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まさに芸術レベルの繊細さで作られる日本が世界に誇る「日本酒」製造現場

 

近年、「日本酒」が海外で高く評価されており、アメリカ・ニューヨークやフランス・パリで日本酒バーが人気を集めるなど、寿司(SUSI)に続く日本の伝統食として「酒(SAKE)」が大注目されています。そんな日本の伝統を体現する日本酒造りは、脈々と受け継がれてきた杜氏(とうじ・とじ)たちの匠の技と、近代的な設備によるハイブリッドな製造現場となっています。

SHUHARI
http://sawayamatsumoto.com/

京都の酒蔵「澤屋まつもと」の日本酒造りを記録したドキュメンタリームービーから、芸術の域に達した日本酒造りの工程が確認できます。

Brewed in Kyoto with Shuhari Spirit - Vimeo -


京都の朝。


整然と瓦が並んだ大きな屋根。


昔ながらの鍵。


扉が開かれました。


職人たちがぞろぞろと建物内に入ってきます。


明かりが灯されて、いよいよ作業開始。


日本酒造りでは「水」が大切。日本酒造りには地下水や伏流水などの良好な水が必須で、仕込み用の水自体が蔵元から販売されることもあります。


そして、「米」が命であることは言うまでもなし。


使われる米は南砺産「五百万石」。入念にその品質がチェックされます。


さらさら。


最初の工程は「洗米」。ざるに移された宝石のような米は……


透き通った水で清めるように、洗米されます。


洗米は職人による手作業。


蔵元の澤屋まつもとによると「洗米は第二の精米である」とのこと。


「宝石」がさらに磨き上げられていきます。


研ぎ終わった米が移されます。


ざるの裏を太鼓のようにたたく職人。


宝石は一粒残らず回収。


ストップウォッチで時間を測定。


酒造りでは時間管理が非常に重要。一つ一つの工程が、徹底的に時間管理されています。


樽に熱湯をかけています。


除菌処理中。


ケースなどもすべて熱湯で滅菌。


カビの一種である麹(こうじ)を酵母で発酵させて作る日本酒は、製造に用いる容器などにも徹底した衛生管理が必要なようです。


研ぎ上げられた米は袋に詰められて、別の工程場所に移動させられます。


熱湯がボコボコ。


次の工程は「蒸米」。蒸気が建物内を覆います。


良い酒を造るための条件は「一、蒸し 二、蒸し 三、造り」。澤屋まつもとでは米の処理に重点を置いているとのこと。


21世紀とは思えないたたずまい。


瓦で覆われたとんでもなく長い切り妻屋根と……


煙突。伝統的な設備と近代的な設備のハイブリッドというわけです。


精緻に計算し尽くされた工程表。


細かい時間がホワイトボードに書き込まれていきます。


職人たちが慌ただしく準備を開始。


圧力を調整。


蒸米が完了。


次の工程場所へ急いで運ばれていきます。


白い布をほどくと蒸し上がった真っ白な米が登場。


大勢で作業。いよいよ日本酒造りで最も大切な工程の「麹造り」。


うちわであおいで温度を下げます。


大きな机に広げて……


まぜまぜ。


麹の具合を確認するために、温度計をさしておきます。


さらにまぜまぜ。


そして、麹菌をふりかけます。


温度や湿度などそのときの状況に応じて麹菌の量は異なるため、機械化することは不可能。麹師とすべてを取り仕切る杜氏の腕の見せ所であり、まさに職人芸です。


混ぜ合わせた米麹は高く寄せて……


布で包まれます。


こんな形の杵で切り分けて……


小さくして……


さらさらな状態に。


木で丁寧に表面を整えていきます。


次は米を発酵させる「仕込み」


蒸米に麹と酵母を加えて酒母を造ります。


発酵具合はもちろん職人が管理。


櫂(カイ)と呼ばれる専用の器具でかき混ぜながら入念にチェック。


酵母が増殖していくと、醪(もろみ)から泡が立ってきます。


洗米・麹・酵母で発酵させて造る日本酒は、ブドウを発酵させて造るワインとはまったく違った酒造法。乱暴な言い方をすれば、果実を樽に放置すればできるワインと違って、日本酒では麹を造る必要がある分、酒造りの洗練度は別次元。伝統と奥深さをありありと見ることできます。


澄んだ透明にだんだんと変化。


発酵を終えた醪を絞れば新酒が誕生します。


整然と片付けられた酒造の中。


いよいよ新酒の瓶詰め作業。


ぎっしりと並べられた一升瓶。


瓶詰め作業は機械化されています。


透き通った新酒。


ふたまで自動でつけられます。


ケースに入れて……


フォークリフトで持ち上げて……


タンクの間をスイスイと移動。


最後に洗浄。


一升瓶は丁寧に拭かれ……


手作業でラベルが貼られます。


こうして完成したのが……


澤屋まつもとの純米 生原酒「守破離」。


昔ながらの職人による「匠の技」で造られる日本酒の製造工程は、季節や米・水の品質などによってデキが微妙に左右されるため、1品1品違うハンドメイドの芸術品を作るかのようです。

なお、澤屋まつもとの純米 生原酒「守破離」はAmazonで2366円(税込)で販売中です。

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in 動画,   , Posted by darkhorse_log

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