イギリス式の電源プラグはデザインとしてどこが優れているのか?
by gwire
電化製品を使用するためのコンセントとプラグの形状は、国ごとに規格が定められて異なる形状のものが使われています。数あるプラグの規格の中でも、角形のピンを3本備えたイギリス式プラグ(BS1363)の設計が世界一優れているという理由が解説されています。
Why Britain Has The Best Wall Sockets On Earth
http://www.fastcodesign.com/3032807/why-england-has-the-best-wall-sockets-on-earth
イギリス式プラグの優秀なポイントについて解説しているムービーは、以下から見ることが可能です。
British Plugs Are Better Than All Other Plugs, And Here's Why - YouTube
男性が右手に持っているのがイギリス式のプラグ。長方形の短いピンが3つ付いたデザインで、すっきりと細い2本のピンのみで構成されるアメリカ式プラグや日本式プラグに比べて、一見すると面積の無駄が多く、劣っているように見えます。
しかし、イギリス式プラグは機能面で優れている点がいくつかあるとのこと。コンセントとドライバーを取り出して……
コンセントの穴にドライバーを突っ込もうとしますが、2つの穴にはフタがついています。
イギリス式のプラグを横から見てみると、3本のピンのうち上側のアースピンだけが少し長めに作られていて、電気の流れを制御する役割があります。
アースピンが先にコンセントの穴に刺さると……
閉じていた2つの穴が開き、電気が流れるようになります。小さい子どもが誤ってドライバーをコンセントの穴につっこんで感電するという心配がない、安全な設計になっています。
また、2本のピンは半分が黒い絶縁体に覆われています。
そのため、プラグがコンセントにしっかりと刺さっていない半差し状態でピンに指が触れてしまったとしても、感電する恐れが低いというわけです。
続いてはプラグを分解して内部構造を見てみます。
中はこんな感じで、3本のケーブルとヒューズが見えています。組み込まれている銅製のヒューズは、落雷などでサージ電流が生じた際に、ヒューズのみが飛ぶことで、電子機器の発火や感電事故を防ぐ役目を果たしています。この設計は、第二次世界大戦中にイギリス国内で銅が不足したことで、ケーブルに直接ヒューズを配線する代わりに、プラグの中に小さなヒューズを埋め込んだことに由来するといわれています。
青色のケーブルがニュートラル。
茶色がライブケーブルを表しています。
緑と黄色のケーブルがアース線。
3本のケーブルのうちアース線だけが長くなっているのがポイントで、もしもケーブルが引っ張られて導線がほつれてしまった場合でも、ライブとニュートラルの2本が先に引き抜けて、アースピンは最後まで残ることで感電を防ぐ効果があるとのこと。
数々の工夫が凝らされたイギリス式のプラグですが、マイナス点はプラグ自体が重たく、さらに裏面が平らということ。地面に置いた際に裏返ってしまい、誤って踏むとものすごく痛いそうです。
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in ハードウェア, デザイン, Posted by darkhorse_log
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