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月経・PMS管理をパジャマに着けて寝るだけでスマホと連動して行ってくれる「Monicia(モニシア)」


月経前症候群(PMS)は月経開始の数日前から痛み・めまいといった身体症状や、抑うつ・無気力・いらだちといった精神症状など、さまざまな不調が現れるもので、女性の半数以上が何らかのPMS症状を抱えているといわれています。しかし、身体・精神の不調が周期的なPMSによるものだと気づいていない人も多いということで、実際にPMSやメンタル疾患に苦しんだ女性開発者が「症状改善の第一歩」としてスマートフォンと連動し体のモニタリングを行う「Monicia(モニシア)」を開発、クラウドファンディングで製品化のための資金を募っています。

PMSに悩むあなたへ届けたい!〜セルフモニタリングツール開発へ(コニカミノルタ株式会社 BIC-Japan 2019/01/23 公開) - クラウドファンディング Readyfor (レディーフォー)
https://readyfor.jp/projects/monicia

衣類内温度計 モニシア|コニカミノルタ
https://www.konicaminolta.jp/monicia/

PMSとは何か?ということから、モニシアがどのようにお役立ちなのか?ということまで、以下のムービーを見るとよくわかるようになっています。

Monicia - YouTube

PMSの症状は実に200種類以上といわれていますが、モニシアがプロダクト開発にあたって行った調査によると、「イライラ」「怒りっぽい」といった精神的なものから「胸の張り」「むくみ」「頭痛」、そして「集中力の低下」「過食」「興味や意欲の減退」という生活上の変化などが報告されています。


症状には個人差があり、中には「起き上がれず家から出られない」「気持ち悪くて食事ができない」という生活の根本に関わるような強い症状が出る人もいます。


PMSの対処にはまず、「自分のリズムを理解する」ことが必要で、その上で「意識の切り替え、生活の工夫」そして「生活改善」を行うことが大切です。モニシアはその第一歩である「自分のリズムを理解する」ためのモニタリング用デバイス。以下の画像の右上にあるのがモニシアで、スマートフォンアプリと連動して使用します。


アプリでは、就寝前にその日1日を振り返って、心と体の調子を記録。


そしてモニシアのデバイスをパジャマのズボンに取り付け、計測ボタンを押すと、デバイスが計測を開始。


モニシアは眠っている間の腹部の温度を10分ごとに最大8時間計測します。起きてからデバイスの送信ボタンを押すとデータがアプリへと送られます。


アプリとデバイスで記録を続けていくと、低温期・高温期の周期的な変化と、体あるいは心の関連性が見えてくるわけです。なお、強い症状が続く場合などは医療機関受診をすすめるメッセージが現れるとのこと。


モニシアのデバイスとアプリはこんな感じ。デバイスは約縦55×幅40×薄さ13mmで重さは25g。ボタン電池で稼働し、電池交換目安は半年になっています。スマートフォンとの通信はBLEで行われます。


アプリはiOS、Androidに対応し、「体調記録入力・表示機能」「生理前・生理の時期の予測表示」「生理周期に応じた一言アドバイス」「周期画面での症状確認」「睡眠中の温度変化データ表示」などが主な機能です。


開発のチームメンバーは江尻綾美さんと大原徳子さん。チームリーダーの江尻さんは、メンタル疾患発症後に自分がPMSの症状を抱えていることに気づき、体調改善に10年の時間を費やしたという人物。モニシアは京都大学大学院の江川美保助教らとの共同研究成果を活用しているとのことです。


モニシアは製品化のための資金をクラウドファンディングプラットフォームのReadyforで募っている最中で、締切まで1カ月残した時点で目標額500万円のうち390万円以上を集めることに成功しています。1万円の出資を行うと販売予定価格1万円前後だというモニシア+PMSについてのMOOK本(定価1000円)+お礼の手紙がセットになったものをゲット可能。モニシアは既にプロトタイプ開発が完了しているので、完成品は2019年9月上旬に発送される予定となっています。


なお、このほかにも出資額を変えることでゲットできるリターンを変えることができますが、出資枠に限りがある点に注意。出資の締切は2019年3月10日(日)23時となっています。

PMSに悩むあなたへ届けたい!〜セルフモニタリングツール開発へ(コニカミノルタ株式会社 BIC-Japan 2019/01/23 公開) - クラウドファンディング Readyfor (レディーフォー)
https://readyfor.jp/projects/monicia

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in モバイル,   ソフトウェア,   ハードウェア,   動画, Posted by darkhorse_log

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