宇宙から見た地球の姿を時間・気象・環境で選んで表示するNASAのインタラクティブマップ「Worldview」
宇宙を飛ぶ気象観測衛星は、地表の写真だけでなく気候や災害状況、大気汚染など多岐に渡るデータを取得しています。NASAが公開しているインタラクティブマップ「Worldview」では、そのような情報をマップ上に描画し、さらに過去にさかのぼって気象の状況を確認することができます。
EOSDIS Worldview
https://worldview.earthdata.nasa.gov/
ページを開くと、人工衛星の画像をつなぎ合わせて作られた全球の画像が表示されました。ところどころに黒い部分がありますが、これは衛星のカメラがカバーするエリアの関係で撮影されなかった部分の模様。
画面下部にあるスライダーを動かすと、自分が見たい地球の時間を指定することが可能。また、後述しますがページの表示はレイヤー化されており、現時点で表示がオンになっているレイヤーがスライダーのところにある青いバーで示されています。
画面左下の部分では、西暦と月・日を設定することが可能。各要素の上下にあるアイコンで直接変更するか、日時の右にあるアイコンで1日ずつ動かすこともできます。
画面左上には、画面に表示させる情報を選べるレイヤーのリストが表示されています。下部の「Base Layers」では、NASAの気象衛星「テラ」および「アクア」とアメリカ海洋大気庁の気象衛星「スオミNPP」が取得した画像を選ぶことができるほか、レイヤーの順番を入れ替えることも可能。
「Overlays」では、マップ上に表示させる情報を選ぶことが可能。初期状態では「Coastlines」(海岸線)が表示オンの状態になっており、その他に「Coastlines / Borders / Roads」(海岸線/国境/道路)と「Place Labels」(地名)のレイヤーが用意されています。
なお、オーバーレイ側のレイヤーは欲しい情報を追加することが可能で、「Add Layers」アイコンをクリックすると追加できるレイヤーのジャンルが表示されます。
例として、「Snow Cover (Normalized Difference Snow Index)」(積雪:正規化積雪指数)を表示させてみるとこんな感じ。日付は2018年2月9日で、2月5日から8日にかけて日本海側で大雪となった痕跡がオレンジ色や赤色の点で示されています。
また、大気汚染の状況を表示させることも可能。2018年4月9日の大気中一酸化炭素の観測データを表示させるとこんな感じ。気象衛星が観測できたエリアだけが表示されるので全球の状態というわけではありませんが、ユーラシア大陸の東端あたりで最も一酸化炭素の濃度が高くなっていることが把握できます。
マップはマウスでドラッグして動かしたり、マウスホイールやキーボード、ダブルクリックで拡大・縮小が可能。
画面右上にあるアイコンは、左から指定した日時や情報を表示させる固定リンク生成、マップ表示を「北極中心」「赤道中心」「南極中心」で切り替え、現在の表示を画像としてダウンロード、各種情報表示のアイコンとなっています。
また、画面左下にあるアイコンをクリックして、気象の変化を1日単位のGIFアニメーションで書き出すことも可能です。
GIFアニメーションのサイズは、圧縮前の容量で40MBが上限となっています。マウスを使い、ファイル容量の上限に達しないように範囲を選択してから「Create GIF」をクリックすると……
GIFアニメーションが生成されました。このファイルはダウンロードしてローカルに保存することが可能です。
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