生体をモジュール化して分割・接続できるようになるSFムービー「Project OSCAR」
ぶつ切りにした鶏肉に「OSCAR」と呼ばれるモジュールを取り付けると、肉がぷるぷると動き始め、その肉に手羽先をくっつけると手羽先も動き出す……という不気味なムービーが公開されています。
Presenting Oscar, The Modular Body - YouTube
テーブルの上に用意されたのはぶつ切りになった鶏肉が5かけと、黒いモジュールが1つ。
その傍らに立っているのは白衣の男性。
「Project OSCAR」の創業者でCEOのCornelis Vlasman氏です。
Vlasman氏は、鶏肉のうちの1つと黒いモジュール「OSCAR」を手にして……
つなぎ合わせました。すると、単なるぶつ切り肉のはずなのに、肉がピクピクと動き始めました。
別の肉をつなぎ合わせると、その肉も動き始めます。
まるでブロック玩具で何かを作っていくかのような手軽さ。
そこに、今度は羽のパーツをつなげます。
動くわけがないはずなのに……
ビクンビクン動いています。
もう1つの羽は対称ではない位置に取り付け。
しかし、こちらもまた動き始めます。
うまくこの「両手」を使って這い回る鶏肉。不気味すぎます……。
YouTubeでは「ケンタッキーフライドチキンのいい宣伝ですね」など、ちょっと面白いコメントが並んでいますが、この「OSCAR」は実在しないモジュールで、公式サイトでは「もし『OSCAR』というモジュールが作られたら」という設定のオンラインSFストーリーであることが明かされています。
Modular body
http://www.themodularbody.com/
ウェブサイトのストーリーによると、OSCARは生物学者・Cornelis Vlasman氏が考案したもので、Vlasman氏自身のヒト細胞から生み出された「新たな命」のモジュールです。考え方としては、好きなパーツを組み合わせられるスマートフォン「Project Ara」のように、生体もモジュール化できるのではないかというもので、総称として「Project OSCAR」と呼ばれています。
下記ムービーの32秒から、Vlasman氏が考える「モジュール式の生命」というのがどんなものなのかがよくわかる図が出てきます。
Pitching Project Oscar - YouTube
中央にあるのが、最初のムービーに出てきたOSCARモジュール、心臓と脳を担当します。左側には肝臓、腎臓、肺が、右側には足と腕が並んでいます。
たとえば、内臓だけを接続するとこんな感じ。
あとは、好きな位置に腕や足を取り付けられます。
あくまでフィクションではあるのですが、YouTubeにはCornelis Vlasman氏のチャンネルがあって、OSCAR関連のムービーを大量に公開しています。
Cornelis Vlasman - YouTube
https://www.youtube.com/channel/UCKrcaODOtIGMGKVnCkzllVw
フィクションであることを知らずに見たら、いったいどんな恐ろしい計画が進められているのかと驚きそう。本当に、すべてがフィクションなのでしょうか……?
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