ゲームの歴史を彩ってきたさまざまなコントローラーをまとめたムービー「A Brief History of Video Game Controllers」
ファミコン・スーファミ・プレステ・64・セガサターン・ドリキャスなど、国産の据え置き型ゲーム機を思い起こすだけでも多くの名前が出てくるものですが、そんな懐かしのゲーム機から最新のゲーム機に至るまで、ゲームをプレイする上で絶対に必要なのが「コントローラー」です。そんなゲーム用コントローラーの進化の歴史を追うムービーが「A Brief History of Video Game Controllers」で、小さな頃に夢中になって握っていたさまざまなコントローラーが見られます。
A Brief History of Video Game Controllers - YouTube
最初に出てきたのは1958年に発売された「Tennis for Two」のコントローラー。「Tennis for Two」は、アメリカ人物理学者であるウィリアム・ヒギンボーサムによって開発された、最初期のコンピューターゲームのひとつで、テレビゲームに関する情報を詰め込んだ書籍「電視遊戯大全」や「電視遊戯時代」ではこのゲームが「世界初のコンピューターゲーム」とされています。左側のパドルをひねり、右のボタンを押して操作するというコントローラーです。
実際にこのコントローラーを使って「Tennis for Two」をプレイしている様子は以下のムービーで見られます。
Tennis For Two - The second ever computer game - YouTube
マサチューセッツ工科大学の学生により開発され、1962年に発売された「スペースウォー!」という世界初のシューティングゲーム用のコントローラーがコレ。ボタンとレバー×2で操作するというものになっています。
「スペースウォー!」のプレイ画面は以下のムービーでチェックできます。ただし、コントローラーは映りません。
Spacewar! (MIT 1962) - YouTube
1972年にマグナボックスから発売された世界初の家庭用ゲーム機「オデッセイ」のコントローラーは、現代のゲーム機のコントローラーとはかなり異なる見た目。それもそのはずで、オデッセイのコントローラーは現在多くのコントローラーで使用されるジョイスティックタイプのものではなく、回して操作するための円形のツマミを備えたパドルコントローラーと呼ばれるもの。ポチッと押し込むボタンがないのが特徴的です。
アタリがアーケードゲームとしてリリースしていたポンを家庭用ゲーム機に作り直して1975年に発売したのが「ホーム・ポン」。そのホーム・ポン用のコントローラーが以下のもの。斜めに傾けられた面に取り付けられたパドルをひねって遊ぶ、というオデッセイと同じタイプのコントローラーです。
ホーム・ポンをゲットしてプレイしている様子を収めたムービーが以下のもの。
Vintage Atari Pong Unboxing and gameplay - YouTube
1977年には「Atari 2600」が発売されたのですが、その専用コントローラーは従来のものとは大きく異なっていました。それまでのゲーム機で多かったパドル式のものではなく、現在でも多くのコントローラーでみられるジョイスティック式のものになっています。
1982年には後継機として「Atari 5200」が登場。2600同様、ジョイスティック型のコントローラーですが、ボタンが一気に増加しています。
そして1983年に日本の任天堂から発売されたのが「ファミリーコンピュータ」。コントローラーには十字ボタンとA/Bボタン、それにSTART/SELECTボタンが配置されており、これは現代のゲーム用コントローラーの基本的なデザインになっています。
1984年にはファミコン向けの光線銃型コントローラーが登場。海外では「NES Zapper」の名で親しまれ、Wii Uの人気ゲームソフトであるスプラトゥーンにはこのNES Zapperをモデルとしたブキが登場します。
1988年発売のNES専用コントコーラーの「NES Max」は、ボタンの数が増加しており、十字キーもより押しやすいものに進化しています。
まさかの「首からぶら下げて使用する」というコントローラーが1989年発売のNES用コントコーラー「Hands Free」。体に障害がある人向けに作られました。
同じく1989年発売の、ファミコン用グローブ型コントローラー「パワーグローブ」。日本ではパックスコーポレーションが販売したので「パックス パワーグローブ」の名でも知られています。
PAXパワーグローブ告知、PAXのしわざその1、その3 - YouTube
1990年にはファミリーコンピュータの後継機として「スーパーファミコン」が登場。コントローラーはおなじみの十字キー&A/B/X/Yボタンで、A/B/X/Yボタンを赤・黄・青・緑に塗り分ける配色は最新のNINTENDO3DSなどにも引き継がれています。
1990年にコナミから発売された、ファミコン用コントローラーが「レーザースコープ」。ボイスコントロールが可能で、マイクに向かって「ファイヤー」と言えば操作できた模様。
NESやセガのメガドライブ用のサードパーティー製コントローラーが「Turbo Touch 360」。1992年発売です。
1993年発売の「ファイティングパッド6B」の名前で知られるコントローラーは、セガのメガドライブ用のコントローラーです。
ソニーの「PlayStation」が登場したのは1994年です。PlayStation(PS)はその後PS2、PS3、PS4と進化していきますが、コントローラーのデザインは初代PSのものから大きな変更がなく、「プレステといえばこのコントローラー」といった安心感があります。
さらに、1996年には「NINTENDO64」が登場。特徴的な三つまたに持ち手部分が分かれたコントローラーで、初めて見た瞬間は「ボタンを使うから右手は右側を握るとして、左手は十字キーのある部分を持つべきなのか、それとも中央のジョイスティック部分を持つべきなのか?」と頭を悩ませた人も多いはず。
NINTENDO64と同じ1996年にセガから登場したのが「セガマルチコントローラー」。これはセガサターン用のコントローラーです。
1998年にセガから発売されたのが「ドリームキャスト」で、そのコントローラーが以下のもの。中央には液晶表示付メモリカード「ビジュアルメモリ」や振動パック「ぷるぷるぱっく」、音声入力機器「マイクデバイス」、デジタルカメラ「ドリームアイ」などが挿せる拡張スロットが配されていました。
PS向けの格闘ゲーム「Wu-Tang: Shaolin Style」の限定版に付属したという専用コントローラーが以下のもの。左右非対称という不思議なデザインが特徴的です。
「Wu-Tang: Shaolin Style」用コントローラーの実物は、以下のムービーで見られます。
Wu-Tang: Shaolin Style Limited Edition Controller (PlayStation) - YouTube
NINTENDO64の後継機にあたる「ニンテンドー ゲームキューブ」が発売されたのは2001年。コントローラーの形状は、ベースはよくある二またタイプですが、右側にあるボタン部分から手前にせり出して配置されたCスティックが特徴的。
同じく2001年発売の「Xbox」用コントローラーがコレ。
さらに、2005年発売の「Xbox 360」用コントローラー。初代Xboxのコントローラーよりもスリムに仕上がっています。
2005年にPS2用音楽ゲーム「ギターヒーロー」用の専用コントローラーとして発売されたのがこれ。ギブソン・SGを小さくしたような形のギター型コントローラーです。
2006年には「Wii」が登場。Wiiといえば、従来の十字キーとボタンによる操作ではなく、各種センサーによりコントローラーを動かすことでゲームをプレイするという独特の操作方法を採用した「Wiiリモコン」で人気を博しました。
いわゆる音ゲーの「ロックバンド」用のドラム型コントローラー。
PS3以降で使用可能な、動きを検知して操作を行うモーションコントローラーの「PlayStation Move」。
同じ年には、Xbox 360用の「Kinect」が登場。Kinectも従来のコントローラーとは大きくことなる操作方法を採用しており、なんと全身の動きをカメラで検知し、体を動かしてゲームを楽しめます。
2012年に発売された任天堂の「Wii U」では、コントローラーに液晶画面がついており、TV画面なしでプレイできるゲームもあります。
そして最後に登場したのは、2016年についに発売された「Oculus Rift」。頭を振るとゲーム内の視点も動くので、たしかにOculus Riftもゲーム用のコントローラーといえるのかも知れません。
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