初めて「GANTZ」を知った人でも楽しめる映画「GANTZ:O」を原作者・奥浩哉と監督が語った「GANTZ:O NIGHT」
2016年10月14日に公開される映画「GANTZ:O」に合わせたイベントの一環として、渋谷のFabCafe Tokyoでファンイベント「GANTZ:O NIGHT ~@hiroya_oku SHIBUYA Mission~」が開催されました。このイベントには、あまり姿を見せることのない原作者・奥浩哉さんがガンツによって「転送」され参加しました。
GANTZ:O|ガンツ:オー 公式サイト
http://gantzo.jp/
GANTZ:O|ガンツ:オー公式(@GANTZ_O_movie)さん | Twitter
https://twitter.com/gantz_o_movie
イベントの様子はニコニコ生放送で中継されました。
GANTZ:O NIGHT ~@hiroya_oku SHIBUYA Mission~ - 2016/08/03 19:00開始 - ニコニコ生放送
http://live.nicovideo.jp/watch/lv269693311
「GANTZ:O NIGHT」では、会場の隅に作品を象徴する黒い球体「ガンツ」が設置され、そこからの指令によって「GANTZ」プロジェクトの公式サイトである「GANTZ:X」、扉絵グラビアの人気投票企画である「GANTZ:H」、そして映画「GANTZ:O」についての話が展開されました。
GANTZ:X|ガンツ公式サイト
http://gantzx.jp/
GANTZ:H|ガンツ公式サイト
http://gantzx.jp/h/
「GANTZ:O」に関するパートでは川村泰監督、山咲杏役のモーションキャプチャーパフォーマー・桂亜沙美さんが登場。さらに、原作者の奥浩哉さんが「田中星人(奥先生バージョン)」として会場に「転送」され、参加しました。
すでに特報映像が公開されていますが、今回のイベントでは映画冒頭部分として、渋谷で苦戦する玄野の姿が初お披露目されました。
映像に関しては多方面から「凄い」と賞賛を受けている作品ですが、それを支える一端が桂さんたちモーションキャプチャーパフォーマー。声は声優さんが演じて、動きはモーションキャプチャーパフォーマーが演じているのですが、そのキャプチャはまばたき1つ、口角の動き1つに至るまで捉えるというもので、撮影中は360度全方向から撮影されています。
会場に桂さんがいるということで、杏の登場シーンも先行公開されましたが、その動きは奥さんも「思わず『萌え~』って惚れてしまいました」と絶賛するかわいさでした。実は、桂さんはもともとレイカ役でオーディションを受ける予定だったのですが、杏とは「関西人」や「子持ち」などいくつかの共通点があったことから親近感を抱き、杏役に挑んでいます。マンガでは描かれないコマとコマとの間を想像して演じているとのことなので、その役とのシンクロっぷりが映像に現れているのかも。
映画タイトルになっている「O(オー)」は、原作の「大阪編」を意味しますが、原作ではかなり後半のエピソードでもあります。その点については、監督も「大阪編を?」と悩んだポイントだそうですが、作られた映画はGANTZが初めてでも楽しめるものになっていて、脚本をどう構成していくかがクリアできたからこそ、こうして映像にできたのだそうです。
今回、3DCGアニメーションになるということで、もとも3DCGアニメが好きでいろいろ見てきた奥さんは、実は世の中のCG映画には不満な点がいくつもあったのだとか。しかし、いざ制作された「GANTZ:O」を見てみると、何も言わなくても理想的なものができていて、満足している様子でした。
3DCGアニメーションにするという点については、ディズニー・ピクサーのようなデフォルメされたものではない、セミリアルなものが受け入れてもらえるか不安だったという川村監督。もっとリアルなバージョンも開発していたものの、デフォルメした方がいいという声が多く、また自身としても、適度にデフォルメを入れないと情報伝達がうまくいかないと感じたことで、細かなバランス調整を行ったそうです。この絵については、奥さんも「原作の絵に似ていて、それでいて普通の人間にも似ている。ちょうど中間点のような絵で作られていて、とても光栄です」と高く評価していました。
また、キャラクターについては、実は「モブの方がリアル」という小ネタも。これは、原作ファンである川村監督がGANTZを読んでいて「リアルなモブがいる」と感じたことから、社内スタッフを集めて「君、GANTZっぽいね」と、モデルに抜擢しているからだとのこと。そして、このモブの「中の人」は、メインのキャラクターと同じ人が演じていることがあって、たとえば桂さんは杏のほかに、お歯黒べったりなども演じています。桂さんによれば、杏は「こうやろう」と考えて演じているのですが、モブは自由にできたので「解放されている」そうです。こうして、同じ役者さんがまったく違う役を演じられるのは、「中の人」であるモーションキャプチャーパフォーマーならではかもしれません。
映画の映像は、特報以外では、2016年4月から5月にかけて「奥先生のおすそわけツイート」と題して、奥さんが公式Twitterアカウントでムービーを公開しました。この内容は、奥さんが選んだ「お気に入りカット」で、ツイートはGW中だけで55万7989再生もされたとのこと。このとき、川村監督は仕上げ作業に入っていましたが、ツイートの評判が非常に良かったおかげで、力が回復して作業を進められたそうです。
イベントに合わせて、再度おすそわけツイートが行われているのでぜひ見てみてください。
GANTZ:O NIGHTご視聴ありがとうございました!おすそわけ動画再びです!音付きの完成版です。タップして聞いてみてください! その1 #GANTZ_O pic.twitter.com/IfALpg8SQx
— 奥 浩哉 (@hiroya_oku) 2016年8月3日
おすそわけ動画音付きの完成版 その2 #GANTZ_O @hiroya_oku pic.twitter.com/3Ytuqjf3SB
— 奥 浩哉 (@hiroya_oku) 2016年8月3日
おすそわけ動画音付きの完成版 その3 #GANTZ_O @hiroya_oku pic.twitter.com/74BkmjD80P
— 奥 浩哉 (@hiroya_oku) 2016年8月3日
おすそわけ動画音付きの完成版 その4 @hiroya_oku pic.twitter.com/IOWLSaIruR
— 奥 浩哉 (@hiroya_oku) 2016年8月3日
おすそわけ動画音付きの完成版 その5 #GANTZ_O @hiroya_oku pic.twitter.com/LnVoTKTOmD
— 奥 浩哉 (@hiroya_oku) 2016年8月3日
おすそわけ動画音付きの完成版 その6 #GANTZ_O @hiroya_oku pic.twitter.com/PuLE81wH80
— 奥 浩哉 (@hiroya_oku) 2016年8月3日
これで最後。おすそわけ動画音付きの完成版 その7 「GANTZ:O」映画公開は今年10月14日金です! #GANTZ_O @hiroya_oku pic.twitter.com/YU3Kb6zJEe
— 奥 浩哉 (@hiroya_oku) 2016年8月3日
また、会場では映画の主題歌がドレスコーズの「人間ビデオ」であることも発表されました。自身もGANTZ好きだという志磨遼平さんは、主題歌の話をもらったとき、友達に自慢したくて公式発表までうずうずしたとのこと。曲については「ファンとしてGANTZに恥じない曲を作った」「試写で見たときには「バッチリや!」と思った」と自信をのぞかせました。なお、歌詞には原作から引用されたフレーズも多く使われているので、知っている人ならより楽しめるものになっているとのこと。
会場で公開されたアニメ版ミュージックビデオも、奥さんがTwitterにて公開していて見ることができます。
「GANTZ:O」主題歌に決定したドレスコーズさんの「人間ビデオ」のMVです!疾走感があって、キャッチーで、アクションメインのこの映画にぴったりだと思います! #GANTZ_O pic.twitter.com/TZIjOL9wpC
— 奥 浩哉 (@hiroya_oku) 2016年8月3日
これから作品を見る人に向けて、監督は「GANTZファンには大満足してもらえるものになったと思いますし、知らない人も見たらハラハラドキドキして、あっという間の90分間を楽しめると思います」とコメント。
桂さんは「細部までこだわった映像美、瞬きや口の動きまで、キャラクターがいきいきとスクリーン上で動くので、ぜひ映画館で見ていただければ」と語りました。
原作者の奥さんも「期待していても、それ以上のものになると思います」と絶賛する本作、公開は10月14日です。
ちなみに、イベントの最後の時間で質疑応答が行われたのですが、ニコ生から「胸とお尻、どちらが好きですか?」と聞かれた奥さんは「どっちも好きです。うまく描けるのは胸の方かな?」と答えていました。GANTZといえばアクションもですが、お色気も重要なポイントなので、そこも注目です。
イベント終了に合わせて公開された新特報「サバイバル編」はこんな感じです。
『GANTZ:O』特報 「サバイバル」編 - YouTube
◆スタッフ
原作:奥浩哉
総監督:さとうけいいち
監督:川村泰
脚本:黒岩勉
音楽:池頼広
制作:デジタル・フロンティア
配給:東宝映像事業部
製作:「GANTZ:O」製作委員会
◆キャスト
加藤勝:小野大輔
山咲杏:M・A・O
西丈一郎:郭智博
レイカ:早見沙織
鈴木良一:池田秀一
ぬらりひょん:津嘉山正種
木村進:小野坂昌也
平参平:津田健次郎
原晢男:小川輝晃
アナウンサー:吉田尚記
玄野計:梶裕貴
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