1000年前の女性の骨から「Bluetooth」が発見される
約1000年前に死亡した西ドイツの女性の歯についた歯垢から、金よりも高価といわれる青い顔料「ウルトラマリン」が検出されました。これぞ世界最初の「Bluetooth」だとして話題になっています。
Medieval women’s early involvement in manuscript production suggested by lapis lazuli identification in dental calculus | Science Advances
http://advances.sciencemag.org/content/5/1/eaau7126
This Unknown Woman May Have Illustrated Elaborate and Sacred Medieval Manuscripts
https://www.livescience.com/64450-ultramarine-in-medieval-teeth.html
ウルトラマリンはラピスラズリという宝石を原料としており、非常に高価な顔料です。ミケランジェロやラファエロといった多くの有名画家に愛されていたことで知られており、特にウルトラマリンをふんだんに絵に使用したフェルメールはウルトラマリンを多用したゆえに家族を借金の泥沼に陥れていたといわれるほど。
世界で最も高価な色、金より貴重な顔料「ウルトラマリン」の歴史 - GIGAZINE
ウルトラマリンはその貴重さゆえ、使用される作品は高価なものに限られていました。女性の歯垢からウルトラマリンが検出されたのは、女性がこれらの高価な絵画や本の製作を手伝ったことを意味しています。中世の女性とウルトラマリンのつながりを示す証拠は、これが初めてのものとのことです。研究者は、今回の発見が中世の本の出版におけるごく初期においても、女性が熟達した筆者として存在した証拠であると言及しています。
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