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よりよいプレゼンテーションのための「沈黙は金」というアイデア


コミュニケーションやプレゼンテーションなどで自分の考えや思いを伝えたいときは、言葉に詰まって静寂が場を満たすことがなんとなく嫌で、「ええと」というように間を埋めがちです。しかしながら、音を絶え間なく発するのは聴き手にとって気が散る面もあり、また話者も無駄なエネルギーを使ってしまっているということで、沈黙もトークのテクニックとして活用する「沈黙は金」のアイデアをACM Ubiquityが紹介しています。

Silence is golden, especially when you need to say something important
https://ubiquity.acm.org/article.cfm?id=3310318


「雄弁であることは大事だが、沈黙すべきときを心得ていることはより大事である」ということを説く「雄弁は銀、沈黙は金」は、19世紀イギリスの思想家トーマス・カーライルが伝えた言葉として知られています。この「沈黙は金」という言葉を引用し、プレゼンの経験が浅いと陥りがちなミスについて、ACM Ubiquityで一連のコミュニケーションに関するエッセイを寄稿しているフィリップ・ヤッフェ氏が解説しています。


経験の浅い話者はシーンと静まった状態を恐れているため、次に何を言うか考える隙間を「ええと」と間をつないだり、思いつかない内容を「あれ」「これ」と指示語を用いて乗り切ろうとします。ヤッフェ氏が言うにはこのような音は不要なノイズでしかなく、コミュニケーションとしては逆効果であるとのことです。

意味のない言葉で間を埋めようとするのは、「次に言うことが必ずしも確実であるとは限らないので、私はそれについて考えるのに時間が必要だ」と考えることによります。しかしながらそのような不要なノイズはむしろ考えるのを妨げてしまうほか、頭の中の検索に集中できる一方で肺や喉、口や耳は無駄遣いしているにすぎないとヤッフェ氏は指摘しています。


「数秒程度の沈黙はむしろ、聴き手の注意を引くのに役立ちます」とヤッフェ氏は述べています。プレゼンテーションがどれほど面白く洗練されていたとしても、聴き手は情報を自身の中で整理し吸収していくためにちょっとした休憩を必要とするもの。また、曖昧な表現や「ええと」という言葉に詰まった様子を声に出してしまうより、話者が主題をよく理解しているというプラスの印象を与えやすいこともテクニックとしての沈黙の利点です。


言葉を発するための場において、沈黙に不安を感じるのは仕方ないことです。しかし、その不安に耳を貸さず、余分なノイズを発しないように「沈黙は金」のアイデアを意識することで、自身の思考を助け聴衆の興味も引きやすいよりよいプレゼンテーションが行えるとヤッフェ氏は助言しています。

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in メモ, Posted by log1e_dh

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