「Google Chrome 58」はIndexedDB 2.0やフルスクリーン版プログレッシブウェブアプリに対応
Googleがウェブブラウザ・Google Chromeの安定版「58.0.3029.81」をリリースしました。新機能追加のほか、脆弱性修正が29件行われています。
New in Chrome 58 | Web | Google Developers
https://developers.google.com/web/updates/2017/04/nic58
更新内容をウェブチーム所属のPete LePageさんが語る映像も公開されています。
Chrome 58: IndexedDB 2.0, display: fullscreen and New Options for Sandboxed iFrames - YouTube
大きな変更の1点目は「IndexedDB 2.0」のフルサポート。アップデートを容易にするためにリファクタリング後にオブジェクトストアやインデックスの名前をその場で変更可能になったほか、バイナリキーを活用することでパフォーマンスに影響を与えることなく自然なキーを使うことができます。また、データ取得が「getKey()」「openKeyCursor()」「continuePrimaryKey()」メソッドでかんたんに行えます。データセット全体の一括取得なら「getAll()」「getAllKeys()」メソッドが役立ちます。
また、フルスクリーン版プログレッシブウェブアプリ(PWA)にも対応。プレイヤーやゲームなどのアプリでシステムバーなどのUIを隠すことで、さらに没入感を高めることができます。
フルスクリーンにするにはウェブアプリマニフェストで「display: fullscreen」を指定。
見え方の違いは以下のような感じ。それぞれPWAをホーム画面から起動したところですが、左は普通に起動したところ、真ん中はスタンドアロンモードで起動したところ、右はフルスクリーンモードで起動したところ。
iFrameサンドボックスも改良され、新たに「allow-top-navigation-by-user-activation」をサポート。iFrameサンドボックスでもユーザーの操作に応じて、自動リダイレクトはブロックしつつ、トップレベルページをナビゲートする機能が使えます。
開発者向けには他にもいろいろとあるのですが、LePageさんが挙げたのは「display: flow-root」。これを利用することで「float」「clear」などのレイアウトプロパティを手動でリセットすることなく、新しいブロックフォーマットコンテキストを追加できるようになります。
具体的にどのようになるかはcodepen.ioにて見ることができます。
display: flow-root
https://codepen.io/rachelandrew/pen/RKgevX
「PointerEvents.getCoalescedEvents()」を使えば、直近のPointerEvent以降のすべての入力イベントにアクセスできるようになるとのこと。これで、描画アプリは正確なポイントの履歴を使い、スムーズな曲線を作成しやすくなります。
また、Data URIsを使ってWorker・SharedWorkerが作れるようになり、Workerを利用した開発が安全になるとのこと。
Chrome 59は2017年6月にリリースされる予定です。
・関連記事
Googleが広告ブロック機能をChromeに標準搭載することを検討か - GIGAZINE
「Google Chrome 57」安定版リリース、レスポンシブデザインに適した「CSS Grid Layout」をサポート - GIGAZINE
「Google Chrome 56」安定版リリース、ページの再読み込み「リロード」が28%高速化 - GIGAZINE
・関連コンテンツ