誰でも簡単に「縫合が必要なレベルの切り傷」に応急処置を施せる「ZipStitch」

野外で運動したり遊んだりしていると、ちょっとした不注意がきっかけで擦り傷や切り傷を作ってしまうことがあります。傷が浅い場合は洗浄してドレッシング材で覆うという応急処置で十分対応できますが、皮下組織以下まで切れるような深い傷の場合は縫合が必要な場合があり、応急処置の枠を超えてしまうこともあります。「ZipStitch」は針や糸、縫合技術を必要とせずにしっかりと切り傷を閉じることができるアイテムとなっています。
ZipStitch | Hospital Grade Wound Care For Your Outdoor, Home or Car First Aid Kit
https://zipstitch.us/

実際にZipStitchがどんなアイテムなのかは以下のムービーをみると一発でわかります。
Treating a wound with ZipStitch - YouTube

自然を舞台にしたアウトドアスポーツでは、ちょっとしたはずみで大きなけがを負ってしまうことがあります。あまりにも深い傷を負ってしまうと出血や化膿によって致命傷になりかねないため、適切な応急処置が求められますが、森の中や山上でケガをした場合、とっさに病院へかけつけることができない状況のこともあります。そんな時に役立つのが「ZipStitch」です。

傷を負ってしまった場合は、まず手をよく洗い、傷口を止血し、真水や生理食塩水で傷口を軽く洗って泥や枯れ葉などを取り除きます。

傷口の周辺を丁寧に消毒したら……

ZipStitchで傷口をふさぎます。ZipStitchはプラスチック製のワイヤーとスリットが入ったばんそうこうになっていて、スリットに傷口を合わせるように貼ります。

ZipStitchを固定したら、周りのシートを外し……

ぐっとワイヤーを引っ張ります。ワイヤーは一度引っ張ると元に戻らないようになっているため、傷口が開いて再び出血したり雑菌が入ったりしないように固定することが可能。

4本のワイヤーを引っ張って固定したら、はみ出ているワイヤーをハサミでカットして……

その上からドレッシング材で覆います。もちろんこれはあくまでも応急処置に過ぎないので、この後病院で正しい治療を受ければOK。複雑な操作や繊細な作業は一切要求されないので、誰でも簡単に処置を施すことができます。

傷口から出血すると、空気に触れた血小板によってかさぶたが形成され、その下では白血球が雑菌を排除したり、線維芽細胞が皮膚組織を修復したりします。しかし、縫合が必要なレベルまで深い傷だと、ちょっとしたはずみで出血が再開したり、傷口が乾燥して治りが遅くなってしまったりすることも。また、傷口から雑菌が入り込んでしまうと敗血症や破傷風を引き起こすなど命に関わる可能性も十分考えられます。ZipStitchを使って傷口を閉じてふさいだ状態に固定することで、より早い回復が期待できます。
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in ハードウェア, 動画, Posted by log1i_yk
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