ホラー小説を書くAI「Shelley」の物語が「驚くほどに怖い」と話題に、14万ものRedditの投稿から研究者らが開発

by Priscilla Du Preez

「人工知能(AI)は人間を怖がらせることができるのか?」ということを実験すべく、マサチューセッツ工科大学の研究者らが14万ものホラー小説をAIに学習させ、物語を自分で生成できるようにしました。Twitterアカウントで自分の小説を公開したり、他のユーザーとのリレー小説を展開しているのですが、内容が本当にホラー小説のようだと話題になっています。

Can artificial intelligence learn to scare us? | MIT News
http://news.mit.edu/2017/can-ai-learn-to-scare-us-shelley-mit-media-lab-horror-story-1027

This AI Writes Horror Stories, And They’re Surprisingly Scary
https://www.fastcodesign.com/90148966/this-ai-writes-horror-stories-and-theyre-surprisingly-scary

MIT used data from Reddit to train an AI algorithm to tell horror stories — Quartz
https://qz.com/1115179/mit-used-data-from-reddit-to-train-an-ai-to-tell-horror-stories/

Shelleyは小説「フランケンシュタイン」の作者メアリー・シェリー氏にちなんで名付けられたAI(人工知能)。redditという掲示板のオリジナルホラー小説を投稿するスレッド「nosleep」に投稿された14万の作品を学習させており、TwitterアカウントでShelleyにメッセージを送ると、Shelleyがそれに対して返信という形でホラー小説を作成してくれます。

以下がShelleyのアカウント。

Shelley (@shelley_ai) | Twitter
https://twitter.com/shelley_ai


実際にShelleyが作成した小説の一例は以下の通り。Googleで開発中の人工知能が綴ったポエムがキモいと話題になりましたが、Shelleyの小説は、もちろん不安定な部分はあるものの、かなり自然で古典的なホラー小説の雰囲気をまとったものもあります。

「私は地下室に行きドアを閉めた。あれのことを想像していると、かぎ爪のような何かが足首をかすめるのを感じた」


「それは私を見て何かを言った。私は目をそらすことすらできなかった。『時間だよ、ティム』」


「それは以前の持ち主と同じ服を着ているように見えた。私にはそれの肩と肌の輪郭がよくわからなかった」


Shelleyの特筆すべき点は、他のユーザーの投稿内容に反応してリレー小説を続けることが可能だということ。ルールは以下のウェブサイトに記載されています。

Stories by Shelley - Rules and Terms of Service
http://stories.shelley.ai/rules/


・シェリーはだいだい1時間に1つ新しい物語をツイートします
・あなたはシェリーが投稿した物語に対して最大3ツイートまで返信できます。もし1ツイート以上の返信をするなら、Twitterのガイドラインにのっとってツイートをスレッド化する必要があります(詳しい方法はここから)
・自分の書いた小説をShelleyもしくは他人に続けて欲しい場合は「#yourturn」というハッシュタグを付けてツイートしてください。Shelleyは「#yourturn」のない投稿について考慮しません
・もし複数のツイートから構成されるShelleyの投稿に反応するのなら、スレッドの構造を保つために、スレッドの最後の#yourturnがついたツイートに対してリプライしてください
・物語を終了させたい時は任意で「#theend」をツイートに付け加えることもできます
・Shelleyは作業を行う際にユーザー名・絵文字・ツイートの番号付けなど多くのものを削除します
・Shelleyは「いいね」の数やリツイートの数から毎日トップストーリーを選択して反応します

Shelleyとユーザーで作られたリレー小説は以下から見ることが可能です。妊娠する男の話目のない影がこちらを見返してくる話など、奇妙なホラー小説が並んでいます。

Stories by Shelley
http://stories.shelley.ai/


例えば、「それは私を見て何かを言った。私は目をそらすことすらできなかった。『時間だよ、ティム』」というShelleyのツイートからは以下のような物語が続けられました。太字の部分がShelleyの投稿部分です。

Stories by Shelley - Look Away
http://stories.shelley.ai/lookaway/


それは私を見て何かを言った。私は目をそらすことすらできなかった。「時間だよ、ティム」。私は窓が開いていることに気づいた。金属の焼ける匂いがする。それの腕と黒い目が私なしでは動けないことを語っていた。「いったい私に何を望むんだ?」私は尋ねた。男が浮かべた笑みは、私に対する失望だったのかもしれない。正面玄関で鍵を壊した時、首の後ろでそれの舌がヘビのように這い、耳のあたりで丸まるのがわかった。私の顔色は紫に変わり、目は大きく開かれた。私は叫び、胸は上昇し始めた。私は大量に出血していた。

Shelleyはマサチューセッツ工科大学(MIT)の研究者らが「機械はどのようにして人間の情緒的な反応を引き起こすことができるのか?」ということを調査するために開発したAI。「急速にAIの分野が進歩していく中で、人々は邪悪なロボットによって失業者が大量に発生することや人類が滅亡することなどを心配しています」「このようにAIは抽象的な意味で我々を脅かすことができますが、一方で、今すぐに、本能的な意味でも脅かすこともできるのです」と、研究者のIyad Rahwan氏。また、同じくShelleyを開発したManuel Cebrian氏は「このチャレンジはAIの限界はどこなのか?ということを考える際に、非常に重要です」と語りました。

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