世界中のGoogleのデータセンターに巨大な壁画を描くプロジェクト「The Data Center Mural Project」
写真のシェア、ウェブ検索、言語の翻訳など、毎日何十億ものリクエストがクラウドに送信されています。これらのデータは物理的なデータセンターで処理されていますが、現代生活を支えているとも言えるデータセンターが、一体どれほどの規模でどのような構造なのか知る機会は少ないもの。そんなデータセンターの現状を広く知らせるべく、Googleがスタートしたプロジェクトが「The Data Center Mural Project(データセンター壁画プロジェクト)」です。
The Data Center Mural Project
https://datacentermurals.withgoogle.com/
The Data Center Mural Projectは、アメリカのオクラホマ州メイズ郡、ベルギーのサン=ギスラン、アイルランドのダブリン、アメリカのアイオワ州カウンシルブラフスに位置する4つのデータセンターに壁画を描くプロジェクト。各データセンターに描かれるデザインはそれぞれ異なるアーティストが担当します。
各データセンターごとにページが設けられており、データセンターの概要や内部の写真、担当アーティストの詳細、描かれたデザインの写真や制作工程のムービー、クリックで角度を変えてデザインの全貌が見られる写真などのコンテンツが用意されています。
以下はオクラホマ州メイズ郡のデータセンターで、アメリカ西部・中部のデータ処理を担っています。
The Data Center Mural Project
壁画を担当したのはデジタルアーティストのJenny Odellさんで、データセンターの壁にはGoogleマップから集めた画像で作られたコラージュが描かれているとのこと。
実際にデータセンターに壁画が描かれていく様子を早送りで収録したムービーも公開されています。大量のスタッフがクレーンなどを使って広大な壁に絵を描いていく様子を見ることができます。
The Data Center Mural Project: From Pixel to Paintbrush - YouTube
壁画が描かれる前のデータセンターはこんな感じ。なかなか殺風景な建物だったようです。
壁一面にキャンバスとなる下地を準備。
大量のペンキが用意されています。
壁から窓の清掃などに使われるブランコがつり下げられ、スタッフが総掛かりでデザインの着色に取りかかっています。
ペンキを塗る場所にはアーティストによる下書きがあり、チーム一丸となって広大な壁画を仕上げていく様子。
中にはペンキ缶より小さなドットで構成されるデザインもあり、一体どれほどの期間を要したのか気になるところ。
また、西ヨーロッパなどのGoogleユーザーを支えるベルギーのサン=ギスランのデータセンターの壁画も完成済みで、以下のページから詳細を見ることができます。
The Data Center Mural Project
壁画を描いたのはベルギー人アーティストのOli-Bさんで、「クラウド」の抽象解釈と、従業員やコミュニティなどデータセンターの構成要素を描いたそうです。
Oli-Bの絵が壁面に描かれていく様子は、以下のムービーで視聴可能。
The Data Center Mural Project: Painting a Cloud - YouTube
サン=ギスランのデータセンターはアメリカより少し小規模な建物の模様。
ブランコではなく、リフト車を使って壁画が描かれていきます。
壁面全体を使うのではなく、クラウドとデータセンターの抽象的なイメージが点在するデザインでした。
なお、記事作成時点で公開されているのは上記2つの壁画のみで、アイルランドのダブリン、アメリカのアイオワ州カウンシルブラフスの壁画プロジェクトの詳細は近日公開予定となっています。
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