CPU脆弱性メルトダウンの対策パッチを導入したEpicのゲームサーバーのCPU使用率が爆上げ
CPUに内在する脆弱性「Meltdown(メルトダウン)」と「Spectre(スペクター)」の対策では、ソフトウェアアップデートの適用でマシンパフォーマンスの低下が起こり得るとされています。ほとんど影響がないシステムが報告される一方で、オンラインゲーム用の配信サーバーのCPU使用率が大幅にアップするという報告も挙がっています。
Epic Services & Stability Update
https://www.epicgames.com/fortnite/forums/news/announcements/132642-epic-services-stability-update
Epic Gamesの人気ゲーム「Fortnite Battle Royale」でログインできない状態が発生している件について、公式フォーラムに運営側からの説明がありました。
システムが不安定になっている原因は2018年初から大騒動になっているIntel製CPUに内在する脆弱性「メルトダウン」への対策にあるとのこと。Epic Gamesのすべてのバックエンドサービスはクラウドに依存しており、メルトダウン対策パッチを適用するアップデート作業が行われている真っ最中で、この影響でユーザーのゲーム利用に影響が及んでいるそうです。
Epic GamesはFortnite Battle Royaleのバックエンドサービスに使っている複数のサーバーのうち1つにメルトダウン対策パッチを適用したところ、CPU使用率が以下の通り、大幅に上昇したことをグラフで明かしています。メルトダウン対策ソフトウェアアップデートによってサーバーのパフォーマンス低下の幅はおよそ5%から30%で、Intelからはワークロードなど使用状況によって異なるという予想が出されていましたが、Fortnite Battle Royaleのサーバーの場合、パフォーマンスに与える影響は大きく、CPU使用率が約2倍に跳ね上がっていることが確認できます。
Epic Gamesによると、サービス提供に使っているクラウドサービスを順次更新していく予定で、2018年1月第2週に予期せぬ問題が発生する可能性があるとのこと。問題発生を予防し、問題には迅速に対応できるようクラウドサービスプロバイダーと協力して対応に当たっていると述べています。
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