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任天堂初のアプリ「Miitomo」の栄光と没落がよくわかるグラフ


任天堂が2016年3月に配信した、自分の分身「Mii」を作成して友達とコミュニケーションをとって遊ぶアプリ「Miitomo」は海外でも4月に配信され、4月27日までに1000万ダウンロードを突破しました。恐ろしい勢いでアプリのランキングでトップクラスまで昇りつめたMiitomoですが、その勢いに陰りがあると感じたArjun LallさんがSurveyMonkeyのデータを使って調べたところ、Miitomoの栄光と没落が明らかになっています。

The Rise and Fall of Nintendo’s Miitomo
https://www.surveymonkey.com/business/intelligence/rise-fall-nintendos-miitomo-downloads-dont-matter/

Lallさんは、Miitomoの比較対象として世界中で人気があるアプリ「Candy Crush Jelly Saga」と「Clash Royale」をチョイス。以下のグラフはリリースから2016年5月5日までのダウンロード数の推移を表していて、水色がCandy Crush Jelly Saga、黄色がClash Royale、赤茶色がMiitomoです。


3つのアプリはリリース後しばらくしてダウンロード数が落ちているのですが、Miitomoだけリリースから落ち始めるまでの期間がかなり短いことがわかります。Lallさんによると、これはCandy Crush Jelly SagaとClash Royaleが継続的なダウンロードを維持するために宣伝に力を入れていたから。Miitomoは任天堂のブランド力で一気にダウンロード数を延ばしたものの、ユーザーの興味を引き続けることに失敗したと予想できるとのこと。

この棒グラフは1週間の平均起動日数を表しています。Candy Crush Jelly Sagaが4.2日、Clash Royaleが3.3日であるのに対して、Miitomoは2.3日しか起動されていません。この結果が意味するのは、ユーザーのアプリに対するエンゲージメントが少なく、既存ユーザーがMiitomoで頻繁に遊んでいないことがわかります。


各アプリの週間チャーンレートを表したのが以下のグラフです。チャーンレートとは簡単に言うと解約率のことで、割合が低ければ低いほどユーザー数の成長が見込まれます。MiitomoはClash RoyaleとCandy Crush Sagaの2倍以上の週間チャーンレートを記録。つまり、Miitomoをダウンロードしたユーザーの約半分近くは、ダウンロードした次の週にアンインストールした、もしくは起動していないことになります。


これはリリース時から2016年5月15日までの週間アクティブユーザー数の推移をグラフにしたもの。Candy Crush Jelly SagaとClash Royaleが週間アクティブユーザー数を最高値からあまり下げていないのに対して、赤茶色のMiitomoは週間アクティブユーザーを急激に伸ばしたものの一気に減らし、そのまま増えることなくなだらかに減らし続けています。Lallさんによれば、ソーシャルアプリなのにユーザーを減らしたことが、つながりを感じられず、誰にも新しいMiitomoのアイテムを見せられないというソーシャルアプリにとって致命的なダメージを与えたのではと分析。


Lallさんは最後に「Miitomoの栄光と没落は、ダウンロード数がアプリの成功を保証するのに十分でないことを明らかした」と述べました。ただし、任天堂には「Pokémon Go」が控えており、再びモバイルゲーム史上をにぎわすことになるともしており、Miitomoも今後のアップデートで復活する可能性があります。

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in モバイル,   ソフトウェア, Posted by darkhorse_log

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