Intelがスパコン・サーバ用途向けプロセッサXeon Phi 7200「Knights Landing」の生産終了を発表
Intelがスーパーコンピューターを含むハイ・パフォーマンス・コンピューティング(HPC)アプリケーション用途として提供を続けてきたプロセッサのXeon Phi 7200シリーズ、コードネーム「Knights Landing」の出荷が、2019年中に終了する方針が明らかにされました。
Intel Begins EOL Plan for Xeon Phi 7200-Series ‘Knights Landing’ Host Processors
https://www.anandtech.com/show/13111/intel-begins-eol-plan-for-xeon-phi-7200-series-knights-landing
2018年7月23日、IntelはXeon Phi 7210/7210F、7230/7230F、7250/7250F、7290/7290Fプロセッサの生産を終了する計画を発表しました。これらの製品の受注は2018年8月31日まで継続され、最終出荷は2019年7月19日が予定されています。
Xeon Phi 7200シリーズはXeon Phi製品の第2世代となる製品群で、発売は2016年6月。14nmのプロセスルールを持つプロセッサで、単精度で6 TFLOPS以上、倍精度で3 TFLOPS以上という高い処理能力を持つ製品でしたが、主にスーパーコンピューター向けというターゲット設定のため需要は必ずしも大きいとはいえない状況が続いてきたとのこと。
生産終了の理由としてIntelは「製品の市場需要が他のIntel製品に移行した」と説明していますが、実際にはLGA3647-1フォームファクタのXeon Phi 7200シリーズプロセッサは、テクニカルコンピューティング分野の間ではそれほど支持されていなかった模様。2017年8月には、同プロセッサを搭載したコプロセッサー製品「Xeon Phi Coprocessor 7200」の出荷停止が製品の発売日前に発表されるという出来事もありました。
Intel、PCIe接続の68コア「Xeon Phi Coprocessor 7200」シリーズを出荷せず - PC Watch
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1077996.html
今回はHPC向けのXeon Phi 7200シリーズが廃番になることが発表されましたが、一方でディープラーニングアプリケーション向けに最適化されたXeon Phi 7235/7285/7295「Knights Mill」プロセッサの販売は継続されるとのこと。しかし、第3世代Xeon Phi「Knights Hill」の開発中止や同社の10nmプロセス技術が抱えるとされる問題を考慮すると、Intelは競争力のあるHPC用途向けプロセッサをラインナップしていないとテクノロジー系メディア「AnandTech」は分析しています。
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