合は後半へ。


後半に入ってもスピーディーかつ破壊力抜群のカウンターが冴え渡り、MAD HEAD LOVEがリードを広げます。


1対4でMAD HEAD LOVEの勝利で決勝戦は終了。最後は思わずガッツポーズも飛び出していました。


「徳島県知事杯」という名の徳島県代表決定戦が終わると贈呈式が行われ、県代表となった椹口一家とMAD HEAD LOVEにはトロフィーと……


徳島県サッカー協会会長から賞状が授与されました。


ウイニングイレブン部門「少年の部」の徳島県代表となった椹口一家。


ウイニングイレブン部門「オープンの部」の徳島県代表となったMAD HEAD LOVE。


最後はエキシビジョンマッチとして少年の部とオープンの部の優勝チーム同士が試合をして、徳島県代表決定戦は無事終了しました。

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in 取材,   ゲーム, Posted by logu_ii

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