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Wikipediaのどんな記事でもページ内リンクを介したつながりを見つけてくれる「Six Degrees of Wikipedia」を使ってみた


「全ての人や物事は関連事項や友人関係を介した6ステップ以内でリンクしている」という仮説が「Six Degrees of Separation(六次の隔たり)」です。この仮説になぞらえて、どんな記事でもページ内リンクで結び付けて可視化してくれるのが「Six Degrees of Wikipedia」です。

Six Degrees of Wikipedia Logo
https://www.sixdegreesofwikipedia.com/


トップページには入力欄が2つ並んでいます。放っておくと数秒間隔でいろんな言葉がランダムに表示されますが、自分で好きな言葉を入力することもできます。


一例として、左にAppleと入力します。すると「Apple」をタイトルに含む記事の候補が表示されます。今回は企業のAppleを選ぶつもりなので、「Apple Inc.」をクリックします。


今度は右の入力欄に別の言葉を打ち込みます。できれば企業のAppleと何となく遠そうな言葉はないものかと考えた結果、ほとんど関係性がなさそうな「納豆」までのリンクを調べてみることにしました。「Natto」と入力し、納豆の英語版記事である「Natto」をクリックします。


「Go!」をクリックすると、「Apple Inc.」から「Natto」までのWikipediaの記事リンクを自動でたどって検出してくれます。


今回は、わずか3ステップで到達する方法が30通り見つかりました。「Apple Inc.」から「Natto」までのリンクは図示されます。リンクリストはマウスホイールで拡大・縮小ができ、ノードをドラッグ&ドロップして動かすこともできます。ノードをクリックするとその記事にジャンプすることも可能です。


リンクリストの下には、リンクの道筋がひとつひとつ分かりやすい形でまとめられています。例えば以下の画像では、「Apple Inc.」→「2011 Tohoku earthquake and tsunami (東北地方太平洋沖地震)」→「Ibaraki Prefecture(茨城県)」→「Natto」の順番にリンクがつながっています。これは「iPad2の日本でのリリースが東日本大震災の影響で延期になった」という部分から東北地方太平洋沖地震の記事へのリンクがあり、さらにその記事から茨城県までリンクがつながり、最終的に茨城県の名産品である納豆にたどりついたというわけです。


また、携帯電話の生産企業つながりで「Sony」につながるリンクからスタートした場合は、PlayStationのゲーム「どこでもいっしょ」シリーズのキャラクター「Toro Inoue(井上トロ)」に飛び、トロの好物が納豆巻きであることから無事納豆にたどり着くことに成功していました。


一方で「Apple Inc.」→「Fruitarianism(果実食主義)」→「Vegetarian Hot Dog」→「Natto」など、果実食主義の記事から植物性の食べ物を経て納豆にたどり着いているケースが多くみられました。これはAppleの創立者であるスティーブ・ジョブズが果実食に傾倒していたという部分からリンクが始まっています。


Six Degrees of Wikipediaを利用すると、一見すると関係ない言葉同士でもページ内リンクを介して結び付けられるということがよく分かります。適当な言葉を入力することで、なぜこんなリンクが成立しているのかを考えるという、クイズのような楽しみ方もアリです。ただし、記事作成時点ではWikipedia英語版のみの対応となっていて、日本語版には対応していないので注意が必要です。

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in レビュー,   ネットサービス,   ウェブアプリ, Posted by log1i_yk

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