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トランプ大統領の入国制限措置に対するGoogleやAppleなどIT各社による共同文書の草案が明らかに

By Matt Johnson

トランプ大統領が署名した移民および特定の国からの入国制限に関する大統領令には賛否の声が巻き起こっているのですが、IT業界の各社からは明確に反対する声があがっています。そんな中、Googleの親会社であるAlphabetやAppleをはじめとする名だたるIT各社は、共同で書簡を提出する動きを見せており、そのドラフト(草案)の内容が明らかにされています。

Google, Apple, Facebook and Microsoft draft a joint letter opposing Trump’s travel ban - Recode
http://www.recode.net/2017/2/1/14480988/google-apple-facebook-joint-letter-opposing-trump-travel-ban


ITビジネス関連メディアのRecodeによると、AlphabetやApple、Facebook、Microsoft、Uber、Stripeを中心とする企業が共同でトランプ大統領に宛てた書簡を作成しているとのこと。書簡の全訳は以下のとおりで、移民や特定の国からの入国制限措置に反対するものとなっています。

----(訳)----
トランプ大統領

国家としての誕生以来、アメリカは機会の国で在り続けてきました。新しい人を歓迎し、合衆国内で家族を作り、仕事のキャリア、ビジネスを築き上げるチャンスを与えてきました。アメリカは移民によって強くなった国家です。起業家として、そしてビジネスリーダーとして、企業を成長させ、仕事を作り出す能力は、さまざまな背景を持つ移民の貢献によるものです。

私たちは、トランプ大統領が掲げる、出入国管理制度を近年の安全保障に沿うものにすべきであるとの目標を共有しています。しかし、大統領が署名した大統領令により、アメリカ国内で勤勉に働き、国家の成功に貢献している多くのビザ取得者が影響を受けています。グローバル経済においては、常に世界中から最高で最も聡明な人材を惹きつけ続けることが決定的に重要です。私たちはトランプ政権が過去数日間に行った、国土安全保障省が大統領令を施行する方法の変更を歓迎しています。また私たちは、私たちの従業員がまっとうな予測のもとで不当な遅延を被ることなく移動できることを保証するための新しい機会をトランプ政権が見いだすことを手助けする準備ができています。

私たちの国の助け合いの心は、アメリカを優れたものにしてきた一部であり、私たちは、トランプ政権がアメリカ難民認定プログラムのもとで、無差別な入国制限を行うことなしに厳格なスクリーニング(入国審査)を行うためのアプローチを見いだすことを手助けすることにコミットしています。安全保障と入国審査の手順は常に継続的な評価と改良が行われることが可能であり、またそうあるべきですが、無差別に行われる入国制限は正しいアプローチではありません。

同様に私たちは、「人々を幸せで誇り高くする」というDACA(児童期入国移民送還延期措置)の保護によりアメリカ国内にいる75万人のDreamers(夢見る子どもたち)の将来を明確なものにするという、トランプ政権が掲げる目標を達成する方法を見いだすことに手をさしのべる準備ができています。これらの保護の更新を防ぐことで解除すれば、同措置は終了を迎えることになり、これらのDreamersが国外退去におびえることなく仕事をして生活するという可能性を廃絶することになるでしょう。

ビジネス界は、アメリカ経済を強くしてアメリカ全土で雇用の機会を広げるというトランプ政権のコミットメントを共有しています。私たちは何千人というアメリカ人と海外からの最も才能にあふれた人の両方を雇用し、ともに働くことで企業を成長させ、全体として雇用を生みだしています。アメリカの複雑で相互に関連した移民政策やビジネス、労働許可ビザ、難民、DACAなどの変更について大統領が熟慮される時には、アメリカのビジネスを機能させ、アメリカの価値観を反映する移民政策を実現させるためのリソースとして私たちを活用いただくよう望みます。
----(訳ここまで)----

トランプ大統領が打ち出した入国規制施策は、多くの才能ある移民を登用しているといわれるIT業界に大きな影響を与えています。また、国内外にも大きな波紋を投げかけており、ヨーロッパの各国首脳などから反対の意見が挙がっているほか、1月28日に行われたオーストラリアのターンブル首相との電話会談の際には、難民引き受けに関する両国の合意をめぐってトランプ大統領は激しい言葉をターンブル首相に投げつけ、険悪な雰囲気に陥ったとのこと。さらに会談中にトランプ大統領が電話を唐突に切ったとも報じられています。


トランプ氏、豪首相に暴言連発=電話会談、険悪な雰囲気:時事ドットコム

CNN.co.jp : トランプ氏、唐突に電話切る? 難民問題で豪首相と会談中 - (1/2)

また、トランプ大統領の施策に対し、Twitter社とその従業員は合計100万ドル(約1億1000万円)をアメリカ自由人権協会に寄付し、入国制限阻止に対抗するための支持を行っています。

Twitter donates $1 million to ACLU to battle Trump’s immigration ban

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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