日本酒の銘柄を網羅して味をデータベース化する「さけのわ」に都道府県別の特徴を見る機能が登場
日本全国で作られる日本酒の評価を大規模にデータベース化し、6種類のパラメーターで味を評価して好みの1本を探すことができるサイト「さけのわ」に、都道府県の地域ごとに見られる味わいの特徴を見ることができる機能が追加されました。日本酒は原料となるコメや水の違いによってさまざまな地域性が存在するといわれていますが、ビッグデータを解析した結果にもその傾向を見ることができるという、興味深い内容になっています。
さけのわ
https://sakenowa.com/
日本全国味の違いを確認できるのは、さけのわのサイト内にある地域トップのページです。ページにアクセスすると、以下のように全都道府県名と、その下に六角形のレーダーチャートが表示されます。
チャートは「華やか」「芳醇」「重厚」「穏やか」「ドライ」「軽快」の6つのパラメーターごとの点数をプロットしたもの。以下のように地域ごとに全く異なるバランスを示しており、それぞれの土地ごとの日本酒の味わいがイメージできそう。なお、記事作成時点では宮崎県、鹿児島県、沖縄県は「データ不十分」ということでチャートが表示されていませんでした。
チャートは「東北地方」や「中部地方」などの地域によって色分けされています。同じ地域だけを見てみると、やはりというべきか傾向が似通っているのが興味深いところ。東北地方の6県は総じて「軽快」と「芳醇」に評価が集まる傾向が見てとれます。
中国地方では、山口県だけが異なる傾向を見せるものの、残りの4県は同じような図形を描いていることがわかります。
日本を代表する酒どころの一つである新潟県のデータはこんな感じ。チャートからは、新潟県のお酒は「軽快」さと「芳醇」さに特徴があり、控えめな「華やか」さを持っているという印象を多くの人が持っていることがわかります。
各都道府県のページには、それぞれの地域で評価の高いお酒がランキングで表示されており、新潟県の場合は八海醸造の「八海山」が選ばれていました。
ちなみにここで把握しておきたいのは、ひと口に「八海山」といっても「特別本醸造」や「大吟醸」「しぼりたて原酒」など複数の種類があり、表示されているデータはそれらをひっくるめたものになっているという点。とはいえ、これらのデータは個人の主観ではなく、さけのわにこれまで投稿された膨大な数の味の評価を分析して、統計処理することで紡ぎ出したものであることがポイントです。
八海山の個別ページを開くと、銘柄のレーダーチャートと「フレーバータグ」と呼ばれる味のキーワードが表示されました。
フレーバータグには「旨味」「甘味」「辛口」などのキーワードのほか、「チョコレート」「ミルク」「ワイン」などの言葉も含まれています。さらにこれらのタグをクリックすることで、同じキーワードがあてはめられている銘柄を抽出することができます。ためしに「チョコレート」をクリックしてみると……
「チョコレート」のタグがつけられた銘柄のランキングが表示されました。トップは滋賀県にある蔵元、上原酒造の「不老泉」でした。
「さけのわ」は、一般のユーザーがお酒を飲んだときの印象を記録しておくことで、後から振り返ることができるサービス。さらに、集められたビッグデータを解析して独自のデータベースを構築することで、好みの風味やキーワードから自分にあった1本を逆引きすることが可能です。サービスを利用するためにはアカウントの作成が必要なので、まず「ログイン」をクリックして新規アカウントの作成へと進みます。
画面下部の「登録」をクリック。もしくは、FacebookやTwitterのSNSアカウントを使ってログインすることも可能です。
メールアドレスを入力し、「登録用メールを送信」をクリック。
メールが届くので、本文に書かれた登録用のURLをクリック。ユーザー登録へと進みます。
ユーザーネームとパスワードを入力して「Register」をクリックすれば、さけのわのアカウント作成が完了です。
実際にお酒を飲んだときの感想を投稿する際は「チェックイン」を行います。
お酒の銘柄は、最初の数文字を入力すると予測変換されるので楽チン。
お酒の銘柄、タグ、写真、お酒を飲んだ場所、そしてお酒の感想などを入力して「送信」をクリックすると、さけのわに自分の投稿がアップロードされます。
なお、さけのわはスマートフォンのアプリからも利用することが可能なので、お酒を飲みに行った時にサクッと記録を残すことも可能。iOS版とAndroid版のアプリが提供されているので、今回はiPhoneにインストールして使ってみました。「入手」をタップしてインストールします。
アプリを起動してログインすると、SNSと同じようなタイムラインが表示されました。「みんな」が選択されている場合は、さけのわ全体の投稿が表示され、「フォロー中」をタップすると自分とつながっている人だけのタイムラインが表示されます。
実際に感想を投稿する場合は、画面下のメニューから「お酒を探す」をタップし、銘柄を入力して目的の名前を探します。一覧に表示されない銘柄の場合は、「リストにない銘柄を追加する」から追加すればOK。
目的の銘柄にたどり着いたら、「このお酒にチェックイン」をタップ。今回は、新潟駅と越後湯沢駅にある越後のお酒ミュージアム「ぽんしゅ館」でも人気がトップクラスという「越後鶴亀」を選んでみました。
感想とお酒の写真、場所などを記入して「チェックイン」をタップすると、記録を残すことができます。
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