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超力作のピタゴラスイッチ的な仕掛けでテクノ音楽を演奏する驚異のデモンストレーション


DJは2台のターンテーブルでレコードを回して音楽を組み合わせますが、1台のターンテーブルに5枚のレコードと数々の機械工作を組み合わせ、まるでピタゴラスイッチのような装置でテクノミュージックを演奏してしまうデモンストレーション「MECHANICAL TECHNO DEMONSTRATION」が公開されています。

MECHANICAL TECHNO DEMONSTRATION - YouTube


唐突に黄&黒色分けされたレコードとともに、「その1:サンプリング」と表示されました。鉛筆で黒いエリアをなぞっており、黒い部分にサンプリングした音源を収録している、ということの様子。


これをターンテーブルにのせると、黒いエリアに針がさしかかった時だけ、ビートとメロディをサンプリングした音が流れます。


アームを糸で固定することで、延々と同じ音が流れるようにしており、糸を引っぱって針の位置を変えると、異なる音色を鳴らせるようにしてありました。


そのレコードを別のターンテーブルにセット。この時点では何をしているのかサッパリ意図がつかめません……。


「その2」として映し出されたのは、「シンセサイザーを使ったオーディオトリガー」とのこと。


またもやレコードが登場し、今度は2カ所に黒いエリアがつけられています。


これをターンテーブルで回すと、黒いエリアを針が通ると「ブーン、ブーン」とシンセサイザーの音が再生されました。


すると男性は「その1」のレコードの上に丸い台座と棒をセットし……


なんとその上から「その2」のレコードをのせてしまいました。


どこからかターンテーブルのヘッドを持ってきて、高さを調整して「その2」のレコードに当たるように設置しています。


「その3」は別のシンセサイザーで、電気接触によって音を出力するようです。


シンセサイザーにケーブルを接続した上で、細長いナゾの棒を取り出しました。


棒の先端をテーブルに置いたコインに接触させると、「ビビビビビビ」というシンセサイザーの電子音が出力される仕組み。


コインと同様の素材のシートをレコードに貼り付けて……


ターンテーブルにセット。ヘッドは使わず、先ほどの棒がレコードに当たるように添えると、回転に合わせてシンセサイザーが音を奏でるというわけです。


これもやはり「その1」「その2」のレコードの上にのせます。


「その4」は「メカニカルスピーカードラム」と「カウベル」。


レコードを2枚重ねて上の1枚を4等分にします。レコードとレコードの間にブロックを挟んで段差をつけている模様。


これはスピーカーユニットを改造したスピーカードラムという楽器で、表面をたたくと「ボーン」とウーファーのような低音を奏でることができるようです。


段差をつけたレコードを回し、段差が当たるとスティックがドラムをたたいて「ボンボーン」という規則的なリズムを生み出しています。


今度はカウベルと呼ばれる木琴のような音色を奏でる楽器にセット。「カラン、コロン、カラン、コロン」と渇いたリズムも加わりました。


先ほどのレコードの山に「その4」を追加し、スピーカードラムとカウベルを固定。つまりターンテーブルを動かすだけで全ての音色が一斉に再生されるという恐るべきピタゴラスイッチが組み上げられているわけですが、本当にハーモニーが奏でられるのか検討もつきません。


最後となる「その5」は、「Piezo drum(圧電ドラム)」を用いたもので、ドラムシンセサイザーに小さな圧電パッドが接続されています。


鉛筆で触れると、パッドによって「パン、パン」とクラップが聞こえたり、「ドゥン、ドゥン」とキックの音が聞こえたりしています。


そしてボルトを取り付けたレコードを回すと、「ズンチ、ズンチ」とドラムビートまで演奏できてしまいました。


パッドもあれこれ角度や高さを調整して、ようやく「機械仕掛けのテクノ演奏装置」が完成。


というわけでデモンストレーションがスタート。一斉に全ての楽器が鳴ると、まさにテクノミュージック。製作過程からは想像もできないレベルに仕上がっています。


演奏中はセットした楽器を外したり、位置を変えたりしてリズムに変化をつけていました。どんな演奏になっているかは、ムービーの3分40秒ごろを再生すると聴くことができます。


そして音楽が終了……、かと思ったら、レコードタワーの手前にテルミンのような物体に反応して甲高い音色を鳴らす楽器が設置されました。


その前に小さなレコードと、四角いバッタの標本などを置き……


再スタート。物体が回転することにより甲高い音色が変化して、さらにテクノっぽさが増すオマケまでついていました。



なお、この仕掛けを作ったのはアーティスト兼音楽家のGraham Dunning氏。さまざまなフォーマットで芸術品を作り出したり、実験的音楽をいくつも制作しており、以下のページからその他作品も見ることができます。

Graham Dunning | Artist | Musician | Tutor
http://grahamdunning.com/

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in ハードウェア,   動画, Posted by darkhorse_log

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