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VRヘッドセットやWindows 10の大幅アップデートなどが発表された「Windows 10 Event」まとめ


Microsoftは日本時間の2016年10月27日未明に新プロダクト発表イベント「Windows 10 Event」を開催し、Windows 10のアップデートや大幅に刷新された「ペイント」ソフト、拡張現実ゴーグルの「Windows VR Headsets」など、今後のMicrosoftの製品展開をうかがわせる重要なプロダクトの数々を発表しました。

Microsoft Windows 10 Event – Please join us to see what’s next for Windows 10, Wednesday, October 26 10AM EDT
http://news.microsoft.com/microsoft-event-2016/

Ten things we announced today at Microsoft’s Windows 10 Event | Windows Experience Blog
https://blogs.windows.com/windowsexperience/2016/10/26/ten-things-we-announced-today-at-microsofts-windows-10-event/#32xbiQtVzeteFebz.97

Microsoftが発表した新プロダクトを並べると以下のとおり。MicrosoftのPC製品「Surface」の新製品と、2017年初頭に予定されているWindows 10のアップデートに関する内容となっています。

Surface Studio:4.5Kディスプレイを搭載してプロ用途にも対応する新型据え置き型Surface
Surface Dial:ダイヤル式UIを採用してスクロール・ズームなどの操作を行える入力デバイス
Surface Book:性能がパワーアップして16時間連続使用が可能に
Windows 10 Creators Update:3D機能、VR機能を強化したWindows 10のアップデート
Paint 3D:Windows定番ペイントソフトが大幅刷新が行われて3Dに対応
オフィス系ソフト:3Dをサポートするように進化
Windows VR Headsets:拡張現実を可能にするゴーグル型VRヘッドセットで価格は299ドル(約3万1200円)から
Xbox Live Arena:Windows 10やXbox Oneでプレイしているゲームの様子を中継してトーナメントバトルが可能に
Windows MyPeople:家族や親しい人、重要な人物といつでもすぐに繋がることができる機能

発表会の様子をまとめたThe Vergeによるムービーも公開されています。上記の順番とは登場する順番が異なりますが、こちらもわかりやすい内容となっています。

Microsoft's Surface PC event in under 9 minutes - YouTube


◆Windows 10 「Creators Update」
2017年初頭にリリース予定という「Windows 10 Creators Update」では、3D機能に大幅に対応する変更が盛り込まれているとのこと。


キーワードは「3D for Everyone (3Dをみんなに)」ということで、これまではハードルが高く感じられていた3Dが、誰でも簡単に使えるようになります。


例えばこの様子。目の前に置かれた実物の砂の城を3Dスキャンして、形状を立体的に読み込んで……


3Dモデリングが完了。このようにして作成した3Dモデルを、次の「Paint 3D」に取り込んで活用するデモが行われています。今回のデモではWindows Phoneが使われていますが、将来的にはあらゆるプラットフォームでの展開も予定されている様子。


◆Paint 3D
取り込んだ3Dデータは、機能が刷新された「Paint 3D」でも活用することが可能になります。


まず用意したのは、ビーチの背景と二人の女の子の写真。


女の子の写真をペンで操作すると……


人物だけを切り抜くことができました。これもPaint 3Dの機能とのこと。


そして次に、先ほどスキャンして作成した砂の城の3Dモデルを貼り付け。しかも、もちろん3Dモデルなのでグリグリ動かして向きを自由に変えることが可能となっています。従来の「ペイント」では考えられなかった、新しい形の「お絵かきソフト」ということになりそう。


そして女の子の写真を配置。レイアウトは立体的に調整することが可能なので、城の前に出したり、城の上に立つように配置することもできています。


また、このような3Dデータを取り扱うサイト「Remix 3D (remix3d.com)」も公開されています。


サイトではさまざまな3Dモデルデータに触れることができ、文字どおり「リミックス」して公開し、シェアすることが可能とのこと。


ペンで雲のシェイプをササッと書き込むと……


画面に雲が3Dで表示されました。もちろんグリグリ動かして向きや大きさ、位置を調整することが可能。


また、メッセージアプリでよく使われるスタンプをアレンジすることもできるようです。


新しくなった「Paint 3D」の機能を紹介しているのが、以下のMicrosoft公式ムービー。直感的に3Dオブジェクトを動かして風景を作成している様子はちょっとした衝撃でもあります。

Paint 3D: Bring your ideas to life in 3D - YouTube


なお、「Paint 3D」は、Windows 10 Creators Updateに標準で含まれるアプリケーションとなっています。


この3D機能は、Microsoftが開発中の拡張現実ヘッドセット「HoloLens」と組み合わせて使うことも可能。Windows 10に搭載されるブラウザ「EDGE」が3D対応し、HoloLensを使った拡張現実の実現を可能にしています。実際にHoloLensを使ったデモも実施されました。目の前には先述のRemix 3Dの画面が表示されており、気に入ったデータを指でポチッとタップすると……


目の前に3Dオブジェクトが表示されました。まるで本当に目の前に物体が存在しているような風景。


そしてオブジェクトを実在するスタンドの上に設置。文字どおり「仮想と現実の境目が取り払われた」ような使い方が可能になるというわけです。


また、ショッピングの際にも活用ができそう。気に入ったスツールを見つけたら、同様に指でタップして……


3Dオブジェクトを出現させます。


そしてそのまま、実際の部屋に配置してイメージを確認することができるというわけです。


◆Windows VR Headsets
また、今回の目玉情報の1つがMicrosoftが開発した「Windows VR Headsets (VRヘッドセット)」でした。本体内に3軸センサーを搭載しており、他社のVRヘッドセットが必要とするトラッキング用カメラを使わずに使用できるのが大きな特長とのこと。


VRヘッドセットを使うことで、実際には行ってない場所を訪れるといった体験を得ることも可能になります。


Windows VR Headsetsは2017年に各メーカーから発売される予定となっており、価格は299ドル(約3万円)からとのこと。「から」というのがポイントで、機能や性能に応じてさまざまな価格帯のモデルが登場するとも予想されます。


◆Xbox Liveの新機能「Arena」と「Beam」
Xbox Liveの機能に、自分でトーナメント戦を開催できるようになる「Arena」がプラスされます。


また、Xbox Liveでのゲーム映像配信をさらに簡単にする「Beam」も登場するとのこと。


◆Windows MyPeople
Windows 10 Creators Updateでは、家族や親しい人、重要な人などとのつながり方を強化できる「Windows MyPeople」が登場します。例えば、仕事のパートナーに資料を渡すときは、画面右下のアイコンにファイルをドラッグ&ドロップするだけで送信が完了。


また、家族とのやりとりもポップアップウィンドウで行うことも可能。


MyPeopleでは、複数のメッセージサービスのアカウントをミックスして使える模様。これまでは個別のサービスのアプリを立ち上げてやりとりしていたものが、1箇所で全てまかなえる「ワンストップサービス」のようなものが実現する模様です。


娘から送られてきたスタンプも、このように画面にアニメーションで表示されていました。


◆Surface Book i7
イベントでは、新しくなったSurface Book「Surface Book i7」も発表されています。ディスプレイを含む本体とキーボードの脱着機構およびジャバラ式の構造を持ったヒンジをはじめとする初代機の特徴を残し、CPUやGPUの性能、バッテリー駆動時間といった点が強化されています。


グラフィック性能は2倍に強化され、バッテリー駆動時間はなんと最大で16時間にも達するとのこと。


価格は2399ドル(約25万円)からとなっており、すでに予約受付が開始されています。出荷予定は11月ですが、日本での取扱いは記事作成時点では不明。


Microsoftによる公式ムービーも公開されています。


◆Surface Studio
そして、Surfaceのプロ機ともいえるのが「Surface Studio」。Surfaceシリーズで初となるディスプレイ一体型のオールインワン機で、4500×3000ピクセルという圧倒的解像度を誇る28インチ・4.5Kディスプレイを独自のヒンジ構造で自在に角度調整が可能というモデルです。


驚かされるのは、ディスプレイ部分の薄さ。20.5mmと発表されています。


CPUには第6世代Inte Core i7/Core i5プロセッサーを採用し、最大32GBメモリに対応、ストレージは1TB/2TBのハイブリッドHDD(SSHD)、最上位モデルのグラフィックは4GBのGDDR5採用のGeForce GTX 980Mを搭載するなど、デスクトップPCとしても極めて高いスペックを誇ります。


そんな高性能でありながら、コンポーネントをディスプレイの台座部分の小さなボックスに収めているというから驚き。


ディスプレイは独自の機構で保持され、ほとんど力を使わずに角度の調整が可能。


このように、20度まで傾けることで、ペンで文字やイラストを書き込む作業でも自然なポジションをキープすることが可能になります。


「Surface Studio」は、Core i7・8GBメモリ・256GBストレージのモデルが2999ドル(約31万円)、Core i7・16GBメモリ・1TBストレージのモデルが3499ドル(約37万円)で予約を受付中で、2016年12月15日にアメリカで発売予定。詳細な特長は、以下の記事で読むこともできます。

Microsoft初のオールインワンPC「Surface Studio」登場、iMacを凌駕する圧倒的スペックと使い勝手を実現 - GIGAZINE


◆Surface Dial
イベントで隠し球的に発表されたのが、ダイヤルで操作が可能な入力デバイス「Surface Dial」です。大きさはこのとおり、手のひらに完全に収まるほど。


Surface Dialは、Surface StudioのPixelSenseディスプレイに載せると、アプリが認識して状況に応じたメニュー画面を表示させることが可能。ペンを持った反対側の手で操作することが想定されています。


操作はダイヤルの回転と押し込みで、操作に対する振動フィードバックもそなわっているとのこと。実際に使用している様子などは、以下の記事でも確認することが可能です。

ディスプレイに載せてダイヤルを回すなど、直感的な操作を可能にするMicrosoftの新入力端末「Surface Dial」を使うとこんな感じ - GIGAZINE

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in メモ,   ソフトウェア,   ハードウェア,   動画, Posted by darkhorse_log

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