IPX8相当の防水性能で4K映像も撮影可能なパナソニックのコンデジ「LUMIX DC-FT7」レビュー
パナソニックのデジタルカメラブランド・LUMIXから、防塵・防水・耐衝撃モデルの「FTシリーズ」最新モデルとなる「LUMIX DC-FT7」が2018年10月18日に登場します。IPX8相当の防水性能・IPX6相当の防塵性能に加え、4K・30fps映像を最大30分連続撮影可能というLUMIX DC-FT7を、一足早く借りることができたので、実際に持ち出したり水に沈めたりしながら撮影してみました。
DC-FT7 | コンパクトカメラ | デジタルカメラ LUMIX(ルミックス) | Panasonic
https://panasonic.jp/dc/compact/products/ft7.html
「LUMIX DC-FT7」の外箱はこんな感じ。
内容物は説明書・注意事項・かんたんガイド・LUMIX CLUBの案内・LUMIX DC-FT7の本体・充電ケーブル・ACアダプター・バッテリーパック・ストラップ
充電ケーブルはmicroUSB端子とUSB端子
ACアダプターは手のひらサイズで、出力5V・1.0Aでした。
リチウムイオンのバッテリーパックは3.6V・1250mAh・4.5Whです。
LUMIX DC-FT7の本体はこんな感じ。ブラックというカラーもあって、かなり武骨な印象を受けます。手に取ってみると、コンパクトデジタルカメラにしては重量感があり、かなりずっしりしています。
大きさは116.7mm×76.1mmです。長辺143.6mmのiPhone Xと比較したところが以下の画像。
奥行きは37.3mmで、厚さ7.7mmのiPhone Xと並べるとこんな感じ。
バッテリーを挿入した状態での重量は313gでした。
レンズはカメラの中央ではなく右上に配置されています。焦点距離は4.9mm~22.8mmで、光学4.6倍のズームが可能。レンズの横にはフラッシュが搭載されています。
LUMIX DC-FT7の背面はこんな感じ。3.0型104万ドットの液晶モニターは、防水加工のため、タッチパネルではありません。各種操作ボタンはモニター右側に配置されています。
117万ドット相当の電子ファインダーが搭載されているため、モニターを使った撮影だけではなく、ファインダーを覗いての撮影も可能です。
右側面側にはストラップをつけることができるフレームが装着されています。
LUMIX DC-FT7を上から見たところ。かなり大きなシャッターボタンの他に、ムービーの録画ボタン、電源ボタンが搭載されています。グリップはそれほど飛び出ているわけではなく、手が大きい人には少し物足りない大きさかもしれません。
右手人差し指を置くボタンや親指を置く部分には、滑り止めとしてチェッカリングが施されていて、まるで拳銃のような雰囲気があります。
無骨で厚みのあるLUMIX DC-FT7には、自然にカメラを構えた時に、カメラを支えるために指を当てる部分にチェッカリングがついていて、持っていてツルツルと滑ってしまうことはありません。LUMIX DC-FT7は片手で持つには少しずっしりしたカメラですが、滑り止めのおかげで安心してカメラをグリップすることができるのはアリ。
シャッターボタンは大きいので、手が大きい人や軍手・手袋をしている人でもしっかりとボタンを押すことができます。
右側面にはバッテリーパックとSDカードの差し込み口があります。開閉のためのスイッチとカバーのロックスイッチがついています。
バッテリーパックの挿入部分の下に、HDMI端子とSDカードスロットとmicroUSBの端子が搭載されています。
底面部の中央には三脚の穴。
さっそくLUMIX DC-FT7でいろいろ撮影をしてみました。以下の写真の撮影例はオリジナルだとサイズが3MB以上あるので、lanczos3アルゴリズムで長辺1200にリサイズし、品質90%のJPEGで保存しています。ただし、それ以外の補正や編集は行っていません。また、撮影では基本的にインテリジェントオートモードを使用し、ISO・シャッター速度・絞りは全てカメラによる自動調整となっています。
LUMIX DC-FT7はJIS CO920・IPX8相当の防水性能があり、深度31mの海中で60分間の使用に対応しています。そのため、まず水を張った浴槽に沈めてイカガールのamiiboを撮影してみました。
実際に水中に完全に沈めたLUMIX DC-FT7で、フラッシュオートで撮影したものが以下の写真。動作には全く問題なく、撮影ができています。
なお、フラッシュ禁止で撮影した写真が以下の画像。
防水性能は十分であるものの、撮影が終わった後はタオルでしっかりと水分を取るよう説明書で推奨されていました。
今度はLUMIX DC-FT7を持って外に繰り出してみました。街中に走る水路際の植木鉢。一番ズームを引いた状態で撮影したのが以下の写真。
そして一番ズームをあげた状態で撮影したのが以下の写真。手ぶれ補正が聴いていることもあり、ズームをめいっぱい上げても手ぶれはほとんど写真に反映されていません。
さらに別の植木鉢に咲いていた花をオートマクロで撮影。
大阪・万博公園には高さ123mで日本最大級の観覧車である「Redhorse OSAKA WHEEL」が稼働しています。夜間にライトアップされているRedhorse OSAKA WHEELをLUMIX DC-FT7で撮影してみました。
Redhorse OSAKA WHEELを別角度から撮影したところ。
LUMIX DC-FT7は4K・30fpsムービーを撮影することが可能です。ライトアップされながら回るRedhorse OSAKA WHEEを4K・30fpsで撮影したのが以下のムービー。
LUMIX DC-FT7で夜の観覧車を4Kムービーで撮影してみた - YouTube
せっかくなので、Redhorse OSAKA WHEELへ実際に乗ってみました。
ゴンドラの分厚いアクリル板越しに見える太陽の塔をLUMIX DC-FT7で撮影してみました。
中国自動車道と近畿自動車道が接続し、さらに名神高速道路もつながる吹田ジャンクションを、シーンモードの「夜景をきれいに撮る」を選択して撮影したところ。
ゴンドラは床も透明なアクリルになっているため、はるか下にある駐輪場の自転車が見えます。ゴンドラが一周するのにだいたい18分ほどかかります。
観覧車を降りた後、すぐ近くにあるGUNDAM SQUARE前にそびえる立像をフラッシュオートで撮影。
実際にLUMIX DC-FT7を使ってみて、水場や雪山など、水に濡れてしまうような場面でもスナップ写真やムービーをさっと撮るにはちょうどいいカメラだと感じました。31mの深さに60分沈めても大丈夫という防水性能に加えて耐衝撃性もあり、かなりごついデザインですが、シャッターボタンのサイズやチェッカリングなどの細かい工夫がされているのはうれしいポイント。アウトドアで写真を撮影する時にスマートフォンだと濡れたり落としたりすると壊れてしまう恐れがありますが、LUMIX DC-FT7の性能であれば安心して撮影できます。海やスキーで遊ぶ時にカバンに忍ばせるカメラとしてはかなりアリ。
ただし、300g以上あるその重量は「片手で構えて気軽にスナップ」というには重く、続けて撮影していると腕が疲れてくることもありました。筋力に自信のない人が連続で使い続けるのは少しつらいものがあります。また、液晶パネル右に配置されている各種ボタンは密集しているので、せっかくシャッターボタンの工夫がされていても細かい設定がしづらいのは惜しいところ。防水・耐衝撃性能のため仕方ない部分はありますが、タッチパネルによる操作ができないため、「さっと撮る」ためには細かい設定やフォーカスを合わせるのが難しく感じました。
LUMIX DC-FT7は2018年10月18日より、ブラックとオレンジの2色が発売されます。記事作成時点で、Amazon.co.jpではブラックが税込5万4338円、オレンジが税込5万3876円で予約受付中です。
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