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歴史上の天才は偉業を成す前にどうやって物事をイメージしていたのか?


何か新しい物事を始めようとする時、実際に手を動かす前にまず頭の中で考えてイメージすることが重要です。歴史に名を残すような天才はいったいどのようなイメージを展開していたのかを、科学・哲学ライターのザット・ラナ氏が発明家のニコラ・テスラを例に挙げて解説しています。

How to Train Your Mind to Become Smarter – Personal Growth – Medium
https://medium.com/personal-growth/how-to-shift-your-mind-to-think-like-a-genius-a56f5e086073


交流電源や無線トランスミッターを発明したニコラ・テスラは、時間があれば昼寝をしていたため、夜は2時間しか寝なかったといわれています。また、仕事の邪魔になるからという理由で、テスラは一生結婚もせず、恋人も作りませんでした。晩年はハトだけを友人として愛していたニコラは、傷ついたハトを治療するためだけに2000ドル(現在の価値で約340万円)を費やしたこともあるという逸話が残っています。


テスラは高い教養を持ち、さまざまな言語を話すことができました。また、自分の時間を1分1秒たりとも研究以外のことに使おうとはしませんでした。しかしテスラを最も天才たらしめているエピソードは「実際に形にする前から、テスラは自分の発明について相当な精度でイメージできていたため、あらかじめ絵や図を描く必要がなく、1~2回の試作で十分成功した」というものです。没後70年以上経つ今も天才と名高いテスラが多くの技術を発見・発明できたのは、この精度が高い視覚的イメージを持つことができたことに他ならないとラナ氏は主張しています。

「高い精度のイメージを現実に反映させる」というエピソードは、ニコラ・テスラに限ったものではありません。例えば、トッププロゴルファーは、何年も練習を重ねることで自分にとって完璧なショットをイメージすることができ、このイメージを元に現実のショットの精度をあげていくといわれています。


ラナ氏は、視覚は五感の中で最も得られる情報量が多いものだと指摘しており、現実を捉える上で言葉や文章ではカバーできない部分まで、視覚ならば認識することができると主張しています。

私たちは、自分たちの生活に関わるような新しいことを学ぶ時、その物事が実世界で何がどのように作用するのかを想定する、いわゆるメンタルモデルと呼ばれるものを構築します。もちろんニコラ・テスラもメンタルモデルを活用して発明を考えていたでしょうが、テスラは視覚を基にメンタルモデルを構築していたため、どうしても言葉や文章で考える私たちよりも一歩先に行っているとラナ氏は主張しています。


言葉や文章など、言語的イメージは現実を静的に捉える一方で、視覚的イメージは現実を流動的に捉えます。より現実に対応したメンタルモデルを構築するためには、言葉や文章で正解にたどり着こうとする「言語的ヒューリスティクス」から、現実により密接に対応している視覚で物事を考えようとする「視覚的ヒューリスティクス」にメンタルモデルを変換していく「精神的表現」が重要だ、とラナ氏はニコラ・テスラのエピソードから論じています。

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in メモ, Posted by log1i_yk

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