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起業したばかりの会社がAmazonに対抗するための戦略とは?


Amazonはネットショッピングの世界で、売上げの約50%を占めているだけでなく、2017年に約137億ドル(約1.5兆円)で高級志向のスーパーマーケットチェーンのWhole Foods Marketを買収しオフラインでの小売業にまで手を広げています。そんな巨大企業Amazonに立ち向かうためには、起業したばかりの会社では金銭的な面などで不利だと考えてしまいがちです。しかし、ベンチャーキャピタル企業のCollaborative Fundによると、企業したばかりの会社でも、巨大企業Amazonに対抗することは可能とのことで、どういった戦略をとれば立ち向かうことができるのかを説明しています。

How to Beat Amazon · Collaborative Fund
http://www.collaborativefund.com/blog/how-to-beat-amazon/

◆魅力的なブランドを作る
「Amazon」というブランドは一般的な認識として「低価格の大衆向け商品を扱う」ブランドとして認識されています。「Whole Foods Market」の買収により、高級品を扱う方向性を示していますが、庶民が「Amazon=高級品」として認知するには、まだ時間がかかることが予想されます。この時期であれば、起業したばかりの新興企業が「高級志向」の商品を扱うのも一つの手段として考えられるとのこと。現代の消費者は品質やブランドに重点を置く傾向が強くなっているため、高品質な商品を提供することの方が、「低価格&品ぞろえ」で勝負するよりもブランド価値の向上につながりやすくなっているそうです。

◆コミュニティを作る
Amazonの経営規模と市場シェアを考慮すると、Amazonに付く顧客が、小規模な新興ブランドに移動することは通常考えられません。しかしニッチな商品を取扱うことで、需要が見込まれる顧客との間に強い結びつきを形成する可能性が高まります。そして、地域限定や会員限定などのイベントを開催するなどして、コミュニティを構築していけば、顧客同士のコミュニティの間で「ブランド名」が浸透していき、膨大な広告料を用意する必要がなく、安価にブランド力を高め、成長していくことができるとしています。

By A Healthier Michigan

◆製品のパーソナライズ
パーソナライゼーションは消費者向けの製品において、急速な成長が見込まれます。そして、Amazonの弱点とも言える部分でもあるそうです。Amazonはユーザーのアクセス履歴などから、おすすめ商品を紹介するパーソナライズサービスを行っていますが、Amazonの「全ての消費者に対してより多くの商品を提供する」というコンセプトに矛盾してしまっており、有効な戦略とは言えないとのこと。しかし、革新的な技術や開発プロセスを採用した新興ブランドであれば、消費者向けにカスタマイズした商品を提供できる可能性があり、競争優位に立てる可能性ができるようです。

オムニチャネル戦略を導入する
Amazonは物理的な小売市場に足を踏み込もうとしているかも知れませんが、一番重視しているのはネットショッピングであり、顧客に向けにオフラインでの体験を提供することに苦戦しているのが実情のようです。例えば、オンライン販売だけでなく対面販売の場を設けることで、顧客に商品を試用させて、魅力を伝える場所を作るというのも一つの戦略とのこと。

◆よりニッチに
ニッチカテゴリに注力することは、Amazonとの競争優位性につながる可能性が高まるそうです。コミュニティを育成することにもつながりますが、それ以上によりターゲットを絞り込んだマーケティングが可能になるとしています。

By Bill Abbott

◆ブランドに付加価値をつける
成功したブランドは、必ず何かの付加価値を持っています。その「何か」には「透明性」「有害物質を含まない」「正直」など消費者の感情に訴えるものでなければならないとのことです。

By Health Gauge

Collaborative Fundによると、Amazonは5000億ドル(約53兆円)の市場の主導権を握っている状態ではありますが、まだ入り込む余地はたくさんあり、敵対する道を選ぶのではなく、共存していく道を選ぶことも可能としています。

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in メモ,   ネットサービス, Posted by darkhorse_log

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