「Gawker.com」がスポーツニュースサイト・Bleacher Report共同創業者の手に渡る
著名プロレスラーであるハルク・ホーガン氏のプライベートな映像を掲載して運営元が破産することになったニュースサイト「Gawker(ゴーカー)」が、破産オークションによってスポーツニュースサイト・Bleacher Reportの共同創業者であるブライアン・ゴールドバーグ氏の手に渡ったことがわかりました。価格は150万ドル(約1億7000万円)未満だとのこと。
Gawker.com sold to Bleacher Report co-founder Bryan Goldberg in bankruptcy auction
https://money.cnn.com/2018/07/12/media/gawker-auction-bryan-goldberg/index.html
「Gawker」を運営していたGawker Mediaは、ほかにITニュースサイトの「Gizmodo」やゲームニュースサイトの「Kotaku」をはじめ「Deadspin」「Jazebel」「Lifehacker」「Jalopnik」と、合計7つのメディアを運営するオンラインメディア企業でした。
2012年、プロレスラーであるハルク・ホーガン氏のプライベートでのセックスの様子が盗撮され、映像がゴシップサイトに売られるという事件が発生しました。映像を掲載したGawkerに対して、ホーガン氏はプライバシー侵害であるとして1億ドル(当時のレートで約79億円)の損害賠償を請求。同じくGawkerによって名誉を傷つけられた経験のあるPayPal共同創業者ピーター・ティール氏による訴訟費用の援助もあって、裁判はホーガン氏が勝訴。Gawkerは請求額を上回る1億4000万ドル(約150億円)の賠償金支払いを命じられ、破産しました。
ハルク・ホーガンのセックスビデオ掲載問題でGIZMODOやLifehacker運営元のGawkerが破産 - GIGAZINE
破産法適用によって破産オークションが開催され、Gawker Mediaと傘下の7つのサイトは、アメリカのスペイン語テレビネットワーク企業・Univisonによって1億3500万ドル(約145億円)で落札され、「Gizmodo Media Group」と名を改めました。
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しかし、ホーガン氏の記事を掲載したゴシップサイト「Gawker」は、Univisionが係争中になっていた記事6件を削除するなど「有毒すぎ」で扱いきれず、破産財産に戻され、2016年8月18日に「1週間後にサイト停止」と発表され、2016年8月22日に最後の記事が掲載されて更新が終了しました。
How Things Work
http://gawker.com/how-things-work-1785604699
再び開催された破産オークションで「Gawker」を手にしたのはスポーツニュースサイト・Bleacher Reportの共同創業者として知られるブライアン・ゴールドバーグ氏。2013年に女性向け情報サイト・Bustleを立ち上げたとき、Gawker Mediaが運営していたシリコンバレーのゴシップを扱うValleywagで「誰がサイト立ち上げのために、このクソ野郎に650万ドル(当時のレートで約6億5000万円)も出したんだ?」と揶揄された経験があります。落札金額はわずか150万ドル(約1億7000万円)未満だったとのことです。
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