偽ブランドがパリコレをだまして潜入し一流から注目されるようになるまでにやったこと
口コミサイトを利用して裏庭の物置小屋をロンドンで最も人気のレストランに仕立て上げることに成功した男性が、今度はパリコレをだまし、ジョルジオ・アルマーニをもじった「ジョルジオ・ペヴィアーニ」という偽ブランドを一流のファッション関係者が注目するほどのブランドにまで仕上げており、その過程をムービーで公開しています。
How I Faked My Way to The Top of Paris Fashion Week - YouTube
ライター&映像作家のOobah Butlerさんは、マーケットでブランドの偽物を見つけるのが好きだそうです。
屋台には「カルバン・クライン」をもじった「ピエール・クライン」や「ピエール・カルヴィーニ」という存在しない偽ブランドが並んでいます。
そのButlerさんが手にしているのは「GEORGIO PEVIANI(ジョルジオ・ペヴィアーニ)」と書かれたタグがついたジーンズ。
数多い偽物の中でも「GEORGIO PEVIANI」が最も好きだというButlerさん。その名は「ジョルジオ・アルマーニ」のようですが、ロゴはまったく異なるデザイン。アルマーニとは似ても似つかないGEORGIO PEVIANIですが、実際にマーケットに並んだジーンズを購入する人は存在します。
「GEORGIO PEVIANIは『実在するブランドである』という点以外は、成功したデザイナーに必要な要素を持っている」とButlerさんは語ります。そこで、GEORGIO PEVIANIのポテンシャルを発揮させるためにパリへと向かいました。
なお、ムービー中のストーリーにウソはありませんが、最初、実験は撮影なしで行われたため、カメラが撮影しているのは2度目の様子、つまりは再現映像のようです。
Butlerさんが最初に行ったのは……
GEORGIO PEVIANIのウェブサイト作り。
2つ目に行ったのは……
ネットワークを作るための名刺作成。
そして3つ目が……
GEORGIO PEVIANIのジーンズを持ってパリに向かうこと。
パリについたとしても、パリコレの舞台に潜入するにはエントリーバッジが必要です。ではどうやってエントリーバッジを手に入れたのかというと……
センターに行ってカジュアルな感じで名刺を差し出したら5分後にスタッフがエントリーバッジを持って来てくれた、とButlerさん。
実際に手に入れたエントリーバッジがコレ。
パーティーにて「GEORGIO PEVIANIです」と名刺を渡しまくるButlerさん。
デザイナー、ブロガーやモデルたちで混雑したイベント会場を無料ドリンク片手に歩き回り……
ここでも名刺配りを忘れずに。
そしてデザイナーらしき人に話しかけ……
その場で最も高価な服を試着することに。
ドレスを着たButlerさん。
その場を歩き回っても……
「靴は必要ですか?」ということ以外は話しかけられなかったそうです。
そしてモデルとの会話中にいきなり会話を切り、「ジョン……君にこのジーンズを履いてもらう必要があるんだ」と語りかけました。
Butlerさんはモデルが履いてきたジーンズを見て黙ってうなずき、「このデザインが好きなんだ。すごく人気があって」と呟いたとのこと。
さらに、ミラノのバイヤーは「GEORGIO PEVIANIをミラノで売れるか?」という問いに「売れると思う」と答えたといいます。
GEORGIO PEVIANIの赤いジーンズはインターネットでも配信され、名刺に書かれたメールアドレスの受信ボックスはGEORGIO PEVIANIをイベントに招待する人からのメールで溢れたそうです。
その後、イベント後のパーティーでButlerさんは朝の4時までGEORGIO PEVIANIのデザイナーとして楽しみました。
明らかにファッション関係者だという人と会話するButlerさん。
ランウェイを歩くモデルを見つめ……
会場前で写真撮影。
では、GEORGIO PEVIANIの正体とは一体誰なのか?ということで……
向かったのは、「DENIM WORLD」という看板を掲げる小さなお店。
デニム商品がずらっと並ぶ店内に入っていくButlerさん。
このお店の店主であるAdam Asmalさんが、GEORGIO PEVIANIの正体です。
GEORGIO PEVIANIブランドを所有するAsmalさんは、「ブランドの名前を何にしよう」と考えていた時にたまたまこの名前を見つけ、「いい感じの響きだし、よさそうな名前だ」と感じてサクっと命名したそうです。
「アルマーニのジーンズとは値段が違うけれど、品質はいい」としてGEORGIO PEVIANIの商品を誇るAsmalさん。
Asmalさんは、ButlerさんがパリコレにGEORGIO PEVIANIを持っていったことについて「嬉しい」と話し、実験とは別にGEORGIO PEVIANIのメディアキャンペーンを行うことを考えていることを明かしました。それを聞いて「よかった。僕たちはあなたのためにあることをしたんだ」とButlerさん。
ButlerさんがAsmalさんのもとを訪れる1日前。
撮影スタジオのような場所でハサミを持つButlerさん。
無造作にGEORGIO PEVIANIのデニムをカットしていきます。
GEORGIO PEVIANIの服を着たモデルたちを撮影しまくります。
Butlerさんも着衣。
ブランドのロゴを入れると、まるで本物のブランドの広告写真のよう。
完成した写真を見て……
「クレイジーな見た目だ!」「すごくファッショナブルだね」とAsmalさん。
なお、GEORGIO PEVIANIのウェブサイトは実際に作成されており、以下から見ることが可能です。
GEORGIO PEVIANI-
https://www.georgiopeviani.com/
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in 動画, Posted by darkhorse_log
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