メモ

Amazonの出荷倉庫で働く労働者が野外テントで寝泊まりしているケースが判明


世界最大のネット小売業であるAmazonに対しては以前から労働者に過酷な労働環境を強いていると問題視する声もあがっています。そんな中、スコットランドにあるイギリス最大のAmazonのフルフィルメントセンター(出荷倉庫)では、数名の労働者が近隣にテントを張って寝泊まりしているという実体がニュース紙「The Courier」の取材で明らかにされています。

EXCLUSIVE: Amazon workers sleeping in tents near Dunfermline site - The Courier
https://www.thecourier.co.uk/fp/news/local/fife/325800/exclusive-amazon-workers-sleeping-in-tents-near-dunfermline-site/

Amazon Warehouse Workers Have Resorted To Sleeping In Tents | Motherboard
http://motherboard.vice.com/read/amazon-warehouse-workers-have-resorted-to-sleeping-in-tents

テントで生活する労働者の存在が明らかになったのはスコットランドの首都・エディンバラから約25km離れた街・ダンファームリンにあるAmazonのフルフィルメントセンターです。このセンターはイギリスで最大の規模を誇っており、1500人の正規雇用者に加えて最大で3000人規模の非正規雇用者が出荷業務にあたっています。

The Courier紙が報じたところによると、ある週末に現地には少なくとも3張のテントが存在していたことが確認されています。同紙はテントで寝泊まりしている人物に接触。この人物は実際にAmazonで働いており、氏名の公表は避けたい意向を示したそうです。その人物によると、実際にはエディンバラ郊外の都市・パースに自宅があるものの、賃金が低いために勤め先のフルフィルメントセンターがあるダンファームリンまで往復100kmの通勤を賄うだけの余裕がないため、テント生活をするしか方法がなかったとのこと。

実際の様子を撮影したThe Courierのムービーが公開されています。


この人物は実際に支払われている賃金の額を公表することを拒んだようですが、Amazonは同センターの非正規雇用者に対しては1時間あたり7.35ポンド(約1070円)、そして残業時には11ポンド(約1600円)の賃金を支払っているとのこと。また、従業員が通勤するためのバスも運航していますが、利用するためには最大で1日10ポンド(約1500円)の実費がかかり、1時間あたりの賃金よりも多くの費用がかかってしまいます。

この状況について、スコットランドの自由民主党を率いるウィリー・レニー氏はMotherboardの取材に対して「賃金が低すぎるため、人々は日銭を稼ぐための生活を送っている状態です。仕事が厳しすぎるため、人々は単に仕事をし、食べ、寝るだけの生活を送っています」と語っています。


Amazon UKはこの報道に対し、「弊社では安全で前向きな労働環境を提供しています。正規雇用者及び一時雇用者の安全と健康は、弊社における第一の優先事項です」と声明を発表。さらに、前述の通り7.35ポンド(約1070円)の時給と11ポンド(約1600円)の残業代という「競争力のある賃金」を支払っていると回答しています。

一方、イギリス全土における25歳以上の労働者に対する最低賃金は、1時間あたり7.20ポンド(約1050円)となっています。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
Amazonで面接を受けるとこんなことが起こる、という体験レポート - GIGAZINE

Amazon倉庫で身分を隠して働いた記者が語る「過酷な労働環境」とは? - GIGAZINE

Amazonが倉庫ロボット1万5000台を導入し最大1000億円の人件費削減へ - GIGAZINE

Amazonの倉庫で働くときの知られざるルール10か条 - GIGAZINE

in メモ,   ネットサービス,   動画, Posted by darkhorse_log

You can read the machine translated English article here.