日本は「日出ずる処」など世界のさまざまな国名の由来が一目でわかる世界地図
「日本」という国名は7世紀後半から使われているといわれており、当時の隋から見て太陽が昇る方角にあることから「日出処」→「日の本」(ひのもと)と表記したことが始まりであるというのが、最も有力な説とされています。もちろん日本だけに限らず世界の国々にも国名にはちゃんと意味があるもので、そんな国名の由来をまとめた世界地図「The Literal Translation of Country Names」が公開されています。
World Map: The Literal Translation of Country Names
https://www.creditcardcompare.com.au/blog/world-map-literal-translation-country-names/
この地図はアメリカのCIAが発表しているThe World Factbookや、イギリスのオックスフォード大学出版局によるAn A-Z of country name originsの情報が1枚にまとめられたもので、普通は国名が書かれるであろう場所にその意味が記されています。
まずはアジア地域から見てみます。
日本は「Land of the Rising Sun」と、「日出ずる国」という意味がそのまま英語で書かれています。中国は「Middle Kingdom」(中心にある王国)、インドは「Country of the River Indus」(インダス川の国)、ブータンは「Land of the Thunder Dragon」(雷竜の土地)など、聞いたことがある意味も、そうでない意味も、さまざまな由来が示されています。ちなみにお隣の韓国と北朝鮮はどちらも「High and Beautiful」(高く美しい)となっており、これは「高麗」(=Korea)を指すものと思われます。
アメリカは「United States of America」(アメリカ合衆国)と記されており、アメリゴ・ヴェスプッチのことは全く触れられていません。カナダは「The Village」(村落)で、これはセントローレンス川流域イロコイ族の「村落」を意味する語「カナタ」(kanata)に由来するもの。メキシコは「月の中心の場所」を意味する「In the Navel of the Moon」と記されています。
南米に目を移すと、ブラジルは「Red Dyewood」(赤い木)、ペルーは「Land of the River」(川のある土地)、ボリビアはスペインからの解放に成功した軍人シモン・ボリバルから取られた「Bolival's Land」(ボリバルの土地)などとなっています。
ヨーロッパは実に多くの国が含まれていて、眺めがいがあります。
イングランドは「Land of the Angles」(アングロ人の土地)、スコットランドは「Land of the Scots」(スコット人の土地)と、やはりそのままの意味。フランスは「Land of the Fierce」(勇者の土地)と記されているのですが、このFierceはゲルマン系の「フランク人」と、古ドイツ語で「勇敢」を意味する「Franka」に由来する言葉だとのこと。
イタリアは「Sons of the Bulls」(雄牛の息子)というもの。これはラテン語で「雄牛」やワタロイ語で「雄牛の息子」を意味する「vitulus」を起源とする部族「Vitali」が住んでいたことに由来しているという説が有力なため。
アフリカの国々は、「The Islands」(島々)を意味するアルジェリア、ギリシャ神話に由来する「Land of the Libu」(リビュエーの土地)から名づけられたリビア、「Country of the Blacks」(黒い人たちの国)を意味するスーダンなど。マリの「Hippopotamus」はまさに動物の「カバ」という意味で、かつてこの地にあったマリ帝国の繁栄にあやかって付けられたものだとのこと。
オーストラリアは「Southern Land」。これは近代ラテン語で「見知らぬ南の土地」を意味する「Terra Australis Incognita」に由来しているとのこと。ニュージーランドは「New Sea Land」(新しい海の国)、バヌアツは「Our Land Forever」(我々の土地よ永遠なれ)、パプアニューギニアは「Frizzy-Haired Men」(ちぢれた毛の男たち)が由来となっていました。
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