ネットの全帯域の70%がムービーの配信に占領されているという報告
ネットユーザーの利用動向について調査するSandvineが、北米のインターネット利用者が占有するインターネット帯域についてのレポートをまとめました。その中で、固定回線のブロードバンド利用者の多くがムービーのストリーミング配信に帯域を使用していることが明らかになっています。
Streaming Video Is 70 Percent of Broadband Use – Sandvine | Re/code
http://recode.net/2015/12/07/streaming-video-now-accounts-for-70-percent-of-broadband-usage/
これはネット利用がもっとも盛んに行われるピークタイムである「夕方」の、帯域に占める用途トップ5とそれ以外(6位以下)の割合を示したグラフ。注目すべきはダウンロード(中央)のグラフで、全体の7割以上を「Real-Time Entertainment」が占めています。Real-Time Entertainmentはムービーを中心としたストリーミング配信のことで、Netflixなどのストリーミングムービーが大流行するアメリカでは、大半の帯域がストリーミング配信に消費されていることが分かります。
具体的なダウンロード先は、1位がNetflix、2位がYouTubeで、この2強で帯域の半分以上を占めている模様。それ以降にも4位のAmazon Video、7位のHuluなどストリーミングムービーのコンテンツが上位にひしめいています。
一方、モバイル通信に占める帯域占有状況はこんな感じ。Real-Time Entertainmentはダウンロードの約4割を占めており、その中心はYouTubeとのこと。
内訳を見ると、約20%のYouTubeがトップで、約16%がFacebook。ストリーミングムービーとSNSの各トップコンテンツが、帯域を大きく占めているようです。
ネット配信でTVを視聴するスタイルがすっかり定着した北米ほどではないにせよ、日本でもストリーミングムービーの視聴に多くの帯域が使われていることは想像に難くありません。今後、4Kムービーが主流になればさらにこの比率は高まることも予想され、快適な回線利用のためにムービーの圧縮技術などの開発が不可欠と言えそうです。
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