NASAが地球に似た惑星を7つを「TRAPPIST-1(トラピスト1)」の周りで発見
![](https://i.gzn.jp/img/2017/02/23/nasa-trappist-1-7-planet/00_m.jpg)
地球から39光年離れた場所にある赤色矮星「TRAPPIST-1(トラピスト1)」を周回する「地球と同サイズの」系外惑星7つをNASAが発見しました。7つの惑星のうち、3つは表面に水が存在しており、宇宙の中で生命が誕生するのに適した環境と言われる「ハビタブルゾーン」に存在する惑星であることも明らかになっています。
These seven alien worlds could help explain how planets form : Nature News & Comment
http://www.nature.com/news/these-seven-alien-worlds-could-help-explain-how-planets-form-1.21512
NASA Telescope Reveals Record-Breaking Exoplanet Discovery | NASA
https://www.nasa.gov/press-release/nasa-telescope-reveals-largest-batch-of-earth-size-habitable-zone-planets-around
Exoplanet Exploration: Planets Beyond our Solar System: Largest batch of Earth-size, habitable zone planets
https://exoplanets.nasa.gov/trappist1/
赤外線を捉えるスピッツァー宇宙望遠鏡を用い、NASAがトラピスト1とその周りを周回する地球と同サイズの7つの惑星を観測しました。7つの惑星のうち、3つはハビタブルゾーンに存在しており、地球と同じように「地表に水のある岩石でできた惑星」であるとみられています。
以下のイラストはトラピスト1と周回する7つの惑星を描いたもので、一番左の全体像が入りきっていないものがトラピスト1。周回する7つの惑星は、トラピスト1に近いものからb~hと名前が振られており、このうちハビタブルゾーンに存在する惑星はe・f・gの3つであると考えられています。なお、これらの7つの惑星はいずれも地球と同じくらいサイズで、地球比で0.76~1.13倍相当とのこと。
![](https://i.gzn.jp/img/2017/02/23/nasa-trappist-1-7-planet/s01_m.jpg)
トラピスト1を周回する惑星dから見た風景をイメージした360度ムービーが公開されています。空には真っ赤なトラピスト1の他に、複数の三日月のようなものが見えており、これが他の周回惑星です。
NASA VR: On the Surface of Planet TRAPPIST-1d (360 view) - YouTube
![](https://img.youtube.com/vi/o2MgG6KhO1E/maxresdefault.jpg)
今回の発見は、太陽系外で見つかった「ひとつの恒星の周りに存在する『ハビタブルゾーンにある惑星』の数」としては最大。発見された7つの惑星は、大気の条件さえそろえば生命の鍵とも言える水が存在できるそうで、中でもハビタブルゾーンに存在する3つの惑星は、特に生命が見つかる可能性が高いそうです。
「今回の発見はハビタブルゾーンを見つけるための重要なパズルの一片のようなものです。『宇宙には人間だけなのだろうか?』という疑問に答えることは、科学において最優先事項であり、今回のようにハビタブルゾーンに存在する多くの惑星を見つけることは、その目標に向けた大きな一歩となります」と語るのは、宇宙科学・工学を専門とするミシガン大学のトーマス・ザーブチェン教授。他にも多くの科学者たちが今回の発見についてコメントを述べており、その様子は以下のムービーで見られます。
NASA & TRAPPIST-1: A Treasure Trove of Planets Found - YouTube
![](https://img.youtube.com/vi/bnKFaAS30X8/maxresdefault.jpg)
トラピスト1は、とても冷たく小さい星です。トラピスト1と周回惑星7つは、太陽系と比べると非常にコンパクトで、約25倍に拡大するとちょうど太陽から火星までの距離と同じくらいになります。
![](https://i.gzn.jp/img/2017/02/23/nasa-trappist-1-7-planet/s02_m.jpg)
つまり、トラピスト1と7つの惑星は非常に近い距離に存在しており、惑星上から肉眼で他の惑星を確認できるほどのようです。
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トラピスト1を周回する7つの惑星と、水星・金星・地球・火星の公転周期・恒星までの距離(地球から太陽までの距離と比較)・惑星の半径(地球と比較)・惑星の質量(地球と比較)を記したもの。トラピスト1の公転周期は最小1.51日、最大でも20日。惑星のサイズや質量は地球と似ていますが、恒星までの距離はかなり差があることが分かります。
![](https://i.gzn.jp/img/2017/02/23/nasa-trappist-1-7-planet/s04_m.jpg)
トラピスト1は地球から39光年離れた場所に存在する惑星で、2015年に発見された地球から1400光年離れた場所にある「ケプラー452b」よりもはるかに近い位置に存在します。
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