Amazonが玄関前に届けた荷物を写真撮影して受取主に通知するサービスをひっそり開始していたことが判明

Amazonで購入したものは受取主が不在時であっても指定した置き場所に置いておいてもらうことが可能ですが、このサービスを利用した人が盗難にあうケースも報告されています。そんななか、「家の庭先に置いた荷物を写真撮影して受取主に通知する」というサービスをAmazonがひっそりと開始していたことが判明しました。

Why Amazon is sending you pictures of your front porch
https://www.usatoday.com/story/tech/news/2018/02/28/why-amazon-sending-you-pictures-your-front-porch/368761002/

Amazon is taking photos of your front door to show when packages have been delivered - The Verge
https://www.theverge.com/2018/3/1/17068480/amazon-photo-on-delivery-new-feature-front-porch

Amazonが新たに開始したサービスは、受け取り主が不在の時に配達された荷物の写真を、ドライバーが撮影して受け取り主に送るというもの。Amazonの荷物は送り間違いがあったり盗難にあったりした時に再配達を依頼できますが、Amazon Logistics Photo On Delivery program(Amazon配達における物流写真プログラム)という新しい試みによって、ドライバーが配達を完了した時に受け取り主は「どこに荷物が置かれたのか」「いつ荷物が届けられたのか」を知ることができるようになります。

Amazon広報のKristen Kish氏は「Amazon Logistics Photo On Deliveryは荷物が安全に、『どこに』届けられたのかをお客様に見せるもので、視覚的な配達の確認が可能になります。これはお客様にとっての利便性を向上させる、私たちが行う取組の1つです」と語りました。

実際にAmazon Logistics Photo On Deliveryで送られてきた写真はこんな感じ。

このサービスによって「植木鉢の後ろに隠れて受取主が荷物に気づかない」ということが減るとともに、「ドライバーが荷物を確実に宅配した」ということが証明できるため、AmazonユーザーとAmazon側の双方に利点があるものとなっています。

ただ、このサービスが行われてもトラブルが起きることはあり、サンフランシスコに住むAnnette Hurstさんはドライバーから「裏庭に荷物を置きました」というテキストと共に「正面玄関に置かれた荷物の写真」が送られてきたそうです。その後、Hurstさんが家に帰ると荷物は盗まれていたそうですが、Amazonに事情を説明する時にこのテキストと写真が役立ったといいます。

USA Todayによると、Amazon Logistics Photo On Deliveryは少なくとも6カ月前には開始されていたとのことで、2018年2月時点ではアメリカのオレゴン州、ラスベガス、インディアナポリス、シアトル、サンフランシスコ、北バージニア州の都市部で利用可能となっています。また、プライバシーの観点から写真を撮られたくない人は、注文時に「写真を受け取らない」という選択肢を選ぶことも可能です。

なお、Amazonは2018年2月28日にスマートドアホンの大手「Ring」を買収しており、Amazon Logistics Photo On DeliveryがRingと関連して、今後、新しいサービスを展開することも考えられます。

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