ナノIPS技術採用で広色域&HDR 600に対応したプレミアム4K液晶ディスプレイ「32UK950」をLGが発表
LGが新機構「Nano IPS(ナノIPS)」技術を採用した初めてのプレミアム液晶ディスプレイ「32UK950」を発表しました。ナノIPS技術によって、DCI-P3の広色域をカバーしHDR 600をクリアするとLGは述べています。
LG Develops ‘Nano IPS’ LCD, Unveils 32UK950 4K Display with DCI-P3, HDR600, TB3
https://www.anandtech.com/show/12187/lg-develops-nano-ips-lcd-announces-32uk950-4k-display
32UK950は画面サイズ32インチで画面解像度3840×2160ピクセル、視野角が水平178度/垂直178度の4K液晶ディスプレイです。Thunderbolt 3端子×1、DisplayPort 1.2端子×1、HDMI 2.0a端子×2でスピーカーを内蔵しています。なお、Thunderbolt 3端子はデイジーチェーンに対応します。
32UK950の最大の特長は、LGが開発したナノIPS技術を採用した初めてのコンシューマー向けディスプレイであるというところ。LGによると、ナノIPS技術ではバックライトLEDにナノメートルサイズの粒子を適用することで、輝度や色純度の大幅向上が可能になったとのこと。また、32UK950はDCI-P2の色域の98%をカバーしており映画産業で使われるレベルの広色域を実現。さらに、600カンデラの高輝度でのHDR「HDR 600」もクリアしているとLGは述べています。
また、ナノIPS技術を採用する5120×2160ピクセルの34インチサイズUltraWide液晶ディスプレイ「34WK95U」も発表されています。34WK95UもHDR 600をサポートするとのこと。
ナノIPS技術は2018年のLG製ハイエンドディスプレイシリーズに採用される予定です。ただし、AnandTechは、ナノIPS技術によるバックライトのスペクトル出力制御によって色の再現性だけでなくコントラスト比も改善するはずだが、LGのリリースにはコントラストに関する情報がないと指摘しています。また、HDR 600を実現するにはローカルディミングやピクセル単位のバックライトコントロールが不可欠になるにもかかわらず、LGのリリースからではその点について記載されていない点も指摘しています。
32UK950と34WK95Uは2018年1月にアメリカ・ラスベガスで開催されるエレクトロニクスショーCES 2018に出展される予定です。
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