Googleがタクシー配車サービス本格参入へ目論み、セルフドライビングカー部門をAlphabet傘下に移動する見通しと判明
By Ed and Eddie
ドライバーなしで走行できるセルフドライビングカーを開発しているGoogleが、2016年中にも同部門を親会社であるAlphabetの傘下に移動させて独立事業とする見通しであることが報じられました。GoogleからAlphabetの傘下に移動することで、セルフドライビングカー部門はUberなどのような配車サービスの提供に向けた取り組みを加速させることになるようです。
Google to Make Driverless Cars an Alphabet Company in 2016 - Bloomberg Business
http://www.bloomberg.com/news/articles/2015-12-16/google-said-to-make-driverless-cars-an-alphabet-company-in-2016
Bloomberg BusinessがGoogleの事情に詳しい人物の情報として報じた内容によると、Googleのセルフドライビングカーは配車サービス提供のための車両として使用される色合いが強くなっているようです。
Googleでは、これまでにサンフランシスコとテキサス州オースティンを中心としたエリアでセルフドライビングカーの公道走行実験を100万マイル(約160万km)以上にわたって実施しており、将来に配車サービスが開始される際にも両都市が合理的な選択になるとみられます。投入される車種は大型のものから小型車まで多岐にわたり、当初は大学のキャンパスや軍事基地、オフィス街などの限られた区画内で開始される可能性もあるとのこと。
すでに2015年2月にはGoogleがセルフドライビングカーを使った独自の配車サービスを目論んでいることも明らかになっており、今回の報道はそんな動きが着実に進められていることを感じさせるものとなっています。
Googleが独自のタクシー配車サービスを開始か、Uberもこれに対抗へ - GIGAZINE
配車サービスの先駆的存在であるUberもこの状況を看過しているわけではなく、自社で自動運転車両を開発してサービスに導入するための取り組みを進めていると言われています。かつてGoogleの関連企業がUberに投資していたことからは考えにくい対決の構図があるわけですが、それだけに双方ともが活発な開発を進めている状況。
オンライン配車サービスUberが目論む自動運転タクシーの開発動向まとめ - GIGAZINE
アメリカでは消費者の3分の1が「セルフドライビングカーを購入することに関心がある」という調査結果が公表されていますが、これは裏を返せば3分の2の消費者がまだまだセルフドライビングカーの技術に懐疑的であるという解釈もできます。2009年からセルフドライビングカーの開発を進めてきたGoogleですが、その技術を使って稼ぐための道筋を確かなものにしつつあるようです。Googleのスポークスマン、ジーナ・シグリアノ氏はBloomberg Businessに対してコメントを控えたとのことです。
なお、カリフォルニア州のDMV(車両関連を扱う部局)は、2015年12月16日に公表したセルフドライビングカーの公道での展開に関する規則のドラフト版で、セルフドライビングカーには専用の免許を取得した人物が乗車し、運行の安全をモニタリングする必要があるなどとした規則案の骨子を発表しています。Googleはこれに対して失望を隠せないとするコメントを発表しており、この方針がセルフドライビングカーの開発にどのような影響を与えるのか気になるところです。
California DMV proposes ban on 'driverless' cars
http://www.autonews.com/article/20151216/OEM06/151219895/california-dmv-proposes-ban-on-driverless-cars
Autonomous Vehicles in California
http://dmv.ca.gov/portal/dmv/detail/vr/autonomous/auto
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