インタビュー

「モバイルならではの新しいディアブロの世界をつくる」、Diablo Immortal開発者に新生ディアブロについて聞いてみました


2018年11月2日、3日に開催されたBlizzard主催のゲームイベント「BlizzCon 2018」で、Diablo(ディアブロ)シリーズ初となるモバイル向けタイトル「Diablo Immortal(ディアブロ イモータル)」が発表されました。スマートフォンのタッチスクリーンを通して生まれる「新たなDiabloの世界」とは何かについて、開発者にいろいろ聞いてきました。

ディアブロ イモータル™
https://diabloimmortal.com/ja-jp/

インタビューに応じてくれたKris Zierhut氏とMatthew Berger氏


Q:
まず、自己紹介と仕事の内容についてご説明ください。

Kris:
私はKris Zierhutと言います。Diablo Immortalのシニアデザイナーを務めています。

Matthew:
私はMatthew Berger。Krisと同じくシニアデザイナーで、クエスト、ストーリー、トーンを担当しています。

Q:
Nintendo Switch版の「Diablo 3」に引き続いて「Diablo Immortal」が発表されたことで、よりユーザー層を広げる「ライト層ユーザーに向けた積極的な姿勢」が感じられましたが、その狙いはどこにありますか?

Kris:
すべてのDiabloタイトルに共通することとして、「本物のDiablo体験を届ける」ということが目的にあります。Diablo Immortalでは新たにスマートフォン端末へのリリースということで、新しい幅広いユーザーに本物のDiabloを届けることができると思います。

Matthew:
我々は常に、できる限り多くの人にBlizzardのゲーム体験を届けたいと考えています。みんなスマートフォンをポケットに入れていますよね?スマートフォンへの対応がDiabloを多くの人に届ける方法だということです。もちろん、スマートフォンは新しいチャレンジですが、どんなプラットフォームであれ、カジュアルなゲーマーであってもプレイしがいのあるゲーム作りをする、ということを念頭に置いて開発しています。

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Q:
やはりスマートフォンというプラットフォームに移るとゲーム機やPCにはない制限がありますよね。例えば端末の発熱やバッテリーの減りがあります。またユーザー端末のスペックがまちまちなので、出現するモンスターの数などが制約されないのか?などファンは心配している点もあります。その点についてはどういう取り組みをしていますか?

Kris:
もちろん、おっしゃる不安の声があるのはよくわかります。まず、とにかく妥協したくないので、ゲームとしてベストなもの、Diabloというゲームの品質を損なわないようにベストな品質を保つために、場面に応じて正しい選択をとれるようにいろいろなことを考えています。これはコンソールへの移行のときも同じでしたが、端末が変わるときにはやはりその端末にあった変更を必要があれば取り入れることが大切です。

Matthew:
他方でスマートフォンのスペックは近年、とてもよくなってきています。そのため、「真のDiablo体験」のために性能面で妥協する必要はないのでは、と考えています。スマートフォンだからモンスターの数を減らさなければいけないということではなく、スマートフォンのスクリーンサイズにとって最適な数値はどれかという点を考えて、バランスをとることが重要だと考えています。

Kris:
どんな端末であっても、Diabloのテーマは「悪魔の軍勢と戦う」ということですよね。それを失ってしまえば、Diabloではなくなってしまいます。


Q:
「本物のDiabloの体験をスマホでも」ということですけど、今までしていたゲーム性を維持しつつ、スマートフォンならではの価値というか、新しいプレイスタイルとか新しいメリットについて具体的に教えてください。

Matthew:
はい。私が思うにスマートフォンの最も素晴らしいところは「フルタッチスクリーン」ということです。例えば、「移動すること」と「狙いを定めること」を同時にするということはPC版でさえできなかったことです。マウスカーソルよりもタッチ操作の利点です。実際に危険を回避しつつもターゲットに狙いを定めるという同時操作の体験は、Diablo Immortalならではの、モバイル版ならではの特長だと思います。


Matthew:
Diabloをスマートフォンに持ちこんだことは本当に素晴らしいことだと思います。Diabloの世界に新しいものを作り出せる絶好の機会です。今後もDiabloの世界に最高の要素を追加できるのではないかと考えています。

Q:
古くからのDiabloゲーマーの中には、画面サイズが小さくなることへの懸念があるようです。Diablo Immortalはタブレットでプレイできますか?スマートフォンとタブレットについてどう位置づけされていますか?

Matthew:
Diablo Immortalをタブレットでプレイすることは可能です。ただ、私たちはDiablo Immortalはスマートフォンを第一に考えて開発しています。もちろん、プレイヤーが快適だと感じる端末でプレイしてもらえればいいと思いますが、私個人としてはスマートフォンがずっと好き。なぜなら手の中に収められるプレイスタイルが本当に快適だからです。

Kris:
スマートフォンの画面をTVなどの大画面にキャストする人もいるかもしれません。やはり、プレイヤーが最も楽しいと感じるスタイルでプレイしてもらえればと思います。

Q:
外部コントローラーを使用できるということですか?

Matthew:
いいえ。今のところ外部コントローラーの使用は想定していません。やはりモバイル用にタッチスクリーン機能をフル活用するということを念頭に開発しているので、外部コントローラーではその良さが活かせなくなってしまいます。

Kris:
スマートフォン向けのデザインで、他の端末ではできなかった利点を実現しようとしているのです。


Q:
Diabloシリーズでは、「悪魔と戦う」だけでなく、「ひたすらレアアイテムをゲットする」という楽しみ方をするファンがいます。この点ではDiablo 3で大きく改良されたと思いますが、Diablo Immortalでのアイテム獲得システムについて教えてください。

Kris:
戦利品を集める「コレクティング」はいつも重要な要素ですし、Diablo 3のレジェンダリーアイテムはそうでした。もちろんDiablo Immortalでもその醍醐味は味わえます。時間が経ってコンテンツがアップデートされると新しいアイテムもどんどん追加されるので、楽しんでもらえると思います。

Q:
やはりモバイルゲームということで、ビジネスモデルがどうなるのかが気になります。Diablo Immortalは買い切り型のゲームですか?それとも無料ベースの課金アリのようなスタイルですか?

Matthew:
残念ながら、課金などを含めてビジネスモデルについて現時点ではアナウンスできることが何もありません。いずれ、回答できるようになると思います。


Kris:
とにかく、ゲームプレイ第一です。「本物のDiablo体験」を提供できるように開発するのに集中していて、(ビジネスモデルなどは)それを達成してからですね。

Q:
モバイルゲームということで基本的にはオンライン対応だと思いますが、オフラインモードは用意されるのですか?

Matthew:
イイエ!(笑)オフラインモードはありません。

Q:
Diablo Immortalは中国の網易(NetEase)との共同開発です。こういうコラボはBlizzardとしては初めてなのではと思いますが、共同開発について教えてください。

Matthew:
Blizzardには素晴らしいゲーム作りの経験があります。そして、NetEaseにはモバイルゲームにおいて多くの経験があります。今回の提携は、モバイルゲームに最高レベルでBlizzardのゲーム体験をもたらすためのものです。良い経験と知見を備えるチームが一緒になって開発することで、最高のモバイルゲームを作るというビジョンを一つにしてゲーム開発をしています。


Q:
一部で「Diablo ImmortalがNetEaseのゲームに似ている」という声があります。Diablo Immortalは、NetEaseの開発ベースでBlizzardが「Diablo」としてブラッシュアップしたという形ですか?

Matthew:
ゲームエンジンについて現時点でお答えできることは何もありませんが、Diablo Immortalはゼロから開発されたものです。UIが似ているという指摘ですが、ゲームのタイプによるのかも。上から見下ろす3人称視点のアクションゲームでは、UIなどが似通うことになると思います。

Kris:
もちろん最終的にBlizzardのゲームとしてリリースする以上、ゲームの質を高く保ち、コミュニティの期待に応えられるよう、最高のゲームにしていくつもりです。

Q:
Blizzconのイベントでもそうですが、近年のタイトルでは総じてeスポーツに力点が置かれています。Diablo Immortalでも究極的にeスポーツを想定していますか?つまりは対戦型モードのようなものの用意があるのか、お話できる限りで良いので教えてください。

Kris:
プレイヤー同士の対戦というのは確かに重要視しています。システム的な問題もあるため、リリースまでにどのような形になるかはわかりませんが。

Matthew:
プレイヤー同士の対戦についてはトライする部分はあります。ただ、Diablo Immortalについていえばゲーム性の観点から、eスポーツにはそぐわないかもしれませんね。

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