選択授業で「ゲーム」が選べる公立高校が登場、プレイ候補はリーグ・オブ・レジェンドやスタークラフト2など
By Luke Hayfield
学校でコンピューターを使用する授業が行われる際、ひと目を忍んでこっそりとマインスイーパを起動させた経験がある、という人もいるかと思います。しかし、ノルウェーのとある高校ではコンピューターゲームをスポーツとして行う「eスポーツ」を授業の一環に取り入れる予定で、先生の目を気にせず授業中に思う存分ゲームをプレイできるようになります。
First public high school in Norway to include esports in its core curriculum Dota Blast
http://dotablast.com/first-public-high-school-in-norway-include-esports-core-curriculum/
Norwegian high school puts e-sports and gaming on the timetable | Ars Technica
http://arstechnica.com/gaming/2016/01/norwegian-high-school-puts-e-sports-and-gaming-on-the-timetable/
ノルウェー西岸のベルゲンにある公立高校「Garnes Vidaregaande Skole(GVS)」は、2016年8月からeスポーツを授業に取り入れることを発表しました。そもそもeスポーツというのは、複数のプレイヤーで対戦されるコンピューターゲームをスポーツ・競技として捉える際の名称のことで、主にFPSやリアルタイムストラテジー、格闘ゲーム、スポーツゲーム、レースゲームなどを使用して競い合う競技を指します。
GVSがスタートさせるeスポーツの授業は、サッカーやハンドボールなどの従来のスポーツ授業と同じように選択授業のひとつとして扱われます。授業の定員は30人程度を予定しており、1週間に5時間ほどの授業を3年間続ける予定。専門学校などの場合、eスポーツを取り入れた授業を行っている学校は存在しますが、一般の高校がeスポーツを授業に取り入れるというのは世界初の事例です。
また、eスポーツの授業を選択した生徒はただゲームをプレイして授業時間を過ごすわけではありません。授業時間には90分のフィジカルトレーニングも含まれており、これによりゲームのプレイに必要な反射神経や筋力、耐久性などを鍛えることができます。なお、授業を選択した生徒は半分ずつに分けられ、片方がゲームをプレイしている際にもう片方のグループがフィジカルトレーニングを行う、といった具合に時間と場所を有効活用する模様。
By U.S. Army Europe Images
もちろん学校には専用の教室が設けられ、ここにはNvidiaのGeForce GTX 980Tiを搭載したゲーミング用のハイスペックPCやゲーミングチェアーが用意されることが、GVSの公式Facebookアカウントのコメントから明らかになっています。また、生徒はそれぞれ専用のマウス・キーボード・ヘッドセットを支給されます。なお、GVSは現在のところ授業で生徒にどのゲームをプレイさせるか決めていません。しかし、候補としては「Dota 2」「League of Legends」「Counter-Strike:Global Offensive」「Starcraft II」が挙がっています。
また、GVSは2016-2017年度からスタートするeスポーツの授業を盛り上げるため、以下のようなティザームービーを作成して公開しています。
GVS E-sport 2016/17 Teaser - YouTube
GVSの科学部長を務めるPetter Grahl Johnstad氏は、「成績は生徒のゲーム知識やスキル、コミュニケーション能力、他者との協力姿勢、戦術的能力などで評価される」とDotaBlastによるインタビューの中で答えています。
なお、2015年にスウェーデンの学校もeスポーツの授業をスタートさせることを発表しています。
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